第300話 ダンジョン探索.20
僕達は、どんどん西へと向かっている。
いろんな魔物を倒しつつ…。
▽
現在、[広い建物]に入った。
殆どが[木造]だ。
高めの天井には、風化などで[大小の穴]が幾つかある。
床は[壊れた樽]が何個も散乱していた。
“片目のベルーグ将軍”が、
「エールを生産していた工場か?」
ふと呟いたところで、“マンティコアのラバス”が「ガウッ」と反応を示し、
「前方より近づいてきます!」
“黒猫の獣人 ユーン”が警戒を促した。
誰もが構えるなか、
「“ワータイガー”ですね。」
モンスターらを認識した“ハーフエルフのリィバ”に、
「陛下は“ムラクモ”を扱われるのがよろしいかと。」
そのように勧められる。
いくらか離れた位置で止まった“人虎”は、九体のようだ。
どれも、背丈2.5Mあたりで、[戦士みたいな鎧に兜]を装備しており、武器は持っていない。
こうした“敵集団”が、僕たちの事を窺いながら、喉を〝グルルルル〟と鳴らす。
【アイテムボックス】から取り出した[神剣]に変えたところで、ワータイガーが揃って走りだした。
“僕/ベルーグ/細長眼鏡のマリー/お世話係 5名/ラバス”が迎え撃つ体勢になる。
人虎は、かなり速い。
そんな1匹の胸元に、飛行したラバスが、頭突きした。
こちらの“従魔”はスピードもパワーも負けていないようだ。
ラバスによってバランスを崩した敵へと、リィバが【精霊加護】を用いた[矢]を射る。
【風の渦】を纏ったそれは、ワータイガーの右腹にヒットし、血飛沫を上げさせた。
そのモンスターは、「ギアッ!!」と痛がり、膝を着く。
こうした人虎の首を、ラバスが[サソリの尾]で刺した。
よって、【毒】に苦しみだす。
一方、別々のワータイガーに、ベルーグは〖パンチ〗で、マリーは〖キック〗で、弾かれ、転ばされてしまう。
お世話係達は回避できている。
反撃を躱されてもいるけど。
それらの最中に、僕は[ムラクモ]に【神気】を注ぎ終えた。
ここから、僕に迫っていた1匹の人虎へ、
「閃光斬ッ!」
剣を右から左に払う。
そうして、〝最大幅15㎝×長さ4Mの三日月状〟といった【金色のビーム】が放たれる。
これは、僕の正面にいた敵はもとより、ベルーグとマリーを更に襲うとしていた二体の、両太腿を切断した。
[奥の壁]を貫通した【閃光斬】は、なおも進んでゆく。
他の魔物たちが驚きストップしたところを、全お世話係が果敢に攻める。
起立して、
「ありがとうございます。」
「おかげで助かりました。」
お辞儀したベルーグとマリーに、〝うん〟と頷いた僕は、
「ユーン達を加勢してあげて。」
そのように頼んだ。
すると、
「でしたら、陛下も赴かれてください。」
「ラバスと一緒に。」
「もがいているワータイガーらは、ボクとレオディン殿が魔法で殲滅しておきますので。」
笑顔で述べるリィバだった……。
▽
人虎を【亜空間】に収納し終えて、次へと足を運ぶ。
AM11:30頃、ほぼ石で築かれた[邸宅]で僕らは昼食にする。
[ホットドッグ]と[ハンバーグサンド]だ。
ちなみに、ご飯などは、お城の料理人たちであったりに前もって用意してもらった。
これらは、今回の参加者に配給されている。
[帝都 一番隊]や“ドワーフ族の職人達”にも…。
▽
再び西へ歩きつつ、新たな魔物とのバトルになった。
…………。
PM14:30に、ティータイムとする。
“妹のエルーザ”などの熱望で、おやつは[プリン]だ。
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……、さまざまなモンスターと戦いながら進み続けたところ、PM16:00になろうかとしていた。
なので、当初の予定どおり[東の港]に戻る。
“魔術師のレオディン”による【テレポーテーション】で。
▽
“ルイ・エスガー”などは、“サハギン”とかに勝利したらしい。
建物は五棟の解体が済んでいた。
それと、一本の樹木を伐採したとのことだ。
“先生の伯母 フィネルンさん”によれば〝リーシア姉上がたが攻略した塔の作業に時間を要した〟らしい。
だとしても、充分だ。
地球の工事より疾いので。
[各チーム]も【テレポート】してきた…。
どこかで起きた【爆発】が“鬼人のディージー”と“兎の獣人 カトリーヌ”によるものだったことを知る。
〝リッチの罠を脱するため〟との理由なのでOKだ。
こうして僕らは[帝都]に帰還した。
▽
僕たちは、[ハグーカ島]で入手した“モンスターの亡骸”であったりを、売却した。
都内にある何件かの[冒険者ギルド]は潤いだしているため問題ない。
[武器と防具]は、“トラヴォグ侯爵”などが買い取ってくれた。
▽
……、あれから、日本で言うところの大晦日を迎えている。
来年は僕も皆も一層に発展していけることを心より願う―。




