46、演習授業 4
探索魔法の特訓から一時間が経ち、レーナもリーラも周りの状況を掴めるようになってきた。
詳しい情報はまだ分からない様子だが、それは後々でいい。
今は、モンスターの位置をしっかりとつかめていれば問題ない。
「これモンスターかな?」
レーナがモンスターらしき反応をつかんだようだ。
「場所はどこだ」
「ここから北に百メートルの所です」
俺はレーナの言う場所を探索魔法で調べてみると、確かにモンスターがいる。
「この反応はホーンラビットだな」
「ホーンラビットって言うと初心者用のモンスターですね。魔力を吸収したウサギが変化した姿だとか」
ホーンラビットはレーナの言う通りウサギが魔力を吸収して変化した姿だ。
特徴は、吸収した魔力が頭に角の形をして出現することだ。
攻撃自体は単純で頭にある角で突いてくるくらいでそれほど攻撃力もない。
一番倒しやすいモンスターだと言われている。
「そうだ」
「一番最初としては十分だな。このモンスターはレーナに任せようか」
「分かりました」
レーナはダッシュでモンスターの元へと向かって行く。
「では私も監督役として行ってきます」
ハクアはレーナに付いて行ってしまった。
残された俺達三人。
「見つけた!」
そのタイミングでリーラもモンスターに気づいたようだ。
「三体もいる。この前倒したダイアウルフかも」
「そうみたいだな。俺達も倒しに行こうか」
今回のリーラが見つけたのレーナが見つけた場所より南に五十メートルほどの場所。
とりあえず倒しに行こうと思うが、
「グリューはリーラに付いていてもらっていいか」
「別にいいが、サージはどうすんだ?」
「俺はレーナ達の方に行ってハクアに伝えてくる」
「分かったよ」
俺達三人は二手に別れて行動する。
とりあえず、急ぎレーナ達に追い付かないといけないと思いながら進んでいると、近くから他のモンスター反応を感じる。
「今は取り合ずに無視だな。他のチームもいないし、モンスターも隠れていて姿を見せなさそうだし見つかることもないだろう」
先を急ぐ。
そして、レーナとハクアに合流。
既に、ホーンラビットを倒していた。
「早いな!」
「いい戦いだったよ。ホーンラビットが気づくころにはレーナ君の剣が首を吹き飛ばしていたからね」
「体が軽かったです」
しっかり特訓の成果が出ているようだ。
「ですがどうして師匠がここに?」
「リーラがモンスターを見つけてな、グリューと一緒に討伐に向かってもらってる。ハクアがいないと点数も入らないから急いで呼びに来たんだ」
「分かりました」
俺達三人は急ぎリーラ達がダイアウルフと戦っている場所へと向かった。
流石にモンスターも三体だし少し時間がかかるかと思っていたのだが、到着する頃にはほぼ終盤であった。
「何とか間に合ったようだな」
「そのようですね」
「遅いぞ!」
「これでも急いだんだよ」
グリューから文句を言われた。
「これで終わり」
すると、リーラの拳が三体のダイアウルフに命中して倒してしまった。
「終わった」
余裕そうな表情でこちらに来るリーラ。
俺の横にいるハクアは成績を付けている。
「二人ともしっかりと鍛錬の成果だ出ているようですね」
「そうだな。一切本気を出さなくてもあれくらいのモンスターであれば一人で余裕に倒せるようになってるしな」
「師匠もグリュー様もモンスターを倒さないと評価点なしで報告しないといけなくなりますよ」
「俺達は別にいいんだよ。今回のは二人に経験を積ませるために使うんだよ」
「そんなことを言っていていいんですか~? これは授業ですからね。何もしていない生徒に良い評価は付けれませんよ」
悪い顔をして笑っているハクア。
一時間前の仕返しのつもりなんだろうな。
「分かったよ」
流石に授業出し仕方がない。
「モンスター見つけたから行くぞ!」
俺はモンスターが十匹ほどいるところにやって来た。
「ワイルドホークか~」
タカが魔力を吸収して狂暴かした姿。
上空から獲物を見つけて突撃するしか能がない。
厄介なのは、上空にいると言う点くらいでそれ以外にはない。
このモンスターが中位ランクのモンスターとされているの上空にいてなかなか倒せないからなのである。
「あ、あれって中位のモンスターだよね」
「なんでこんなところに」
「ワイルドホークはそんなに強くないよ」
「ですが」
「こうすれば一瞬だ」
おれは水の中級魔法のアイスランスをワイルドホークに向かって放つ。
槍は十匹のワイルドホークを貫き倒してしまった。
上から落ちてくる魔力結晶と爪が落ちてくる。
「あの数を一撃で倒すなんて凄い!」
「狙いが正確すぎます」
「師匠の力は分かっていましたが、全てのワイルドホークを同時に倒してしまうなんて驚きました」
「これでいいだろう」
「そうですね。問題なく満点です。まあ、師匠以上に優秀な生徒もいませんが」
満足そうな顔を見せるハクア。
だが、なんだかハクアにうまいように言われたようで納得がいかない。
「さて次は僕の番かな」
グリューが盾を構える。
「気づいていたのか」
「まあね。サージに探索魔法を教わってからずっと使っているから」
「そうか。ならいい」
レーナとリーラは探索魔法を解いているようで気づいていない。
「二人とも、森にいるときは常に探索魔法を使うようにしておけ」
『は、はい!』
元気な返事が返ってきた。
「後、十秒ほどだな」
俺が近づくまでの残り時間を言うと、目の前からモンスターが現れた。
現れたのはアサルトボア、イノシシが魔力を吸収した姿で、突撃しか能がないモンスター。
守護神であるグリューには問題ない相手だろう。
「十体、か。さっきのサージと同じなら」
「どうする。助けに入ろうか?」
「問題ない。アサルトボアなら何体出て来ようが僕の相手じゃないよ」
俺の隣にいる二人はグリューがどうやってモンスターを倒すのか不思議に思っているようだ。
「見ておけば分かるさ」
二人に声を掛けた。
グリューはアサルトボアの攻撃を全て盾で受け止めてはじき返す。
突撃の勢いがそのまま自分に返ってきた形となり気を失っている。
そこへ止めを刺して終了。
「手ごたえがない」
「そういうな。お前の力を使うにはここじゃあ力不足だよ」
「それもそうだな」
「今度本気で戦ってみるか」
「遠慮しとくよ。お前が本気を出したら一瞬で終わっちまう」
「そうか?」
「そうだよ」
昔のような会話をしながらドロップ品に回収をするのだった。
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