120.ミニクラーケンは優秀だな
読んでいただきありがとうございます!
『光の勇者ソロモン』これにて最終回です。
高評価、低評価、感想、酷評まで何でも歓迎しております(笑)
読者の皆さまの反応が作者の活力になります。
少しでも面白いと思っていただけたら、お気軽に感想など残していただけると嬉しいです!
研究室の大型モニターには、ロサンゼルスから送られてくる映像が次々と映し出されていた。
街中を飛び回るミニクラーケン。
赤い墨を浴び、倒れていく人々。
そして――。
「先生!」
ミハイルがモニターを指差す。
「目を覚ましました!」
病院のベッド。
意識を失っていた患者が、ゆっくりと身体を起こしている。
医師達が慌ただしく検査を始める。
数分後。
モニターの向こうから歓声が上がった。
『吸血鬼化反応、消失!』
『人間へ戻っています!』
『治療成功です!』
その瞬間。
研究室にいた全員が画面へ釘付けになった。
「成功だ。」
俺は小さく拳を握る。
「理論は正しかった。」
「やりましたね!」
ミハイルは思わず飛び跳ねる。
ルクスも嬉しそうに鳴き声を上げる。
ヴェルナも静かに笑みを浮かべた。
しかし。
『続いての情報です。』
ニュースキャスターの表情が微妙に曇る。
『治療を受けた患者の多くが、現在も幻覚症状や多幸感、意味不明な発言など、中毒症状とみられる状態を訴えています。』
『命に別状はありませんが、原因については現在調査中です。』
研究室が静まり返る。
「……。」
ミハイルがゆっくりと俺を見る。
「先生。」
「何だ。」
「副作用、ありますよね?」
「ああ。」
俺はあっさり頷いた。
「マジックマッシュルームの影響だ。」
「そのうち治る。」
「そのうちって!」
「中毒症状ですよ!?」
ヴェルナも呆れたようにため息をつく。
「お前の"安全"は、やはり信用ならんな。」
俺は腕を組み、満足そうに頷いた。
「吸血鬼化は解除できた。」
「副作用は今後改善すればいい。」
「まずは目的達成だ。」
そして、水槽の中を泳ぐミニクラーケンを見つめる。
「やっぱりミニクラーケンは優秀だな。」
「どこがだよ!!」
ミハイルとヴェルナの声が、研究室いっぱいに響き渡った。
──END──
あとがき
ここまで『光の勇者ソロモン』を読んでいただき、本当にありがとうございました!
ついに本作も最終回を迎えることができました。
ソロモンたちの旅はここで一区切りとなりますが、彼らの物語はまだまだ続いていきます。
この先、どんな出会いがあり、どんな騒動を巻き起こし、どんな研究を始めるのか……。
その物語は、皆さんの想像にお任せしようと思います。
今回はひとまずここで完結とさせていただきますが、もしかすると、いつか気が向いた時に続きを書く日が来るかもしれません。
その時は、またソロモンたちに会いに来ていただけると嬉しいです。
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