21話
あれから2年経ち、遂に俺も18才になりました。身長は...ぐずん。変わりません...ガッデム!
「ヒィャッハァーー!あっはっはっはっは!八つ当たりじゃー!!ぶち殺ししてくれるわー!」
......今は【暗黒魔境】の第2ステージで、全身粉砕骨折にされ、四肢は吹き飛び、殺されかけた相手と“黒”が戦ってます。
なんでだろうね。俺の精神はどっちかと言うと“白”寄りなんだけど、脳内には“黒”の情報も入ってくる不思議な感覚。
それにしても愉しいな。前までは雑魚を蹂躙してもこれほどの興奮は無かったはすだ。どこか、心の中で制御されていた感情が、2つに別れたことによってしがらみから放たれたっぽい。
ここまでで分かったこと。
“黒”は、The 戦闘狂。剣術を多用し、どんな卑怯な手を使うことも躊躇わない。まるで獣のような戦闘スタイルだ。“黒”は、魔法を使えない為、剣術だけに打ち込んだら色々極めてた。
“白”は、逆に冷静に戦場を観察し、操るタイプ。指揮官とかに向いてそう。魔法しか使えないため、戦術の幅が狭くなるが、その分魔法を極めたので余り問題はないと思われる。
「トドメだぜ! 極.剣術:夢想乱舞ッ!!」
「......ッ!」
あっ、倒した。最後まで喋らない謎の生物さん、お疲れさまです。
『“黒”、そろそろ代わってくれ。その変なのの解体は俺がやろう』
「おう、任せた」
チェーンジ
「はぁ、久しぶりの生身だよ。“黒”、お前何ヵ月くらい戦ってた?」
『うーん、詳しく覚えてないけど100回は日が出入りしてたな』
「ふーん、2ヶ月弱か...長かったな」
『あぁ、取り敢えず俺の八つ当たりはこれで終わらしてやるか』
...“黒”よ、八つ当たりでこの森の魔物を絶滅させるのはやめてほしいのだが。
あっ、やったの俺だ。しょうがない、そういうときもあるある。
「俺としてはまだ八つ当たりをする人がいるんだけど」
『ん?いるか?』
「...俺の記憶に潜ってみろ」
“黒”は、戦闘特化だから頭悪いもんなぁ...
まっ、元は俺なんですけどね!恐らく戦闘能力と引き換えに頭脳は奪われたもよう。
『あぁ~、魔王と邪神か!忘れてたな!』
「はぁ、やっぱり」
『どーする?今から行くか?』
むむむ...どうしようか。でもなぁ、場所分からないしなぁ...
『いや、“白”の索敵魔法で探せよ』
「お前天才か?よし、今すぐ狩りにいくぞ!」
△▼△▼△▼
「...ムッ!?魔王様、東の空から大きな魔力が接近してきてます!」
「えぇ?こんなところに何の用でしょうか?やっぱりお花畑......」
「な訳ないです。急いで戦闘態勢を取っておいて下さい」
「は、はい!」
それにしても、こんなに大きな魔力なんぞ今まで感じたこと無かったぞ。...もしかしたらワタシを越えるかも知れないな。覚悟はしておこう。
「......見えた!あれは...?いつぞやの少年、か?」
それにしては色々違ったいる。特に顔。あんな可愛い顔してたっけな?あるぇ?しかも白髪だし...何があったのだろうか。不思議だ。
アオトの体、もとい顔は勿論あの時の変化の代償だ。アオトの体は1度、“全て最適化”されたのだ。アオトのモットーは、“使えるものは何でもつかう”だ。そのため、ルックスからなにやらまで、全て“造り変えられた”のだ。ルックスに関しては、女顔のほうが相手を利用しやすいから。体に関しては、アオトは更に背が縮んだ。その方が小回りが利くから。
しかし、これがアオトの理想の体かと言えば全く違う。アオトの理想は、背が高く、彫りが深いイケメンである。ある意味、全くの真逆である。
余談であるが、アオトは正式に人ではなくなったらしい。ステータスの称号をご覧下さい。
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名前:アオト
年齢:18
レベル:752
適正職業:孤独者
称号:孤独なる者、無慈悲なる者、最強のぼっち
超越者、人外、戦闘狂
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そうかいそうかい、遂に人外認定されちゃったかい......どうすんの?マジで誰にも見せられないステータスになったよ?ねぇ神様、満足?満足でしょ?俺をこんなのにして満足なんでしょ?
覚えとけよ、老害ども。“黒”と“白”が、本気で手を組んで討伐しに行くからな?場所知らんけど。あっ、索敵......チッ、無理か。
まぁ、そんなこんなで俺は人を辞めた。レベルだって邪神と同じくらいなハズ...多分。
なんか、人間辞めた特典として俺の魂は、“肉体”という概念を突破したらしい。それにより、自分の見た目を変えることが出来るんだとか...
もっとも、その辺は全く面倒だから手をつけてないが。
アオトさん、貴方が気づいてないだけで相当見た目代わってますよ。 っていうツッコミはなしだ。アオトはやっと自分のルックスについて吹っ切れたところなのだから...余計な刺激はしないことをお奨めする。
邪神のところに~ とーちゃっくっ!
「よ~し☆いまから“白”がおまえたちをぶちころしちゃうぞ☆」
「......ごめん、今なんて?」
「すいません。テンション上がりすぎて変になりました。忘れてくださいm(__)m」
『“白”....一人で背負い込まなくていいんだぞ?何でも相談してくれ』
「...確かに前回は言い過ぎだったかも知れないが、その、強くいきろよ...」
「うわぁぁぁぁああぁぁぁ!やめてー!わーすーれーてーーー!!」
二人(?)に暖かい眼差しで見られ、“白”、見事に自爆。魔王様はきょとんとしております。
“白”、遂に耐えきれなくなったのか強制チェンジで“黒”が引っ張り出された。
「うおっ!いきなり代わるなよ!吃驚するだろ!」
「なにっ!?髪の毛と瞳の色が変わった!?」
「おぉー。お兄ちゃんスゴーイ」
魔王様はいつまでも天然です。
『うぅぅぅ。もう嫁に行けない...』
「お前は女か」
“黒”の的確なツッコミ。しかし、端から見ると一人でブツブツ喋りながらツッコんでいるためだいぶホラーな空間である。
「ほら、お前がリベンジしに来たんだろ?出てこいよ。恥ずかしくないから」
『うぅ~、“黒”だって俺の一部なんだからやっといて!俺とじゃ相性わるいし!』
“白”の言葉を聞き、“黒”は艶やかな黒髪を数回ボリボリ掻くと、
「すまんな、ウチの“白”が」
「いやいやいや、ワタシとしては何が何やら...」
こう見えて、“黒”は以外とお兄ちゃん属性なのである。
「だが...」
“黒”は、今まで纏っていた緩い雰囲気を一掃すると、獰猛な笑みを浮かべる。
「落とし前は付けさせて貰うぞ。邪神、魔王!!」
ここまでできて、ようやく邪神はショックから回復する。
「ハッ!まだ100年も生きてない若造に負ける訳には行かないな!」
「こんなのでも、一応魔を統べる者!人間なんかに負けられません!」
因みに、“白”は自分をまだ人間と見てくれて少し嬉しかったりする。だが、そんな気持ちも直ぐに切り替る。
『かかって来やがれ!顔以外じゃ負けねぇよ!』
「...やっと認めたね」
『うっ、うるさい!さっさと片付けるぞ!』
「はいはい」
なんとも締まらない感じだが、後の人類の存亡を賭けた戦いが始まった。
「『さぁ、俺を愉しませてくれっ!!』」
人の形をした悪魔は、敵を嘲るように獰猛に嗤った。
結局この物語はどこに向かってるのか。たまに分からなくなるときがあります。
...そろそろ修行編も終わりかな?




