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光の勇者ソロモン 〜光を知り尽くした異端の冒険者〜  作者: カルロス
吸血鬼

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104/126

100.優勝

読んでいただきありがとうございます!


『光の勇者ソロモン』毎日更新中です。


高評価、低評価、感想、酷評まで何でも歓迎しております(笑)


読者の皆さまの反応が作者の活力になります。


少しでも面白いと思っていただけたら、お気軽に感想など残していただけると嬉しいです!

 歓声が響いていた。


 ノクタリア闘技場。


 観客達は未だ興奮している。


 第三回戦。


 無音のヴァルト。


 その対戦は観客達に強い印象を残していた。


 そして。


 司会が叫ぶ。


「優勝者決定!!」


「本大会優勝者!」


「ソロモン!!」


 歓声。


 拍手。


 紙吹雪。


 興味はない。


 俺は一つだけ確認した。


「景品はどこだ」


 司会が苦笑する。


「随分とせっかちな優勝者だ」


 しばらくして。


 闘技場中央へ一人の人物が連れて来られた。


 鎖。


 拘束具。


 そして。


 見覚えのある顔。


「ミハイル!」


 ヴェルナが声を上げる。


 ミハイルだった。


 確かに。


 だが。


 何かがおかしい。


 顔色が悪い。


 呼吸も荒い。


 そして。


 何より。


 赤い瞳。


 ミハイルがゆっくり顔を上げる。


 こちらを見る。


 その瞬間。


 ソロモンは理解した。


 吸血鬼だ。


 会場の上。


 特等席。


 グランが立ち上がった。


「お気に召しましたか?」


 俺は何も答えない。


 グランは楽しそうだった。


「約束は守りましたよ」


「返すとは言いました」


「ですが」


 笑みを深くする。


「無傷でとは言ってませんよ?」


 沈黙。


 ヴェルナは理解した。


 エドも理解した。


 ルクスも理解した。


 そして。


 俺も当然理解した。


 グランは最初からこれが目的だった。


 ミハイルを利用して。


 俺をここへ連れてくる。


 そして。


 目の前で壊す。


 そのためだけに。


 ミハイルを吸血鬼へ変えた。


 静寂。


 俺はミハイルへ近付く。


 ミハイルは苦しそうだった。


「ソロモンさん……」


 声が震えている。


「すみません……」


 謝っていた。


 意味が分からない。


 謝る必要などない。


 俺はミハイルの肩へ手を置く。


「問題ない」


 そして。


 顔を上げる。


 グランを見る。


 赤い瞳。


 余裕の笑み。


 その目へ向けて。


 光を放った。


 轟音。


 閃光。


 観客席が悲鳴を上げる。


 だが。


 グランは笑っていた。


 光が届く直前。


 黒い何かが現れる。


 影。


 闇。


 黒い膜のようなもの。


 光を飲み込み。


 消していく。


 グランは無傷だった。


「おや」


「怖いですね」


 俺は答えない。


 ただ見ていた。


 今の一瞬。


 確かに見えた。


 光を防いだもの。


 ヴェルナとは違う。


 光への耐性ではない。


 防いでいる。


 何かで。


 黒い影のような何かで。


 グランは微笑む。


「どうしました?」


「続けないのですか?」


 俺は静かに目を細めた。


 なるほど。


 そういうことか。


 ようやく見えた。


 こいつらが光へ耐えている理由が。


 そして。


 初めて。


 倒し方の可能性が見えた。


面白い、続きが気になると思っていただけたら、

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