17話ギャルと昼飯
数字。
冷が運転する車で学校へ向かっている途中、各部活のパンフレットを見てどういう順番で見学するかを決めておく。
しかし少ない、全部で十種類くらいしか部活がない。まあ、少子高齢化どころか人口自体が減っているので当たり前ではあるのだが……うちの学校も生徒数二百ちょいくらいだし。
そんなことを考えていたら学校に着いたので、正門前で下りて周りに注目されながら下駄箱に向かう。
「あれが噂の……」
「ヤバ、ガチでイケメンじゃん」
「一組いいな~」
「勉強頑張らないと」
こっちを見ながらひそひそと話している彼女たちに笑顔で手を振ってあげると、キャーキャー言いながら鼻血を出して倒れる。
「優希様、あまり刺激しないでください。襲われても知りませんよ」
「それはそれで……有りだね」
「はぁ……」
呆れながらジト目を向けてくる冷と別れ、教室に入ると委員長が近づいてくる。
「おはようございます。優希くん」
「おはよう、委員長」
――ザワッ
親しい雰囲気で挨拶を交わしたら、委員長は皆に連行されてしまった。それを見送って席に座り、隣を見ると目を逸らされたので代わりにその奥のギャルをボーっと見つめる。
この世界の女は自分の下着や裸に関心がない。異性にガッツリ見られれば流石に恥ずかしがるが、基本的には見られようが触られようがどうでもいいと思っている。
何が言いたいのかというと、ギャルの麗奈さんは制服を着崩しているため普段から谷間が丸見えだし、今は机の上に足を組んで座っているので下着も丸見えということだ。
普段は揃えていないであろう色も、僕がいるからかちゃんとヒョウ柄で揃えられている……眼福なので、先生が来るまで見ているとしよう。
「お前らー、朝のホームルーム始めるぞー。その前に、相藤」
「はい?」
「お前、知らんやつからのラブレター欲しいか?」
「いりませんけど」
「だろうな」
そう言って先生は、そこそこの大きさの紙袋をゴミ箱にぶち込んだ。
ーーーー
「ねみ~」
昨日は編入生がヤバすぎたせいで全然眠ることが出来ず、気づいたら朝になっていた。それでもだらしない姿を見られるわけにはいかないので、ちゃんと化粧をしてから学校へ向かう。
「おはよー麗奈」
「はよ~」
「すげー眠そうじゃん。どんだけヤッたのさ」
「分からん」
「ヤバすぎ笑」
「うっさい」
鞄を置いてすぐに友達の机に座り、そのまま雑談をして時間を潰す。……ふと視線を感じたような気がしたのでチラッと見てみると、例の編入生くんがこっちを見ているような気がした。
(一瞬だから分かんなかったけど、多分こっち向いてるよね……ヤバ、ウチ今丸見えなんだけど、訴えられたりしない?)
もう一度チラッと見てみると、やっぱり彼の顔はこっちを向いていた。しかし、何も言ってこないということはセーフということだろうか。
……見られているかもしれない、そう考えるとなんだか興奮する。ウチはセクハラという言葉の重みを忘れ、わざと片膝を上げたり膝を組み替えたりして視線を楽しんだ。
そして昼
「麗奈さん、一緒にお昼食べない?」
「えっ!? ウチと!?」
「うん。朝、熱心に誘ってくれたから、さ」
「……はい」
ウチは、その代償を払うことになった。
(終わった。わざと見せつけてたの絶対バレてる……訴えられて、何億もの賠償金を請求されて、人生終わるんだ……、ごめん、ママ。ウチ、犯罪者になっちゃった)
処刑台に上るような気持ちで一歩一歩階段を踏みしめ、涙を零しながら屋上へ出る。
「うう~、どうか示談でお許しを~」
「何のこと?」
「へ? ……いやいや! 何でもない、何でも!」
「ふ~ん?」
どうやら勘違いだったらしく、なんとか誤魔化すことに成功したウチは彼の隣に座って一緒にご飯を食べ始める。
「麗奈さんの弁当……弁当?」
「うっ、今日は時間なかっただけだから! いつもはちゃんとしてるから!」
「だからって、カレーとご飯だけは……ごめん、ちょっと面白い」
「笑わないでよ~」
昨日の残りを詰め込んだカレー弁当を笑われて恥ずかしさがこみ上げてくるが、彼の尊い笑顔を見れたのでプラスマイナス寧ろプラ。
「ちなみに、コレ僕の手作りなんだけど……食べたい?」
「食べたい!」
「じゃあ、名前で呼んでくれたらあげる」
「えっ」
それはちょっと恥ずかしいというか、皆にバレたら面倒くさいことになりそうで怖いというか……。
そうやって葛藤していたら、彼は唐揚げを箸で掴んでウチの口に近づけてきた。
「はい、あ~ん」
「あ、あ~ん」
やってしまった……でも仕方ない、あんなのに抗える女なんていない……ウチは意を決して、期待の眼差しを向けてくる彼の顔を見る。
「ゆ、優希……さん」
「どうしたの? 麗奈」
「恋人!? あっ、違ったわ」
「口に出てるよ」
「ヤベッ」
指摘されてすぐに両手で自分の口を塞ぐ。もう絶対余計なことは言わない……。
「ごちそうさま~」
「ごちそうさま……じゃ、戻ろっか」
ほぼ同時に食べ終わり、立ち上がろうとした時だった。
いきなり彼が、ウチに寄りかかってきたのだ。
「な、何?」
「ふふっ」
「ひゃ!?」
しかも、肩を組んで頬までくっつけて……あっ、何かいい匂いする。
「ゆ、優希さん?」
「呼び捨てがいいな」
「ゆ……優希」
「よくできました」
そう言って、優希はウチの頭を撫でてきた。その瞬間、有り得ない程の劣情を催す。
気づいた時には、ウチは優希のことを押し倒していた。ヤバい! そう思って離れようとしたが、腰に手を回され抱きしめられる。
「な、なんで……」
「嬉しかったから」
「……嬉しい?」
「うん。僕、人より性欲が強いんだ。だから、麗奈さんが見せつけてきた時、凄い興奮した……って言ったら、信じる?」
「う、うそ……」
「本当だよ、ほら」
優希はウチの手を動かして、凄く硬くなっているソレをズボン越しに触らせてきた。
「麗奈さんの手、白くて、すべすべで……気持ちよさそう」
「ゴクリ……じゃ、じゃあウチが、その……して、あげようか?」
「うん。麗奈さんに、いっぱい気持ちよくしてほしいな」
完全に発情した顔でそう言われたウチは、一旦優希の上からどいて興奮のままにズボンのチャックを下ろそうとし……。
「麗奈さんのも、見せてほしいな」
「い、いいよ」
少し恥ずかしいけど、興奮してもらえると分かっているから優希に見えるように大胆に体勢を整える。ウチが優希のソレを見下ろして、優希がウチのスカートの中を見上げられる体勢に。
最初は男にセクハラかまして捕まるかもと怯えていたのに、実は相手がビッチでなんかいい感じの雰囲気になって……これ何てエ〇ゲ?
「ふふ、麗奈さんも興奮してきてるね」
「そーゆー事は言わなくていいから!」
地毛 ギャルキャラっぽい名前
↓
茶野 麗奈 (ちゃの れいな)
王道ギャルの処〇ビッチ。
一組所属なので普通に秀才だったが今では見る影もない。学校の至る所でやりまくっている。家では眼鏡。




