58.元彼との再会
58.元彼との再会
時間は10時
みずきはよもぎ公園にやってきた。
雪はとけているがそのとけた雪のせいで地面は水浸しの状態だ。
かなえはまだ来ていない。
かなえは待つ事にした。
10分ぐらいすると
「ごめん。待った。」
そう言ってかなえがやってきた。
「いや。私も今来たところ。」
みずきの何ともない会話だ。
昨日かなえと会ったばかりではあるが何だがかなえの事が凄くなつかしく感じた。
「みずきはどう?帰省楽しかった?」
「まぁ普通かな?」
この場合の普通とはどういう意味だろう。
楽しかったという意味なのだろうか?
楽しくなかったという意味だろうか?
それでも本当にどちらでもないという意味なのだろうか?
「普通」という言葉には様々な意味がある。
様々な意味があるだけにはぐらかして伝えたい時には便利な言葉でもある。
「少し公園をあるこうか?」
かなえが言うとみずきはかなえと一緒に歩く事にした。
目の前に一人の男性がこちらに向かって歩いていく。
「は!もしかして」
その男性を目にしていきなりかなえが話し出した。
そしてかなえはその男性の所に近寄ってきた。
「もしかして斎藤君じゃない。」
かなえはその男性に向かっていった。
「う、うん。」
その男性は言った。
「私 橘 かなえだよ。覚えていない?」
「かなえか? 久しぶりだな?」
その男性の名前は斎藤。
高校時代私に告白してきた男性だ。
初デートでショッピングモールに言った時みずきが逃げ出してしまった相手だ。
もう会う事はないだろうと思っていたのにこんな所であってしまうなんて。
「みずき! 斎藤君だよ。元彼だよ。」
みずきは急に顔が赤くなった。
『かなえは何てデリカシーのない女なんだ。』
みずきは本当にそう思った。
出来ればこのままかなえを置いていって一人で都会の家まで帰りたいと思った。
「久しぶり。みずき」
斎藤君も少し照れくさそうにいった。
「う・・・・
うん・・・・。」
みずきも照れくさそうに答えた。
「そうだ。斎藤。この後時間ある。」
かなえが言った。
「あるけど。どうしたんだ。」
悪巧みに関してはピカイチのかなえだ。
悪い予感がする。
「みずき。私先に駅に行ってるから。斎藤と一緒にお話でもしておいで。」
「都会に帰る時間は遅らしたらいいから。」
「え!」
みずきは驚愕した。
何か悪い予感がした。
そんなの無理だ。
やめてくれ。
「斎藤。」
「何だ。」
続けてかなえが言う。
「私たち、今日中に都会に帰らないといけないんだ。
だからみずきと話すのは今日しかないの。
だからお願い。 みずきに付き合ってくれない?」
いや。ちょっと待って。二人きりなんて無理。
みずきはそんな顔をかなえにした。
かなえは分かってくれたのだろ・
いや例え分かってくれていたとしても
・・・・・・・・・・・・・。
「斎藤君ちょっとここで待ってってね。」
かなえがそう言うと
かなえはみずきと一緒に斎藤と少し離れた場所に行った。
「かなえ。二人きりなんて絶対無理だよ。」
とみずきが言った。
「みずき。人は思っている事を言葉として表現してくれないと伝わらない。
何か頭の中に言葉にできない思いを抱いていても言葉にしないといけない。
そうしないと相手に伝える事が出来ない。
言葉がなくても気持ちを伝える事なんてできない。
言葉として表現する事、伝える事で気持ちを伝える事ができるんだ。
みずきも知りたいでしょ。斎藤君がみずきをどう思っているか?
斎藤君も一緒だよ。
だから今あるもやもやの気持ちを言葉として斎藤君に伝えよ。
みずきならできるよ。」
かなえが言った。
「分かった。」
みずきが答えた。
「よし。行こう。」
かなえが言った。
想いを言葉に伝える。
みずきにとっては難しい事だ。
けどそれができなければ誰も自分の事を分かってくれない。
みずきは斎藤君に想いを伝える為話す事にした。




