困惑
「じゃあ色々説明をしよう!」
日向達はコートルの家に帰って、椅子に座ると、マハサが言う。
「まずは、あのドラゴンのことだね。て言ってもこれは僕もわかんないし、コルちゃんに説明してもらおう」
分かんないんかい。
マハサが進行していたのに最初からコートルに投げる。
「ん? なんじゃ?」
だが、コートルは座っているマサハに抱きついて何も聞いていなかった。
「ちょっと、コルちゃん、久しぶりだからってさあ」
そしてマサハはコートルを撫でる。
あんたも嬉しいんじゃん。
日向は頭の中でツッコむ。
「ちょと、早く説明してください」
このままだと進まないと思った白が指摘する。
「そうだね、コルちゃん出来る?」
白の言葉を聞きそうマサハが言うと、
「う、うむ」
そう言い、コートルは名残惜しそうに、抱きつくのをやめ、マサハの膝の上で、半回転し、こちらに向く。
この人絶対後で恥ずかしい思いするわ。
コートルは先ほどから咲に動画を撮られているのだ。
コートルはマサハと居たくて今は、周りのことはどうでもいいらしい。
「えっとだな、あの黒い光線は、魔王軍の幹部、ヤナが仕組んだものじゃろうな、わしでも気づかんかったと言うことはあいつしかいない」
「魔王軍の幹部」
まじか
日向は予想外の人物に驚く。
「そうじゃろうな、理由は適当じゃろうが」
適当であんなことすんのかよ。
日向は魔人の生体を改めて怖いと思う。
「はい、説明したぞ」
そしてコートルは説明を終えると、マハサの方を期待した目で見る。
「ありがとね……やっぱり可愛いなぁ!」
マハサはコートルにお礼をすると、可愛さに頬を緩め、撫でまくる。
「じゃあ有くんのスキル、変身について話そうか」
有がゲットしたマハサの体になるスキル、変身、このスキルはどう言うものなのか、マハサが話し出す。
「このスキルはね僕が神様に頼んで作ってもらったんだよ。次このスキルが継承される時に、僕もその子の助けになりたいって」
そんなことできるんだ。
マハサの神に頼んだと言う発言に日向は驚く。
「そしてスキルの内容は、僕の能力に近くなる、時間は1、2、3分から選べて、長いほど次に使えるまでが長くなり、一分なら一日、二分なら二日、三分なら三日となる。元の姿に戻るのも、これと一緒だ」
マハサの能力に近くなるって、すごい能力だな。
マハサは世界最強といわれた人物、その能力に近づくとなると、かなりの強化が予想される。
「説明はこれくらいかな、じゃあ有くんに戻るねー!」
そう言いコートルは有に変わる。
「タイミング悪いよ、本当に」
そうマハサと変わった有が言う。
マハサはコートルが膝に座っている状態で、交代したので、有はまた少し気まずい。
「っ!?」
マハサが急に有に変わりコートルは、顔を赤くする。
「さっきもやりましたよ、これ。降りてくれます?」
有がそう言うと、
「そ、そうじゃな」
小さい声でコートルが言い、有から降りる。
「それじゃあ風呂でも入ってこい」
そう言い自分の部屋に入っていく。
すると、
「ああああああ!!」
コートルの部屋から相当恥ずかしかったとだろう悶える声が聞こえる。
「ふ、恥ずかしいな」
全てを聞いている日向達はコートルの声に、少し面白く思う。
「まあ、風呂入るか」
有がコートルの言われた通り、風呂に入ろうと言う。
「いや、お前その体で大丈夫なの?」
「……あ」
有が自分の体の事に気づく。
♢♢
「まじで! まじで無理!! 本当に!!」
有は咲に引っ張られ本気で対抗する。
「まじで! 俺男なの! しかもマハサにも失礼だろ!」
有が嫌がる原因は、言うまでもなく、自分の体がマハサ、女性になっているからである。
だが
僕は早く入りたいなー
有の頭にそんな声が響く。
なんでだよ、男に見られたくないだろ普通。
「日向、助けて!」
有は日向に助けを求める。
「無理だよ、咲は止められない。諦めて、楽になればいいんだ」
日向ーー!!
日向は咲が止まらないのを身をもって味わっているので、助けはしない。
「じゃあ、あたしと入ろうね」
咲はニコニコと有を引っ張る。
「なんでだよ! 一人ならまだわかるけど、なんで咲となんだよ!」
有は咲の行動に困惑する。
「それは可愛いからでしょ」
こいつぅぅぅぅ
有は舐めている。咲の可愛い女の子だった場合、元が男でもいいのだ。
「え? 俺のスキルのせいじゃ無かったんだ」
日向は、咲が日向にあそこまで可愛いと言う原因が自分のスキル、キュートのせいではな事に驚く。
「そうかも!」
咲は元気よく言うと、日向の腕も掴む。
「へ?」
情けない声を日向が上げる。
「日向ちゃんも、ね?」
うわ!? 飛び火した!
突然咲が日向の注目が日向にも向く。
「嫌だよ」
先ほど有に楽になれと言っていたくせに、日向は抵抗する。
「最近一緒に入れてないしさ!」
コートルのところに来てから、全員一人で入っているので、日向とも入りたくなったようだ。
「じゃあ、今日は俺が有と入ってどうだったか言うよ、だから明日は俺と入ろう、な!」
親友、俺が守るよ。
日向は覚悟を決める。
どうせ咲とは何回も入ってるんだ。なら、有より俺の方が犠牲になるならまだいい。
「日向! おまえ」
有は俺の方を見て目をうるうるさせる。
「お前が親友で、良かったよ」
自分を犠牲にまでして守ってくれた日向に有はそう思う。
「ま、まあそれなら、いいけど」
咲も諦めてくれたらしい。
「日向、ありがとう」
有は日向に感謝を言う。
「有、俺ら親友だろ」
そう言い、日向と有は風呂場に入っていく。
「何この話」
白はツッコむ。
♢♢
一緒に風呂に入る事になった有と日向だが、ここで誤算があった。
日向も女になっているので恥ずかしいのには変わりがないのだ。
それに、日向も女体を見るのは恥ずかしいのは変わらないので、お互い意識しあって気まずい。
「は、入るぞ」
だがもう引くわけにはいかない、約束を破ると咲が黙ってないだろう。
「うん」
そして有は恐る恐る服を脱ぐ。
「な、なななな!」
いつもと違うすらっとした女性らしい身体、前に日向の身体を事故で見たが、有はあれ以外で女性の身体は見たことがないので、顔が一気に赤くなる。
「や、やっぱり辞めよう」
有は服をまた着ようとする。
だが、
「ここで入らなかったら、咲と入る事になるんだぞ」
「うう」
有は、そう聞き服を着る手を止める。
そして、服を脱ぎ、風呂の中に入る。
「さっさと洗って出ようと」
有はこの状況を早く終わらせたく、そう言うが。
「だめだ、それだと咲に気づかれて終わる」
日向、大変だったんだな
咲の行動を予想する日向に、有は、日向がどれだけ咲の被害にあっているかを考え、同情する。
「日向の気持ちが、少し分かったよ」
有は日向のことを次からはもっと咲から守ってやろうと思った。
「うん、ありがと」
日向はそう言い少し落ち込む。
そして少しすると。
いやー気持ちいねお風呂は
有の頭にマハサの声が響く。
俺はそれどころじゃないよ。
有は落ち込む。
「昔はこうやって入ってたよな」
こうしていてもずっと気まずいだけだと思った日向が有に話題を振る。
「まあ、どっちも性別が変わるとは思わなかったけどな」
有は自分たちの状況に苦笑する。
「まあ有は戻るからまだいいけどね」
「まあそうだな」
本当にすごい、有は日向にそう思う。
有は最高でも三日だが、日向は元の世界に戻ったらどうなるかはわからないが、この世界にいる間はずっとなのだ。
その後も気を紛らわせるために色んな話をする。
「じゃあそろそろ出ようか」
そして、日向と有は、風呂を出る。
「どうだった! 有くんとのお風呂!」
出るや否や、咲が日向に興奮気味に聞く。
「うん、まあ約束だもんな。まあ……可愛かったよ」
恥ずかしそうに顔を赤らめ日向が答える。
「ちょっ、日向」
可愛いと言われて、有も顔を赤らめる。
ふふ、青春だねえ
それを見ていたマハサが楽しそうに言う。
何言ってるんだよ。




