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12話

 「はぁ......」


 あの忌まわしき黒歴史(魔物、殲滅パーティー)を思い出してはため息をつくアオト。どうやら魔物には勝てても、血には勝てないらしい。


 「こんなの人前でやったら“第二の世紀末魔王”とか言われちゃうよ...無事に向こうの世界に帰って、エリック達とパーティー組めても、自信はなくなるは、戦闘狂だわでドン引きさせそう...」


 一人旅に出てから、更に独り言が多くなったアオト。このままで、向こうでは大丈夫かと心配の種はつきないのであった。


 魔物殲滅パーティーの会場(?)を後に、テクテク歩くアオト。

 ......暇だなぁ。さっきの(殲滅パーティー)もう一回...ハッ!駄目だ駄目だ!思考を毒され過ぎてる。ここは冷静になろう。そうだよ。魔物が出てこないのは良いことじゃないか。平和だよ平和。Love and piece が一番だro...


 ガサリ ガサリ ...  「ガウガウ」


 木の横の草むらから飛び出してきた蜥蜴顔の男?女?...いや、オス?メス?まぁいいや。

 恐らくこれはリザードマンだろう。それの群れだ。ざっと数えて10、20、30...100匹はいる。どうやら、殲滅パーティーの騒音を聞き付けて来たっぽい。


ここは、一回体制を立て直すために引くべき...


 「ヒャッハーーーッ!」


 ...それもう二回目ぇぇぇぇええぇぇぇっ!!



 △▼△▼△▼


 「はぁ、はぁ、はぁ」


 ちっ、とんでもない所に来ちまったぜ。【暗黒魔境】なんて生意気な名前だなんて思わず来なければよかったぜ。

 俺はダイル。Aランク冒険者だ。この辺じゃ、“豪腕のダイル”か、“荒くれ者のダイル”で通ってる。結構有名だと自負してる。何せ、数少ないAランク冒険者だからな。

 ギルドの受付嬢が「絶対に行かないで下さい」とか言ってたが、振りにしか聞こえなかった。いざ行ってみると、ここは化け物しかいない。ゴブリンでさえ、俺と同等とか意味わからねぇ。

 おまけにただのリザードマン一匹に遭遇し、ボコされ、全力で逃げてるなんて...なんてざまだ。カッコ悪ぃ。


 「......ッ!!」


 危ねぇ!リザードマンの群れだ。しかも100匹を軽く越えてやがる...こんなのと鉢合わせたら、今度こそ死んじまう!

 一匹のリザードマンが威嚇をした。...まさか、見つかったか?威嚇したリザードマンはどうやら俺のことを見つけたわけじゃないらしい。じゃあ、何を見つけたんだ?リザードマンの視線の先には...


 子供がいた。リザードマンに一瞥くれながら堂々と歩いてる。


 「なんだってこんなところに子供が...?ッ!取り敢えず助けなきゃ駄目だろぅっ!」


 以外だと思ったか?俺、子供は好きなんだよ。...んだよ?わりぃか?


 俺が子供のことを助けるために一歩踏み出した瞬間だった。

子供が突然叫んだかと思うと、物凄いスピードでリザードマンの群れに突っ込む。


 「ヒャッハーーーッ!」


 一方的な殲滅が始まった。この光景はある物語を彷彿とさせる。


 「...“世紀末魔王”」


 それは、かつて最強とされていた魔王を勇者でも何でもないのにボコった挙げ句、拷問を繰り返し、魔王を隷属させたという“元”冒険者だ。

 その鬼畜な所業から、新な魔王として恐れられた程だ。


 「だっ、だが、“世紀末魔王”は4000年も前に消えたんじゃなかったのかよ...!」


 俺に残っている最後の気力を使い、なんとしてでも町に帰る。そして知らせるんだ。


 『“世紀末魔王”が帰って来た』と。










 「ふぅ~~。スッキリしたっ!」


 およそ、250匹程のリザードマンを殲滅し終えたアオト。本人は気づいてないかも知れないが、少しずつ人間を辞めてきている。


 「レベル...どんぐらい上がったかな?」


 例のごとく簡易版でお送りします。

____________________________________


名前:アオト


年齢:12    レベル:231


適当職業:孤独者(アイソレータ)

____________________________________


殲滅パーティーを2回開催したため、レベルの上がりが頭おかしいことになっている。


 「...ファッ!?」


 いやー、レベルアップの通知が確かにうるさい位鳴ってたけどまさかこれ程とは...どうしよう。本当に人に見せられない戦闘だと自覚してるのに...病みつきになってる。あの、皮膚を裂くときの感触!ギリギリで当たるか当たらないかのスリル!そして、魔物の叫び声!思い出しただけで、顔が蕩けてしまう。はふぅ。


 実はもう一人に見られ、そして情報がリークし始められているのも露知らず。とても幸せな時間を過ごすのであった。


 そして、過去の言動を思い出して悶え苦しむのも忘れない。

中々物語が進まず申し訳ないです...


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