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いのしし

 ある日にんげんが一人で歩いていると、四足で牙を二本長く伸ばした動物に合いました。

しばらくお互い見詰め合っていましたが、にんげんが突然、「イノシシだ!」と叫ぶと動物はビクリと震えました。

 そして「イノシシかな?イノシシだよね?犬が食べてるの見たことあるもん。兄弟じゃないよね?」と言いながら近寄るのに合わせて、イノシシは後ろ脚で地面をどんどんと蹴り始めます。

その行為のいみがわからないにんげんはふらふらと近づいていき…どん!という音共にごろごろ転がりました。

突進してきたイノシシに体当たりされたのです。

「うー、ぐるぐるする。イノシシ?イノシシー?」と言いながら辺りを見回すにんげんは、去ろうとしているイノシシの後姿を捉えます。

「イノシシ!追いかけっこ?」衝突されたばかりだというのにそんなのんきな事をいってイノシシの後を追いかけ始めるにんげん。

 しかしでこぼこした地面、生い茂る木々、そんな条件でにんげんがイノシシと追いかけっこをしたら結果は歴然。

にんげんは完全に置いて行かれてしまいました。

「イノシシ…」と哀しげに言うにんげんでしたが、そんな事を言ってもイノシシは戻ってきません。

 この後ウサギやリスといった小型の動物にも遭遇しましたが、結果は芳しくなく…結局犬を探して「動物だめ、遊んでくれない」と犬の毛皮に埋もれながら話すことになるのでした。

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