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英雄同士の模擬戦

「じゃあここで始めようか」


 コートルがいつもの場所に移動し、剣を持ち言う。


「ここら辺でいいですか?」


 元の姿戻った有がコートルに聞く。


 ちなみに、元に戻ると、バユクが完全に信じたようで、有の顔をペタペタ触っていた。


「ああ、大丈夫じゃ。……じゃあ日向、いつのタイミングでもいいから適当に始めてくれ」


 そう日向に合図をする、


 そして、


「じゃあいきます」


 そう言うと、有はマハサに姿がか変わると同時に入れ替わる。


「……始め!!」


 カン


 日向がそう言うと、コートルがワープを使い、一瞬にして背後に回り、マハサを剣で斬ろうとする。


 だが、マハサもコートルに反応し、剣同士がぶつかり、それだけで衝撃が辺りに広がる。


 一見相殺し合う、そう見えるが、


「力では今のわしの方が上のようじゃな!」


 マハサが力で負け数メートル吹き飛ぶ。


 全盛期なら、マハサの方が力が強かったが、今は有の体、スキルでマハサに近づくとはいえまだ完全にマハサの能力が使えるわけじゃない。


「そういえばそうだね!」


 吹き飛ばされたマハサは、地面に軽く着地する。


 そして、コートルの方にまた、走り出す。


 コートルは流石に能力面で手加減している。コートルが魔剣の奥義を使ってしまうと、それだけで戦いが終わってしまう。なので、奥義系のスキルは、禁止になっている。

 だが、レベルや、身体強化だけでも相当なハンデは付いている。


「いいねいいね! 楽しくなってきたよ!」


 マハサはハンデを付けているにも関わらず、コートルについていけている。

 

「戦うとなるとその才能は本当にめんどくさい」


 コートルですらそう感じてしまう。


 普通これだけの差があれば、ついていくことなんて出来るはずがない。

 だがマハサは、反射神経、動体視力、先を読み行動する。そのような、スキルとは関係ないところが突出している。

  最初コートルが見た時は驚いた、それほどマハサの戦いへの才能は、圧倒的だった。

 そのおかげで、マハサは自分より能力の強い相手でも余裕で勝てていた。


 だが、


「流石にきついかも」


 流石にコートルの圧倒的なスキル量、スキルの熟練度の前には、才能だけではついていく事しかできず、弱音を吐く。


 そして、一度コートルから距離を取る。


「後三十秒くらいだろうし、ここから一気に使い切ろうか」


 マハサはすぐに、コートルの方に走り出す。


 そしてコートルの目の前まで来て剣を振り、今度はコートルが吹き飛ぶ。


「本当にいい戦い方じゃ!」


 マハサは剣が当たる瞬間に、伝説の剣技の能力を使う。



「まだまだ続くよ!」


 そう言うと何故かマハサは、後ろに剣を振ろうとする。


 見ている日向たちは一瞬困惑する。


 たが、理解する。マハサが後ろに剣を振ろうとした時、コートルが後ろにワープしてきた。


 カン


 コートルはワープを使いどのタイミングでも、移動することができる。もちろん連続で使用はできないが。


「やっぱり君はその作戦だよね!」


 コートルは昔から、この作戦が軸にあった。


 マハサは先ほどの攻撃にも伝説の剣技を使っていたのでコートルの方が吹き飛ぶ。


 そしてマハサはコートルに向けて地面を蹴る。


 ワープを一度使うと五秒間使えなくなる。その間に攻撃を当てないとまた使われてしまう。

 分かっていても苦戦する。そんな作戦だ。


 そして、マハサは伝説の剣技を使い、コートルに向け、振る。


 伝説の奥義の能力の一つは、一撃なら威力以外、剣の奥義と変わらない。だがこのスキルは、連続で使用可能なのだ。


 コートルは剣で受けるがさらに吹き飛ぶ。


 コートルは再びワープを使い、マハサの後ろに周り剣を振る。


 だが今回はマハサの伝説の剣技に力負けしない。当然だが力をさらに込めれば、火力を上げることも可能なのだ。


「ワープを使えば時間稼ぎくらい余裕で出来るんじゃぞ?」


 ワープを使うと、一瞬で後ろに回られ、それを耐えても五秒経てばまた後ろに回られる。なのでずっと責めることができない、それを繰り返すだけで、マハサの強化時間が終わってしまう。


「けど君はそう言うことはしないよね!」


 マハサの言う通り、コートルはそんな面白くないことはしない。

 コートルは思考を攻めに変え、ワープが使えるようになると直ぐに後ろに周り攻撃し、その攻撃もマハサに受けられる。


「そのとうりじゃ!」


 そう言うとコートルがマハサを蹴り飛ばす。


 そして後ろに周り斬ろうとすると、


「70パーでいこうか!」


 それを予想したように、マハサが無理やり後ろを向き大技を決めようとする。


「まず!」


 そして、コートルとマハサの剣がぶつかり、マハサが大きく吹き飛ぶ。


 そして吹き飛ばされたマハサが起き上がると、


「やったー! 僕の勝ち!」


 マハサが飛び跳ねる。


「ずるいのじゃ! はめられたのじゃ!」


 コートルが悔しそうに、マハサに言う。


「え? どう言うこと?」


 日向は吹き飛ばされたマハサが喜んでいるのがよく分かず困惑する。


「それはね! コルちゃんが剣の奥義を使ったからだよ」


 マハサが説明をしてくれる。


「そう言うこと!」


 日向は理解する。事前にコートルが奥義系のスキルを使うのを禁止していたので、コートルが使ってしまってルール違反で負けということだ。


「それを狙ったってこと?」


 日向がマハサに聞く。


「そう、僕がわざとコルちゃんに使わせたんだよ!」


 日向の考えは合っていたようだ。


 マハサは強い攻撃を使い、コートルに剣の奥義を使わせる状況を作ったのだ。


「や、やばすぎ」


 バユクはマハサとコートルの英雄が戦っいらのを見て、言葉を失う。


 毎回剣がぶつかるごとに衝撃波がこちらまでくるのだ、それだけで次元の違いが分かってしまう。


「じゃあ国に行こうか!」


 マハサがいつも通り元気よく言う。



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