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『妖精の取り替え子』認定喰らって即寒村送り!弱小氏族次男坊の独立戦争記  作者: くろすーおーばー
第一章 幼少期(グレンガルト・トゥア編)

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41:難民という名の人材確保計画

5日間連続投稿3日目


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魔力切れからの復活に二日を要した俺は追い出されると思っていた難民たちの下へ向かい引き留め交渉に当たった


大きな成果を得て叔父上の元に帰って来た


「という事で叔父上、難民達と話をつけて参りました。まずは子供を除いた働き手五人の受け入れの承認をお願いします。子供に関しては引き続き人質扱いを継続して頂ければと思っております。」


デイヴィッドはどんな手で来るのかと戦々恐々だったせいか少々拍子抜けといった感が見て取れた


「五人?全員受け入れではないのか?」


「最終的にはその様にするつもりです。でも村人たちの手前もあります。最初は五人でよろしくお願いします。」


段階的受け入れ


いきなり二十人全員を受け入れれば、現代の人道主義的には正しいのかもしれないが


余裕のない中世レベルの寒村ではそうは行かない

揉め事の元でしかないのだ


人数が少ない方が人は自分事として考え易い


村人も、もし同じ立場だったら


俺でも子供だけは、妻だけは、と懇願するかもしれない


なんて考えてくれるかもしれないが


人数が多いと同情心が湧く以前に


食料や治安といった現実的な問題に依って却下するのが普通だ


「叔父上朗報です!」

「食い扶持が増えて朗報もクソも有るか」


「五人の中に樽職人と木工職人が居ます。」


やさぐれ気味だったデイヴィッドの目つきが変わる


「樽職人か腕前は?」

「流石にまだ作業をこの眼で見たわけでは無いので」


確かに樽職人は開拓村ではデイヴィッドが喉から手が出るほど欲しい人材だった

樽があれば保存出来るものが格段に増えるからだ、燻製塩も漬け肉も魚

雨水だって溜められる


保存できる期間が格段に跳ね上がりその上で売ることも出来るのだ


他所から買うのではなくなれば出費が浮くどころか製造して売れるのならばそれは利益


「よくそんな人材が難民の中に…」

「それに関しては本人は少々腰をやってしまって現場で連続で作るのが難しいのだそうです」


「しかし樽職人だぞ!弟子を育てるとか仕事は幾らでも有っただろう」


後進の育成


叔父上にその考えがある人でよかった、職人も勝手に生えてくるものではない、ノウハウを蓄積させ次代に技術を伝えてこそ生まれる存在なのだ


というのが俺の持論、いや推論


「ですので腕前を確認次第、うちの村から職人希望の者を見繕うかと」

「それが良いな」


叔父上も段々と調子が出て来たみたいだ


「それと木工職人だったか」

「はい、これでゴブ爺さんは鍛治に専念させてあげる事が出来るかと」


「まあこれも樽と同じで腕前次第といったところか」

「そうですね。それに農具も鉄が使えるようになれば必ず分業で作っていくことになります。そのための布石にもなるかと」


「なるほどな…」

デイヴィッドは顎に手をやり髭を撫でながら話を頭に落とし込んでいるようだったが、ここで話が変わる


「他の三名もその感じなら良い人材なのかも知れぬが、五人の食事はこちらで出すとして、残りの十五人、子供を除くと九人か…そっちの方はどうするのだ?」


「クラウとソラスに出逢った洞窟で生活してもらおうと思っています。五人が結果を出し次第それに応じて村に移住させる事を考えています。」


「あそこか…自給させるつもりか?難しいと思うが」


「そこは当人たちにも努力はしてもらいますが、クラウとソラスに獲物を仕留めて貰って送り届けるつもりです。流石にケールなどはこちらで収穫したものを少量では有りますが届けさせないと厳しいですか…」


「それ位は良かろう」

良かった、ケール自体は冬の間でも成長し続けてくれる作物だから許可が降りるとは踏んでいたが

実際に許可が貰えるまでは内心ドキドキものだったのだ



許可を貰えたのだから、これで土魔法を使って洞窟を最低限の極力死人が出ないように加工をしてもいいだろう

これはレテウスの悪い癖というか現代での生活を知っているからなのだろうが、後に洞窟を快適にしすぎてまたデイヴィッドに叱られるのだが、それはまた別の話



「子供たちも体調が回復し次第手伝いに回そうと思いますが、どうでしょうか?」


「それも構わん、まだ冬だというのに何故かやる事が沢山できてしまったからな」


小言が出た来たから叔父上はいつもの調子と言っても良い


「つきましては…」

「木材だな…」

「はい」


森林法

領民は勝手に気を切ってはならない

勝手に狩りをしてはならない等々


グレンガルト・トゥアを発展させたい俺にとって厄介な法


各氏族に依って定められていて干し肉の許可でも苦しめられた事がある


「判った、これは最優先に兄に報告しよう、大丈夫だ兄も喜んで許可を出す筈だ。」


ほっとする、何せ干し肉が許可に約一年待たされたのだ


今回はそれでは意味がない

叔父上の太鼓判が無ければそれでも疑っていた事だろう


「良かったです。それが聞けないと次の人材を紹介しづらかったので」


「という事は木こりか」

「察しの通りです。」

流石は叔父上、自分にはアイデアは浮かんでも実務経験の無さからトラブルを起こすが叔父上にはそれが有る正規の方法なら叔父上が各段も上なのだ


「それと一人、女を子供たちの世話係に就けようと思ってます。」


「村の女衆では駄目なのか?」

「万が一の場合に揉め事の種になりそうで」


「子供に何かあった時に逆恨みされても困ると…」


「逆もあり得るかと…ですので流れに乗るまでは極力難民たち同士で協力し合ってもらいたいと思ってるんです。」


「逆?」

「はい、そんな事は起きて欲しくはないですが、食い扶持が増えた事を良く思わない人間が事故に見せかけて…」


深妙な顔でデイヴィッドは答える

「可能性の問題という事だな」

「はい」


納得してくれた様だ

人は常に善良とは限らない、まして苦しいときならば尚更…


デイヴィッドに理解が有ると判っているからレテウスもまたこの手の話ができるのだ


「そして最後の一人なのですが…」


最後の一人はレテウスの考えの中でも直ぐに発展に繋がらないのだが、最終的に大きなリターンを見込める賭けであり


何としても叔父上に認めてもらいたい人物…いや職種の人物であった

しつこいようですがランキング入りを目指しています。

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