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利休になった日  作者: shoundo
第2節 次客
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第2・7節 茶席での歩き方と礼の仕方(次客)

続けて古田が歩き方を指導し始めた。

古田:「(たたみ)のヘリに対し、(とこ)()へ向かう場合は、右足からヘリを超えます。逆に、(とこ)()から離れる場合、左足からヘリを超え、茶道(さどう)(ぐち)前まで進みます。()の方を向き、右足でヘリを超え、()(はい)(けん)したら、左足で茶道(さどう)(ぐち)前へ行き、右足で正客(しょうきゃく)の隣へ移動します。まずは(とこ)()まで進みましょう。」

私:「右足、左足、右足、両膝を折って座る。」


声に出しながら進み、(とこ)()の前に座った。

古田:「ここで、本来なら扇子(せんす)を出して(じく)(はい)(けん)するのですが、まずは足運びを先にしましょう。(とこ)()から下がる場合、左足を立てて立ち上がってください。左足が少し前に出ていると思います。左足を、(かかと)から斜め左後ろに下げ、右足を同様に、斜め後ろに下げます。このとき、両足は揃えないでください。そして、茶道(さどう)(ぐち)前まで、左足でヘリを超えてください。ヘリは踏まないように。」

私:「左足で立って、左足、右足と回転させ、左足、右足、左足、右足と。」

古田:「ここで、炉の方に向きます。足運びは、右足前に左足を掛け、()の方を向いて両足を揃えます。そして、右足から入り、ヘリも右足で越え、()の正面に向かい、右足前に左足を掛け、両足を揃えて両膝を折って座ります。ここも本来なら扇子(せんす)を出して(かま)炉縁(ろぶち)を拝見するのですが、今は省略します。」


私が炉縁(ろぶち)まで拝見するふりをすると、一度、立たされて、古田が続きを見せてくれた。

古田:「扇子(せんす)を出して、斜め左上に扇子(せんす)を置き、握りこぶしで畳を押しながら扇子(せんす)を前に移動し、何度か繰り返して、水指(みずさし)の正面に移動します。水指(みずさし)(はい)(けん)したら、今度は左足を立て立ち上がり、左足を斜め左後ろに下げ、右足を茶道(さどう)(ぐち)前方向に出し、左足でヘリを超えて進みます。茶道(さどう)(ぐち)前の畳は右足で越えます。」


私は茶道(さどう)(ぐち)前まで進み、古田が続きを説明した。

古田:「茶道(さどう)(ぐち)前で左足を客席(きゃくせき)の方へ向け、今度は、右足でヘリを超えていきます。客席(きゃくせき)の入り方は、正客(しょうきゃく)次客(じきゃく)以下で違います。まずは正客(しょうきゃく)から説明しましょう。右足でヘリを超え、右足前に左足を掛け、右足を引いたら、両足を揃えて座ります。次客(じきゃく)以下の場合、右足でヘリを超え、左足、右足と進み左足前に右足を掛け、左足を引いたら、両足を揃えて座ります。ただし、次客(じきゃく)以下の場合、狭いので歩幅を小さくします。両方やってみてください。」


私は、何度か足運びを繰り返し行い、その都度(つど)、古田に注意された。

古田:「では、続いて礼の仕方をします。お辞儀には(しん)(ぎょう)(そう)の三種類があり、(しん)が一番丁寧なお辞儀になります。立った場合と座った場合があります。まず私と細川殿でお手本を見せましょう。」

細川:「まずは、座った場合をしてみましょう。両手を畳にしっかりついて、頭を深々と下げるのが(しん)のお辞儀です。両手を開いて、頭を地に付けると土下座になってしまうので注意してください。」

古田:「細川殿のように、両手を三角形にして、指先を伸ばし、ゆっくりした動作でお辞儀をすると、綺麗に見えます。背中は丸まらないようにしてくださいね。」


細川の(しん)のお辞儀は、とても優雅で自然に見えた。

細川:「次に(ぎょう)のお辞儀です。両手は三角形のまま、やや浮かせて指先をつき、頭は相手の膝が見える程度まで下げます。」

古田:「客同士のお辞儀が(ぎょう)のお辞儀になります。同等の立場でかわす挨拶と考えてください。あまり丁寧過ぎず、かといって無礼(ぶれい)にもならない。ちょうどよいお辞儀が(ぎょう)のお辞儀です。」


古田と細川が互いに(ぎょう)のお辞儀をした。

細川:「そして、(そう)のお辞儀です。指先をついてお辞儀をしますが、相手の目が見える程度のお辞儀、いわゆる会釈(えしゃく)です。」

古田:「主に、亭主が点前の最中に行う所作です。(しん)の気持ちでゆっくりとお辞儀をしてください。」


二人は、私が思っていたよりゆっくりした動作で、(そう)のお辞儀をした。

細川:「次に立った状態の(れい)です。まずは(しん)の礼から。このように両足をハの字にして立ち、両手を膝の上に置いて、深々とお辞儀をします。」

古田:「腰が引けたり、背筋が伸びていないと、お尻が張り出して見苦しくなります。力を入れる必要はありませんが、意識的に姿勢良くお辞儀をしてください。」


二人は立ち上がり、互いに真のお辞儀をした。

細川:「(ぎょう)(れい)も両足をハの字にして立ち、相手の腰が見える程度まで頭を下げます。」

古田:「客同士の挨拶が行ですので、(れい)をかき過ぎない程度にしてください。丁寧さを忘れず、ゆっくりした動作でお辞儀をしましょう。」


行のお辞儀はとても自然に見えたが、それでいて丁寧だった。

細川:「最後に(そう)の礼です。両足がハの字なのは共通です。相手の目より下、胸元より上といったあたりまで頭を下げます。」

古田:「(そう)の礼は会釈(えしゃく)です。ですが、茶道での所作(しょさ)ですので、(れい)を忘れず丁寧にゆっくりと会釈してください。」


この作品は「YouTube(

https://www.youtube.com/watch?v=OXrNhR0I-wQ&list=PLH33wsaeFCZWhaiIBx24yNxr-fPINhaRS&index=12

)」にも掲載しています。

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