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日本語検定一級に合格(確定)したが

 オンラインで結果だけは先に確認出来るんだっけ――そんなことを思い出したのは、明治村の謎解きを終えた直後だった。「結果 1級認定」。とても地味だとは小耳に挟んでいたが、確かに、素っ気なさ過ぎて見落としそうだ。

 そんなことより、解答と解説だ。私のもやもやを解消してくれればいいのだが。早速PDFをダウンロードした。


 ――あきまへん。気になったポイントには触れられていなかった。どうにか、自分の中で正答として飲み込めるように処理しなければならない。


※外国人向けの「日本語能力試験JLPT」ではない。

 日本語検定一級は「社会人上級」、二級は「大学卒業~社会人中級」程度が目安となる。


 てっきりおばちゃんは二級を「高校卒業程度」だと思い込んでいた。だって過去問が、簡単めのセンター試験に見えたんだもの。


■疑問その一 解消編


店主は客の姿を見かけて急いで追ったが、追いつけなかった状況。


「声をおかけしようと急いだのですが、……」に続く文として適切なものは?


 速報の正答:「ご健脚ぶりには恐れ入りました」

 私の解答:選択肢3「到底追いつけませんでした」


--------------------


 公式解説では目上への評価・追いつけなかった原因を相手に置く感・文のねじれ(飛躍)、これに一切触れられていない。つまり、公式はこの正答を、それらの要素が無いものとして扱っていることになる。



 まず、私の解答が駄目な理由は、「敬意が示されておらず、不適」らしい。尊敬語・謙譲語のいずれも含まれていないからか。

 解説がこれだけなのは不親切だと思うが……。仕方がないので、自分で改善案を考えてみる。


「追いつく」を自分から一旦切り離し、「追いつくことが叶いませんでした」と客観的な結果にすることで、自分の能力不足を遠回しに述べて謙譲っぽい意を示す形。あるいは、「及ぶところではございませんでした」とするか。

 よし、この解説がついていれば、選択肢3が消えることに納得出来そうだ。



 何故、正答がOKな理由ではなく、他の選択肢を消す方向で納得しようとしているのか。

 それは、目上への評価・追いつけなかった原因を相手に置く感・文のねじれ(飛躍)をどうしても感じるからだ。私の中で無いものとして扱うには、ちょいと無理がある。


◯目上への評価・追いつけなかった原因を相手に置く感


 他の「迷いなく消せた」選択肢は、次のとおりだ。

・おみ足のお達者なことには驚きました

・足のお速いこと、お見それしました


 どちらも「想定外に速かった」が根底にある。つまり、「もっと低く見積もっていた」。だから即座に「なし」と判定出来た。「お達者は高齢者に使うことが多い」等、解説と全く同じ理由で私も弾いている。正答には「想定外」要素が無い。表明している感想が「ビビるほど速い」と「思ったより速い」の差だろう。

 ――なるほど。「恐れ入りました」「驚きました」「お見それしました」、これらは評価判定ではなく、感想判定か。よろしい、「目上への評価」については納得しようじゃないか。

 でもね、「ご健脚」も「老人扱いするな!」と受け取るタイプ、絶対いると思うよ。登山家に対して使うこともあるから、全年齢対象だと知ってはいるけどね。



「追いつけなかった原因を相手に置く感」これはどうしようもなかった。「迷いなく消せた」選択肢と共通しているから、そこから判定基準を読み取る必要があったのだろう、としておく他無い。


◯文のねじれ(飛躍)


 急いで追った

  ↓

(でも追いつけなかった)

  ↓

(なぜなら客の足が速いから)

  ↓

(足の速さに)驚いた・感心した・恐れ入った


 2つばかりすっ飛ばしているんだよね。そしてもし、「足がお速いですね」という選択肢があったら「目上への評価」として蹴られるパターンだ。

 ちなみに、小論文でこのレベルのすっ飛ばしをやると、減点される可能性が高い。一般会話文にその感覚を適用する必要はなかったということだろう。



■疑問その二 解消編


・客に対して応援する店主の言葉


 速報の正答:私どもも「及ばずながら、お力添えできれば」幸いです。

 私の解答:選択肢3「微力ではございますが、お支え申し上げられれば」


--------------------

 不正解の理由が自分の分析通りだった。「踏み込みすぎ」。うん、知ってる。

 私にとっては、「お力添えする」がありかなしか、それだけの問題だった。「なし」なら選べるものがそこしかない、というだけ。

 検定の正答は正答として納得するが、現実において私は「正確な日本語だから使っていい」とは思わない。ググると判るが、「お力添えする」に対して、「相手からの助力」と明記しているものが非常に多い。敬語とは、受け手がアウトだと感じたらアウトだと私は考える。敬語表現として、相手に不快感や違和感を与えるリスクを冒す必要はない。


日本語検定は「敬語分野問題では敬語的表現を徹底する」「正確な運用」を最上位に置くということが判ったので、次回に活かそうと思う。あと9回合格すれば、なんか称号が貰えるそうなので。





~公式サイトより 一級 試験基準~

 【高度な日本語を扱う職務や役割にふさわしい日本語力】

・学術用語から古語を含む文学的表現まで、さまざまな語彙や言い回しに精通し、口頭と文章の両面において、場面に応じた的確かつ効果的な表現や、優れて論理的な表現ができる。

・さまざまな分野の専門的な文章を概ね理解することができる。

・書かれていることの整合性や妥当性を評価することができる。また、書き手の意図を解釈したうえで、読み取ったことを個人あるいは集団の問題解決や意思決定に生かすことができる。

・記者や編集者、研究者などとして、高度な日本語を扱うことを職務とする能力がある。

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