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過保護?

 これはにんげんが赤ん坊だった頃の話。

「にんげんは成長し、成長すると四つんばいで歩き始め、次第に二本の足で立って歩き始めます。」

このお母さんの教えに衝撃を受けたのは魚の姉でした。

歩く、歩くようになるのはいい。だけれどもしこの辺りで転んだら?

湖の畔には数は少ないとはいえ大小の石がころころと転がっています。

もし転んだ時にこの柔らかくてぷにぷにとした、いかにも弱々しいにんげんがそれにぶつかったら?

「畔の大掃除をしなきゃ!」魚の姉は叫んでいました。

 それからは魚の姉の奮闘が始まりました。

にんげんが寝ている間は、にんげんがトイレのあとすぐ暖かくなるようにふかふかする三匹ににんげんをまかせ、湖の畔の石拾い。

これを黙々と毎日こなすのです。手がないと出来ない仕事なため早々他の兄弟の手も借りられませんし、もふもふ部隊の三匹などもってのほかです。

 そしてそんな事をして月と太陽の入れ替わりが百回回ほど行われて、ようやく小さなにんげんが歩き回っても大丈夫、といえる範囲の石が取り払われました。

拾った石は湖底に沈めていったのですが、見事なまでの砂浜。湖の畔のその一角だけは石も何も無い、柔らかい土だけの場所になりました。

これが報われるのはもうしばらく後の事になりますが、魚の姉は自らが作り上げた砂浜を元気にきゃっきゃっと笑いながら転げまわるにんげんを見て、大いに満足する事になります。

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