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水晶石とトカゲ
昔々、深い場所に迷い込んだ精霊を一匹のトカゲが付け狙っていた。
というのもそのトカゲは大変な暑がりで、常に冷たい氷の精霊を食べていなければ、すぐに燃えて死んでしまうからだった。
タテラタテラム、美しいお嬢さんこっちへおいで。
トカゲは精霊に語りかける。
タテラタテラム、ここにお前が好きそうな綺麗な花が咲いているよ。
しかし精霊も馬鹿ではないから嘘つきのトカゲの言うことは信じなかった。
逆にトカゲの指が四本しかないのを嘲笑い、その鱗とも言えない薄い肌を馬鹿にした。
すると暑がりのトカゲはこれでもかというほどに燃え上がり、怒り狂って精霊を追い始めた。
追い詰められるほどにジリジリと溶け焼ける皮膚、とうとう洞窟の深い場所にまで追われた彼女は
大いなる精霊様に助けを願った。
とうとうトカゲに食べられそうになった時、精霊の体は冷たく固くなって
溶けることのない氷へと変わってしまったのだった。
石になった娘をトカゲは諦めて、すごすごとその根城へ帰って行ったとさ。




