師事
レンヤは夢を見ていた。父親と何か大事なことを話している、知らない男と母の夢だ。これが、現実だったか、それとも夢で作られているだけなのかは、判断できない。
すると、レンヤの父がこちらに気づき、近寄ってくる。
「レンヤ…は……さん…で、………よ。」
ガバッ
「はぁはぁ…」
体中に汗を流し起きる。
「何かヤな夢でも見たのか?」
「いや、思い出せない…」
「そうか。」
レンヤは、親ともう一人の男が出てきた夢をはっきりとは覚えていなかった。
身支度をし、一回で爺さんと朝ご飯を食べる。
「それで、これからどうするんじゃ?」
「鍛える。」
「確かに、力不足よのぉ。しかし、弱すぎるというほどではない。」
「爺さんにこんなにズタボロにされたのにか?」
「ふぉふぉふぉ、わしはこんな見てくれじゃが、強い分類に入るぞ?」
レンヤは、一瞬で意識を刈り取られたのを覚えていた。
最初に戦ったデータも踏まえて、最初の攻撃は、かわされる覚悟で放ち、自分中心に罠の魔法を設置し、最初と同じ攻め方を見した、爺さんに一杯食らわしたのだ。
食らわしたまでは良かったのだが、爺さんは、ダメージを追うことなく、レンヤの意識を刈り取った。
「しかし、成長はしとるよのぉ。ただし、もともとの実戦経験の少なさと、使える魔術の幅の広さがない。体は鍛えているようじゃが、体の使い方、構え方それぞれがなっておらん。」
「それって全部じゃんか。」
「うむ。にしても性格も変わった、いや、元に戻った反応で極端になっているだけかの。」
「それは、うすうす感じてた。」
「いわゆる、バトルジャンキーじゃのう。それと、お主が倒れた近くにこの本があったぞ。」
そういって、5冊の異なった装飾が施されている、本をレンヤの前に出した。
この本は、レンヤが白い塊からもらったものである。
「なんだこれ?」
「これか?これは非常に価値が高いものじゃのう。
普通魔法を覚える過程において、いくつかの通り道がある。
しかし、その前に確認しなきゃいけないのは、当人と属性との相性だ。
魔法属性との相性は、その属性についてどれ程の理解があるか。それか、その属性の精霊に好かれているかで、相性の高さと言うのが決まる。
基本的に、レンヤの世界では、魔法より科学が主流であったのだろう?だから、レンヤの世界の人間は基本的には、全属性についての理解が高い。
次に、さっき言った魔法を覚える過程についてだ。
もちろん、これについてはわかっている範囲だけで言う。
1つは、その魔法の構成を知ることだ。
単純な魔法は、意識と知識の2つを行使すれば出来る。水なら、大気中から終結させる等とな。
しかし、ウォーターボールは、重力に反作用する力も加えねばならん。もちろん、形状記憶もだ。この複雑な、思考の仕方が、そもそもの、魔法の行使だ。
2つ目が、一般的な方法だ。
呪文を覚える。そして、自分の魔力操作や、自然から発している魔力操作。この二つが出来る量や技術が高まることで、詠唱なしの、いわゆる無意識かでの魔法行使が可能になる。
3つ目は、魔術式の記憶だ。これは、あまり行使できる人間はいない。複雑な、魔法式を脳の記憶部分から持ってきて、発動するのじゃからな。
そして四つ目。これは、3つ目を行使できるように考えられた方法だ。人の脳に直接刻み込む方法だ。
高位の魔法師が、直接刻み込む方法と、レンヤの持つこの本を、読み記憶領域に刻み込む方法だ。これには、金がかかる。長期の修行を必要としないからの。
使い方は、刻めば記憶領域に影響するから、自然とできる。
最後に4つ目。
これは、種族特有のまほう。又は、一族などの血統が関係してる場合じゃな。
我々が自然に手を足を使い生活してるように、特有の魔法を持つものは、手足のようにその魔法を使える。
わしもいくつか、特有の魔法を有しているんじゃよ。すごいじゃろ?」
「ああ。」
「さて、どうする?一番手っ取り早いのは、わしに師事する方法じゃが?」
「どうせ、ただじゃ師事させないんだろ?」
「うむ。条件を飲むかどうかじゃの。」
「条件?」
爺さんはニヤッと笑った。




