第18話「静かなる出発」
朝霧が街を包む頃、ユウは庁の屋上に立っていた。 遠くに広がる森の向こう、まだ見ぬ地平線を見つめながら、静かに息を吐く。
「街は、もう避難所じゃない。次は…次の地を探す時だ」
その言葉を聞いたライが背後から現れる。 「動くか、ユウ。俺も準備はできてる。リナも行くってさ」
ユウは頷く。「近接はライ、後衛はリナ。あと一人…誰か適任はいないか?」
ライは少し考え、すぐに答えた。 「レイナだな。あいつなら、食事の管理もできるし、もし次の場所に人々が捕らわれていたら、取りまとめてくれるはずだ」
ユウは微笑む。「確かに。彼女なら安心だ」
* * *
庁の会議室で、レイナは地図を見つめていた。 ユウの申し出に、彼女は迷いなく答える。
「任せて。街の調整も落ち着いたし、次は現地で支える番ね」
その場にいたオゾンが、静かに地図を広げる。 「街の周囲には、教団が遺した七つの施設が点在している。そのうち二つは、すでに踏破済みだ」
彼は指を滑らせながら続ける。 「皆の報告を照らし合わせると、今いる位置から最も近いのは…“記憶の塔”だ」
地図には、古代の記憶装置が眠るとされる塔の印が記されていた。 「過去の文明の痕跡があるかもしれない。記憶の芽の進化にも関係している可能性がある」
ユウは地図を見つめ、決意を込めて言った。 「次の目的地は、“記憶の塔”だ」
その後、ユウはオゾンに向き直る。 「オゾン。俺たちが不在の間、街の全権を君に委ねたい。外部から人が来た場合の対応、万が一攻撃を受けた時の防衛、そして街の中で何か問題が起きた時の判断も、すべて任せる」
オゾンは静かに頷く。 「了解した。街の灯は、必ず守る」
ユウは微笑む。「ありがとう。君なら、皆も安心できる」
* * *
出発の朝、街の広場に仲間たちが集まる。 セラが装備を整え、ミナが物資を運び、トーヤが薬を手渡す。
「無理はするなよ。帰ってくる場所は、ここにある」
ユウ、ライ、リナ、そしてレイナ。 四人は街の門をくぐり、再び旅路へと踏み出した。 その背に、街の灯りが静かに揺れていた。
希望の旋律は、次なる地へ――。
ーレイナの人物像ー
性格・特徴:
統率力抜群で、しっかり者。
状況判断に優れ、冷静かつ迅速に対応できる。
人々の間に立って調整する力があり、信頼も厚い。
これまでの役割:
旅路では「中間班リーダー」として、前衛と後衛の連携を支えていた。
街の再編では、庁の設立や班の分割に際して、調整役として名が挙がるほどの実力者。
今回の旅への推薦理由:
「あいつなら、食事の管理もできるし、もし次の場所に人々が捕らわれていたら、取りまとめてくれるはずだ」
この言葉からも、レイナが現地での統率・支援・調整において非常に頼れる存在であることがわかるね!
次回は、新章!次なる地へ




