表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
利休になった日  作者: shoundo
第2節 次客
24/150

第2・18節 中立と銅鑼(次客)~度量衡について~

三人が食べ終わると、細川が扇子を持って立ち上がり、自分の動作を見るよう言った。

細川:「利休殿、この茶室では、最後、床と炉中の火移りを見てから退席します。まずは掛軸を拝見します。」

古田:「細川殿の足運びと所作をよく見ていてください。本来なら、初座で掛軸の説明を聞いていますので、亭主の心意気を感じながら、掛軸を拝見します。」

細川:「次に、茶道口前に移動し、炉の方へ進みます。ここでは炉中の火移り、釜とその煮えの音を感じます。」

古田:「今回、まだ初炭手前をしていませんので、炉に火はついていません。このあと初炭手前をしますので、炉中の変化を楽しんでください。」

細川:「では利休殿、古田殿と一緒に足運びと拝見をしてみてください。私は、先程の待合(まちあい)でお待ちしておりますので。」


細川が茶室から出ていった。私は古田に注意されながら床と炉の拝見を行い、茶室から出ると、古田が縁高を持ちながら話しかけてきた。

古田:「利休殿は待合へ進み、少しゆっくりしていてください。私は茶室の用意をして、半刻ほどしたら銅鑼(どら)を鳴らします。」

私:「銅鑼?そういえばイギリスの白黒映画で、人より大きな銅鑼を鳴らすシーンがありましたね。どこの映画会社だったでしょうか?」

古田:「ランクオーガニゼイション社です。ただ、この時代でこの話は禁句ですよ。それと、銅鑼の大きさは一尺ほどで、想像されているものとは違います。」

私:「すみません。尺貫法(しゃっかんほう)がよくわからないのですが。」

古田:「長さの基準としては、(えい)正年間(しょうねんかん)に京都の指物師(さしものし)又四郎の作った又四郎尺が、今は一般的でしょうね。細川殿に許可を得てから、銅鑼をお見せします。丁度、一尺ほどなので、感覚的に覚えてください。」


私と古田は、待合の細川に銅鑼の話をした。

古田:「細川殿、利休殿に銅鑼をお見せしたいのですが、よろしいですか?」

私:「長さの感覚をつかめると伺いまして。」

細川:「ぜひ見せてあげてください。それと長さや重さなどの度量衡(どりょうこう)は、まだ統一されていません。」

私:「度量衡?尺貫法ではないのですか?」

細川:「尺貫法は明治24年に初めて使われた単語で、この時代は度量衡と言います。度量衡は、中国の(しん)の始皇帝時代に作られた単語です。度が長さ、量が体積、衡が質量の事です。この度・量・衡というのは中国の春秋戦国時代の国名で、始皇帝が統一したという説から来ています。戦国の七雄(しちゆう)(しん)()(せい)(えん)(ちょう)()(かん)が覇を競ったという説もありますが、春秋戦国時代は度・量・衡による三国(さんごく)鼎立(ていりつ)だった可能性も否定できません。」

古田:「ごほん。細川殿。」

細川:「失礼、歴史の話になると、話が長くなってしまいますね。さて今から4年後、関白様が太閤(たいこう)検地(けんち)を行うまで地域により単位はバラバラです。まずは、堺や京都で使われる単位を覚えましょう。いろいろお教えしますね。」

私:「お手柔らかにお願いいたします。」


この作品は「YouTube(

https://www.youtube.com/watch?v=wgZaoBmZ7Xw&list=PLH33wsaeFCZWhaiIBx24yNxr-fPINhaRS&index=23

)」にも掲載しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ