33話
今日は入学式の前日だ。...最底辺クラスが決まっている俺はぶっちゃけどうでもよかったりする。
エリック家で、ここ半年くらいの生活を振り返ってみようと思う。
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...さて、ひょんなことから男二人、女五人で
同じ屋根の下に暮らすことになった...
っていうと、響きは素敵だけど残念ながら集団生活をしても、結局俺はぼっちだということが発覚した。美少女ハーレム?ナニソレ美味しいの?状態です。そして先日、遂に言われました。
「アオト君ー。君の顔みたくないからさー、家でもずっとフード被ってもらっていいかなー?」
ある日、依頼を受けるために冒険者ギルドに行こうとしたらルルに捕まった。誰も通らないような場所に連れ込まれ、告げられた言葉はとても残酷でした。因みに、言われるまでもなく、今までずっとフード被りっぱなしだったよ。
「.........嫌だって言ったら?」
「貴方に拒否権があるとでもー?」
「...これは皆の総意か?」
「えぇ、勿論よ。皆(ハーレム要員)で話し合った結果よ。...まさかー、『聖騎士』である私にー、武力で勝てると思うの?」
うん、聖騎士なら武力で訴えるのはやめようか。
脅し代わりか何だかわからないがルルの周りに濃厚な魔力が渦巻く。...ぶっちゃけ、こんなの俺にとっては遊戯も同然なのだが...
正直なぁ、かなり凹んでるんだよなぁ...例えるなら、地下100㍍くらい。
...アレ?たいしたことない?いやいや、普通は落ちたら即死だ。よって、かなり凹んでるのだ!
これ以上面倒事起こしたくないし、素直に従っておくか。次は存在その物を否定されそうだし...
「...分かったよ。着けてればいいんだろう?」
「あぁ、後もう一つ」
なんだろうか?まだ俺に文句があるというのか?次はお前の命を...とか言わないよね?
「あの子(“黒”)を私達に渡しなさい。あの子はー、貴方なんかと居ていい存在じゃない...」
「はいっ。どうぞっ!」
俺の返答は勿論yes!分離したとは言え“黒”も俺の一部。つまり俺である事には代わりないのである。さらに言わせて貰えば、俺(“白”)は剣を使えないしな!
このチャンスは...逃さない!!
食い気味で魔剣をルルに渡すアオト。その光景にドン引きするルル。
「...最低ね。自分の命欲しさに己の分身とも言える剣をホイホイ渡すなんて」
...素が出てますよ?
分身とも言えるのではなく、確実に俺の分身だよ。ってかお前が渡せって言ったんだろうが...っ!
まぁ、そんな“ツン”の中にある、“デレ”の部分に惚れたりしたのだが...俺への“デレ”は、いまだ来たことないもよう。氷河期長くない?かれこれ10年は続いてるよ?
「まあいいわー。この子は私達が育てるから。はいっ。それあげるわー」
そう言って剣を投げつけられる。こ、これは...
「“ミスリルの剣”よー。これで文句はないでしょー?」
お、おい...来たのか...?...“デレ期”ってやつがッ!!!
でもなー。剣は別に要らないんだよな...それに人化しても人格ないんじゃ唯の人形だし...あれっ?ミスリルの剣って要らない子?
こんなやり取りがあったりした。
...レベル800にもなって女の子に苛められるってどうなんですかね?確実に世界の最強候補の一人が女の子に飼い慣らされるって...
あっ、基本的に家ではエリック以外には無視されてました。因みに“黒”は、あれ以降エリック達と行動を共にしている。俺(“白”)が剣に入ればよかった...!!選択ミスったぁぁぁぁぁぁ!
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はーい、遂にやって来ました入学式~。はくしゅー!『アイルギア学園』の室内運動場にて、入学式を行っています。皆、思い思いの服装をしている。もっとも、俺は何時もの黒マントだけどね。
一年生だけっぽいが、軽く見ても500人は居るな... 帰りてぇ...
「ねぇ!聞いた!?今年は勇者様が入学したんだって!」
「聞いた聞いた~!後で仲良くならなきゃ!」
おっ、早速噂になってるな...
「おい、聞いたか?今年は最底辺クラスの奴が居るんだとよ!」
「ぶあはっっっは!マジかよ~!?この学園創立初じゃね!?マジ恥さらしじゃ~ん!」
あっ、その噂は要らないです。
早く終わらないかな~。
「-----次は校長先生のお話です。校長先生、お願いします」
「皆のもの!おはようなのじゃっ!ワタシが校長のドロシーじゃっ!これから三年間、共に学ぶ仲間たちを大切にするのじゃぞっ!以上じゃ」
oh...のじゃロリ...だと!?
なんつーか、あか抜けてない顔?...童顔ってやつ?胸も断崖絶壁だし。まぁ、保有魔力量はこの学園で一番だったけどね。流石は学園長。限界突破してない今の俺といい勝負出来るくらいじゃないかな?
こんな感じで順調に入学式は進んでいった。
問題は次のクラス分けなのだが...
「はーーい!Sクラスの人はこっちでーす!」
「Aクラース!こっちだぞー!」
「Bの人はこっちですよぉ~」
どうやら、クラス毎に教員の場所へ行くそうだ。
エリックとハーレムメンバー(ルル、サラ、マリー、...新しい人。また増えたのッ!?)は、Sクラスに向かって歩いている。...いーなー。楽しそうで。
...あれっ?最底辺こと、Eクラスは?呼ばれた覚えは無いぞ?
近くにいる教員に聞いてみるか。
「すいませーん」
「あらっ?どうしたのかしら?」
「Eクラスってどこに並べばいいんですか?」
途端に教員の目付きが変わった。どこか哀れみの目で見ているようだ。
「えぇとね、Eクラスは...その、人数が少ないの。だから一つ上のDクラスへ行ってもらえるかな?」
「ありがとうございます」
お礼を行ってDクラスの場所へ行く。去り際に教員が
「...可哀想に。ごめんなさいね...」
と、言っていたのを聞き逃さない。アレか?差別とかあるのだろうか。...俺はこの15年間、孤独に耐えてきた男だ。そう簡単には壊れたりはしない自信がある。
...おっと、着いたな。
俺が来たのを確認してガタイがよく、ハゲている教員がしゃべり始める。
「えぇーと!Dクラス...いや、若干一名違う者も混じっているが、これから暫くの間は俺が担任をすることになる!Dクラスの皆は、次のテストで上のクラスに行けるように頑張ってくれ!...Eクラスの人は上のクラスに上がれる権利すら無いので、皆も落ちないように気をつけてくれ!以上だ!」
...野郎、やりやがったな。態々Eクラスの人間がいることは言わなくてもいいはずだ。それなのにアイツは言った。...その喧嘩、真っ正面から買ってやろうか?
周囲がざわめく。
すると、一人の生徒が挙手をする。さっき、「Eクラスとかマジ恥さらし~」とか言ってた生徒だ。
「先生~!」
「おっ、質問か?えぇーと...アレク!」
「はい!...Eクラスの生徒って誰なんですか~?」
おいおい、こんな直球の質問なんかに答える教員が居ると思うのか?
「確か...アオトって名前だ!」
この、ハゲェェェェェェ!!違うだろぉぉぉぉぉぉ!?何でそうなの!?普通は当たり障りのない言葉で濁すでしょっ!?
俺の方に視線が向く。取り敢えず、挨拶をしておく。勿論、フードは取らないよ!
「...アオトです。よろしく」
ペコリ
どう?掴みは良かったと思うんだけど...
チラッと前を確認してみる。
そこには、侮蔑・軽蔑・哀れみ...色々な視線が俺を射ぬかんとばかりに集められている。
...どうやら学園でもぼっちは確定のようだ。
やっと始まりました学園編。
なお、具体的に何をするかは考えていないもよう...




