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13話【コラボ】バニタス

二次創作を書きたい欲求はあるのに書きたいものが無い。

書きたいものはあるのに書く気力が無い。





 今回のコラボ相手であるバニタスさんに会う為、とあるアパートの一室を訪れると出迎えてくれたのは短い髪を左右で白黒に分けたダウナー気味の少女だった。




「……いらっしゃい」


「お邪魔しま~す」


「まあ、勝手に寛ぎなよ」




 玄関で靴を脱ぎ、言われた通りに遠慮せずソファーを占拠する。




「まあ……いいけどさ」


「一緒に座る?」


「そーゆー事言って、いつか襲われても知らないよ」


「は~い」




ーーーー




 荒廃した灰色の部屋の中で、パーカーを深く被った少女だけが動いていた。




「皆、見えてる?」




『きちゃ!』

『見えてるよー』

『切り抜きから来ました!優勝おめでとうございます!』

『コラボ初?』




「初だね。じゃ、自己紹介してもらおうか」


「イエーイ見てる~? 皆に夢と希望と脳破壊をお届けしたい系男子のキャットで~す。よろしく~」




『マジで!?』

『まだシスターとのコラボ終わったばっかなのに』

『フッ軽勢かよコイツ』

『個人でもいけるならワンチャンあるか?』

『ブイに転生しようかな』

『どっちから誘ったんですか!』




「コレ言っていいやつ?」


「いいよ。ワタシから誘った」


「誘われちゃいました~」




『ぐぬぬ』

『羨ましい、羨ましいが』

『バニタスには実績がある』

『何も言えねぇ』




「シスターも結構上澄みなんだけどなぁ」


「あの人は変態だから」


「女は皆そうじゃない?」


「……」




『……』




「まあ、僕は気にしないけど」


「アンタは……本当に……」




『ほなええか』

『キャット様私とワンナイトしましょ?』

『キショ』

『今日は何するん?』




「今日はこのFPSゲームでランクマッチしてくよ。無料だから皆もやって」


「運が良ければ僕と戦えるかも?」




『ダウンロードするから待って』

『ルームマッチだけじゃダメですか?』




「人が多そうならそれでもいいかな」




『キャット様はどんなもんなのか』

『バニタスが守るからモーマンタイ』




「色々なゲームやってるから普通に上手いよ?」


「へぇ、いいじゃん」




 一旦画面を消し、パスワードを入力してバニタスとチームを組む。このゲームは最大百人まで一緒に遊べて、自分達以外を全滅させる事で漸く勝利となる。


 マッチングが完了したので、まずはお互いに別のキャラクターを選択。僕は爆発が使える女の子ボマーを、バニタスは高速移動が使える女性ライトニングを選んだ。


 待機時間が終了すると、画面中央に広大な都市のマップが表示され画面外……今回は左下の方から自分達が乗っている飛行船が中央に向かって移動する。




「どこで降りる?」


「どこでも」


「おけ」




 ある程度進んで都市の外周に入ったタイミングでライトニングが、少し遅れてボマーが飛行船から飛び降りる。付近に飛び降りた敵はいなかったので、二人で悠々とボックスを開きながら装備やアイテムを更新していく。




「足音、三時」


「りょ」




 すぐにしゃがみ移動に切り替えることで足音を無くし、いつでも撃てるように敵の姿を画面内に収めておく。どこかに行くのを待って背後から奇襲しようと思っていたら、敵がこちらを向いて撃ってきた。


 アイテムで銃撃を防ぐシールドを展開して耐えていると、スキルで背後に回り込んだライトニングに撃たれた敵が混乱したのでそのまま挟撃して撃ち殺す。




「視聴者かな」


「多分ね~……ゴミしか持ってないなこいつら」


「まだ最初だしそんなもんでしょ。それよりさっさと移動しよ」


「あっ、そんなにさ(きに行か)れたら、僕、もう(追いつけなくなっちゃう)……」


「んっ!?」


「ほらほら、早く行くよー」


「……」




 動揺したバニタスを煽ったら睨まれた。




『へっ、雑魚が』

『バニタスさんに勝とうなんて百年早えんだよ!』

『キャット様普通に上手くて草』

『!?』

『切り抜きはよ』

『今忙しいから無理』




 二人で周囲を警戒しながらエリアの中央に向かう。このゲームはバトルロイヤルなので、時間経過でエリアが縮小を始め範囲内にいないとダメージを受けて死亡してしまう為だ。


 そうなれば当然接敵する可能性も上がる訳で、僕達は大勢の視聴者に囲まれた。が二人で連携し、最終的にボマーのスキル自爆で諸共キルした。




「甘いよ、皆」


「あ~あ、ヤバかったら色仕掛けしようと思ってたんだけどなー」




『おい!働け無能共!』

『どうしてそこでやめるんだ、そこで!』

『あっ、また一人死んだっすね』

『くっそー!』




「はい余裕」


「ボイスはお預けで~す」




 その後優勝し、ルームマッチでも本名ちゃんやスリーサイズ共をボコって優勝しまくった。




 ~この配信は終了しました~




ーーーー




「いや~、結局負けなかったね」


「そりゃ、あんだけ動けるなら余裕でしょ」


「バニタスさんにそう言ってもらえて嬉しいよ」


「いや、結構ガチで上手かったよ」




 キャット……もとい優希との楽しかった配信が終わってしまったので、大人しく帰宅を促す。




「じゃあ……また、縁があれば」


「いやいやいやいや、何の為のオフコラボだと思ってるの? まだヤル事があるでしょ?」


「本当にそーゆう趣味なんだ。まあ、期待してなかったと言えば……噓になるけど」


「じゃあ――」


「でも、ワタシは止めたほうがいいと思う」


「何で?」


「……反応……出来ないから」


「うん?」


「ワタシ、あんまり気持ち良くなれない体質みたいで……濡れにくいし、表情も変わんないし……多分、楽しくないと思う」


「そんなの関係ないよ。僕は、(うろ)さんとしたい」


「……優希」


「それに、無表情なのもそれはそれで興奮するし」


「台無し……でも、まあ……どうしてもって言うなら……うん……ワタシの事、好きにしていいよ」




ヴァニタス

中身 虚無

バニタス (10万)

鳴上 虚 (なるかみ うろ)

不感症ダウナーの少女。

知らない快感を教え込まれ若干依存気味。病んでるわけではない。


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