【幕間】気配
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「ところで、ボス」
「ん?なんだい」
「さっき気配って言ってましたけど、それって具体的になんなんですか?気配…だけでは…抽象的すぎるというか」
「ああ~…確かに。思い返せば、クライルには教えてなかったか…気配の仕組み」
「仕組み…。そんなのあるんですか」
「丁度いいから教えようか」
「はい、お願いします」
「気配とは、マナの揺らぎのことだ。ほら、人間ってマナを循環させて生きてるでしょ。周囲のマナを体に吸収して、それを魔力孔から出してさ。それによって生じるマナの揺らぎが、気配の正体」
「なるほど」
「それでね、この気配の仕組みが、魔法使いが気配を感知できる理由につながるんだ」
「…?」
「質問なんだけど。魔法使いって、どういう人のことかわかる?」
「…え、魔法が使える人のことでは…」
「それはそうなんだけど…もっと前提だよ。何ができたら、魔法が使えるんだっけ」
「マナの知覚…。…!なるほど!」
「そうそう。魔法使いはマナの知覚ができる人間だよね。だから、マナの揺らぎをはっきりと感じ取ることができて、それで人間の気配を察知できるんだ」
「…気配を隠しても意味が無いって、そういうことだったんですね」
「うん」
ふむ。それなら、気配のないシンが特別な理由もわかる。魔法使いに対しては本当に有利なんだな。
…でも、不思議だな。気配が無いって、つまりシンの体にはマナが循環していないのか…?それに、気配の有無もボスはどうやって見分けて―――
「ごめん、クライル。これ頼んでもいい?」
「…あ、はい!」




