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戦闘は緊迫が続く。
一度分散した四人が再び集まる。しかし敵は追ってくるので細い通路で止まり続けることはできない。
「グラフカどうする!引くか、もう一度突っ込むか!?」
「引いた先で別の魔物と鉢合わせる可能性もあります。もう一度叩きましょう」
「わかった」
「行きますね!」
アイリスがさっとラディの傷を癒す。それからまた魔物の中へと飛び込んだ。そのまま巨大な防御魔法を展開し一気に魔物を引きつける。
その隙にグラフカは弱った岩竜蜥蜴から順に確実に仕留めてまわる。数を減らしつつあった探索蝙蝠をカーラの弓とラディの魔法で倒し切る。
アイリスの防御魔法が切れ、敵は分散していく。しかし数が減り傷つき動きの鈍った個体も多く気ほどのような苦戦は強いられない。
勝利が見え始めた頃、鉱山の奥地から唸り声が響く。その唸り声に残った魔物たちは一瞬で興奮状態になり動きが激化した。
「くそっ。なんだってんだ!」
ラディが吐き捨てるように言うが状況は変わらない。
「迫る魔物に警戒を!」
「わかりました!」
グラフカとアイリスが激化した攻撃をいなしながら短くやりとりをする。
カーラは奥地をじっと見つめ、そして動揺が走る。
「まさか、そんな……」
そして、坑道の奥から一匹の黒い狼が鋭い牙で岩竜蜥蜴の鱗を噛み砕いた。
「ティーグリ!」
カーラは駆け出し黒い狼へと寄る。
「カーラ!?」
近くにいたラディは止めようと手を伸ばすが届かない。グラフカとアイリスは状況に戸惑いながらも魔物の対処で追われている。
「その狼は!?」
グラフカは次々と魔物相手に牙を立て爪で切り裂く狼を横目にカーラへ問いかける。
「私の相棒だ!」
強く弓を引き、魔物を貫きながらカーラが答える。
そのまま四人と一匹で魔物の殲滅が終わった。
「ティーグリ!なぜこんなところに……無事だったか?怪我は?」
カーラは素早く全身の確認をして、ようやくひと息をつく。
「大きな狼さんですね」
「相棒って言ってたか?まじでびびったぜ」
「しかし、おかげで我々も助かりました。とても頼れる相棒なんですね」
ティーグリは大人しくカーラに撫でられ嬉しそうにしていた。
魔物の生き残りがいないかを慎重に見極めながら一行は鉱山の奥へと進んでいく。
幸いにも苦戦するほどの数はいなかった。数匹単位でならばティーグリがいることもあり、難なく撃破していく。
「ティーグリさんもこの鉱山に来てたんですね」
「そうだな。私たちは一緒にいたから、おかしくはないんだが……」
「私たちがこの場所に集められた理由はわかりませんね。誰が連れてきたのかも……」
アイリスは無邪気に笑うがカーラとグラフカはますますわからなくなる。そもそもなぜ、ここにいるのか。
「オレたちに何かさせようって感じでもないし、結局誰も出てこないしなぁ……」
ラディも同意しつつ、あまり深くは考えず続ける。
「なんにせよ、奥まで行って魔石の確認してさっさと出ようぜこんなところ」
それぞれがラディの言葉に頷いていた。




