8話「青き竜と『神の供物』とほのかな想い」
日本、東堂家直轄区、東堂家屋敷内にて。
小夜が顔を真っ赤にさせ、心臓がばっくんばっくんと踊っているのを感じていると、誠吾の顔がいきなり真剣なものになった。
「すいません、通信が入ったみたいです」
「あっ、はい、どうぞ」
小夜がそう答えると、誠吾はすぐに龍玉をつないだ。
[井波、今何処にいる?]
そう言って、いきなり誠吾の頭に話しかけてきたのは義隆だった。
戦闘部隊があったころは隊長と呼んでいた義隆だが、現在は率いるべき部隊がいない。
そのため、誠吾のほうから名前で良いと言っていた。
実際、義隆は龍機兵団でも年長組、対して誠吾は最年少に近いので、いつも申し訳なさを感じていたためである。
それはともかく、大声ではないが、どうも義隆の声の雰囲気から緊急事態ではないかと思える。
「武道場です。軽く素振りしてました」
[そうか。居間に来てくれ]
「どうしました?」
[お客さんだ。招いた覚えはないんだが]
その答えで予想できる。
厄介な敵が現れたということなのだろう。
伝承竜の力を持つ者ばかりとはいえ、数において絶対的に劣る自分たちは、常に固まっていなければならない。
そのことを理解しているだけに誠吾の返答は早かった。
「わかりました。すぐに行きます」
[待っている。他の者たちには俺が招集をかけた]
「了解です。ありがとうございます春馬さん」
そう答えると、誠吾は一息ついてから小夜に声をかける。
「えっ?」
「念のためです。避難していてください。できるだけ戦闘は避けるようにしますけど」
そういうなり、誠吾は早足で武道場を出て行く。
非難しろということは竜が襲ってきたということが考えられるが、今の竜たちは何故か人を襲わない。
襲われていたのは誠吾たちのような龍機兵だけだ。
古竜の力しか持っていない龍機兵も同様だという点が、非常におかしいのだが。
まるで、何かに操られているような印象があるのだ。
だが、何よりも。
「あの人が、戦うかもしれない……」
そう考えるだけで、小夜の見事に育った胸が締め付けられる。
ゆえに、小夜の足は避難するためのシェルターに向かわず、自然と誠吾の後を追っていた。
誠吾が屋敷の居間に到着すると、既に龍機兵たちが揃っていた。
何故か、ウィルフレッドとロドニーがかなり複雑そうな表情を見せている。
厄介な敵というよりも、非常に面倒な存在だということがそれで理解できた。
「外を見てもいいですか?」
「かまわない。俺のほうから説明しよう」
「えっ?」
「俺やウィルにとっては旧知の仲でな」
そう説明するロドニーに促され、誠吾は居間の窓から直轄区の防壁の外にいる一人の青年の姿を見つける。
外国人だ。
それだけで、だいたいのことが飲み込めた。
「ルイス・レクター、俺たちの同僚だった男だ。今は『神の供物』と呼ばれるリヴァイアサンの力を持つ」
そんなルイスが何故、いまだに外にいるのかというと、凛那が防壁の外側を覆うように毒の結界を張っているからだ。
さすがに凛那の毒の結界を破るのは、リヴァイアサンの力を持つルイスでも難しいらしい。
いずれにしてもやって来たのが厄介な存在であることは誠吾にも十分に理解できた。
「彼が……。日本に来てたんですね……」
「蛮場が言い残したことを考えると、『騙る者』は日本にいる。呼び寄せられたんだろう」
「No way……って言いたいトコだが、俺と戦った後、黄色い光に包まれて消えたからなあ」
空間を破る力を持つ『赤の竜』である諒兵の存在を考えると不可能ではないのだろうが、それでもこの場にいる者たちにとっては有り得ないと言いたくなるようなことだ。
「アイツ殺す。絶対許さない」
「落ち着けっ、気持ちはわかるけどもっ!」
いきなり物騒なことを言い出した智巳を凛那がどうどうと必死に止めている。
戦いに来たというのであれば、智巳が出てもいいのだろうが、驚くことにルイスは一人だった。
さすがに『神の供物』と言えど、伝承竜の力を持つ龍機兵六人を相手に勝てる可能性は低いだろう。
そうなると。
「セイゴ・イナミ、君に用があるそうだ」
「僕に?」
「日本の戦闘部隊の隊長と話がしたいと言っている」
「それなら、春馬さんのほうが……」
ロドニーの言葉にそう答えたのは、実務的な話になると誠吾よりも義隆のほうが得意だからである。
実際、戦場では隊長として戦ってきたが、細かい実務は義隆に頼りながらやってきたのだ。
戦闘部隊の責任者と話がしたいというのであれば、義隆のほうが話を進めやすい。
「いや、井波、お前を名指ししてきた」
「えっ?」
「お前個人と話がしたいらしい。向こうはあくまで『騙る者』、いや主の名代として来たそうだがな」
つまり、何か伝えたいことがあるということなのだろう。
投降せよとでも言うのだろうか。
だが、誠吾としては正直に言って『騙る者』に好意は持てない。
何故なら、と、其処まで考えて誠吾はその場にいた全員に向かって口を開く。
「戦闘待機をお願いできますか?」
「やるのかい?」というウィルフレッドの問いに誠吾は首を振った。
「いえ、まずは話をしてみます」
「何で?」
剣呑な表情を浮かべる智巳に誠吾は苦笑してしまう。
見た目のクールさに反して、相当熱いタイプなのが智巳だった。
「彼らが何を考えているかは知っておきたいんです。戦うかどうかはそれから考えたい。わがままですいません」
それに、ウィルフレッドやロドニーにとっては仲間だった男だ。
倒すことを選択するのは躊躇われる。
「僕たちの未来を彼らがどう考えているのかを聞いてから、どうするかを決めます」
龍玉をつなげておくので、此処で待機しつつ、みんなにも話を聞いてほしいといって誠吾は居間を出る。
すると。
「きゃっ!」
「えっ?」
扉の外にいた小夜が、驚いた様子で居間から出てきた誠吾の顔を見つめている。
「あっ、あのっ……」
「早く避難してくださいね」
あまり時間をかけるのは良くないと、誠吾はそれだけを伝えると早足で廊下を歩いていく。
その姿を見送っていた小夜に、凛那が声をかけた。
「どったの先輩?」
「えっと、その……」
どう言えばいいのかわからず、小夜はしどろもどろになってしまう。
ただ、外で話を聞いていて、誠吾が敵らしき相手と話をするということはわかった。
小夜としては、その内容に興味がある。
だから、できればこの場で話の内容を聞いていたい。
そう思って、黙り込んでしまっていると、陽気な声が響いた。
「Hey、プリティガール、コーヒーを頼んでもいいかい。そっちのセンパイと一緒にさ」
「おっけー、ほれ、先輩手伝ってちょーだいよ」
「あっ、はいっ!」
凛那に促され、小夜は一緒にコーヒーを淹れ始めた。
どうやら、この場にいる理由ができたらしいと安堵する。
「気が利くな」
「若いってのはいいことさ」
「お前は俺より若いだろう」
そう言ってお互いに笑っている義隆とウィルフレッドの会話は、小夜の耳には聞こえなかった。
ただ。
「どっちが先輩だかわからんな」
「昔っから」
「そうなのか……」
幸いなことに、そんなロドニーと智巳の会話も聞こえずに済んだのだが。
凛那に結界を少しだけ開いてもらい、誠吾は居住区の外に出た。
目の前にいるのは、かつてはU・S・ドラグナー海戦隊の隊長であったルイス。
今は、彼が主と呼ぶ『騙る者』のために戦う龍機兵。
誠吾は来る途中で購入した缶コーヒーを投げ渡す。
「僕が井波誠吾だ。今の無礼は許してほしい。君のことを中に入れる許可は出てないんだ」
「いや。まさか、お茶を出してもらえるとは思わなかった。礼を言っておきますよ。私はルイス・レクター。主の下で戦う者です」
そう答えるルイスは誠吾が、竜化させた右手に握っていた刃が消えるのを確認すると問いかける。
「油断はしていなかった、ということですか?」
「君が朝陽さんの結界が解けた隙間を狙って直轄区内に侵入しようとしたなら、斬り捨てるつもりだったんだ」
「ほう?」
「此処の人たちは僕たちのことを庇ってくれている。そんな人たちを危険に晒したくないからね」
バカ正直と言えるほど素直に誠吾は答える。
だが、実際そのつもりだった。
ルイスが誠吾の隙をついて凛那の結界を抜けようとするなら、ウィルフレッドやロドニーに責められることになってもルイスを斬るつもりだったのだ。
「人を守ると誓ったことを、曲げる気はないんだ」
「なるほど。主がもしかしたらと仰っていましたが、やはり貴方はこちら側に思考が近いようですね」
「どういう意味なのかな?」
「主は、青竜である貴方に人の良き未来のために戦ってくれたらと期待をかけていらっしゃるんですよ」
「何故?」
「貴方は『赤の竜』を以前から危険視していたと私は聞いています」
それが自分を名指しした理由なのかと誠吾は納得した。
『赤の竜』、すなわち諒兵が竜を滅ぼすだけのバケモノになったなら斬り捨てると誠吾は公言していた。
兵団の者なら誰もが知っていることだ。
その気持ちは今も変わらない。
そのことを『騙る者』が聞いていたとしても不思議はない。
何せ、世界の何処でも力を及ぼせるそうなのだから。
ならば、別に隠す必要はないし、気持ちは変わらないのだから否定する必要もないと誠吾は素直に肯いた。
「真実がどうあれ、『赤の竜』は人も竜も滅ぼすと伝えられている。だから、日野君が竜の力に呑まれたなら僕が斬り捨てる。その気持ちは今でも変わらない」
「同感です。『赤の竜』は速やかに処理すべき存在だ。だからこそ、不思議でもある」
「不思議?別におかしなことはしてないけど?」
「貴方は『赤の竜』よりも早く『青竜』の力を得た。さらにその年で隊長を務めるほどの実力もあるとか」
ルイスの言うとおりなのだが、どうにも褒められても嬉しくないなと誠吾は感じてしまう。
ルイスの言葉からは、ルイス自身よりも、ルイスが崇めているらしい『騙る者』が、妙に自分を見下しているように感じられるからだ。
とはいえ、今はそのことを気にしていても仕方がないとルイスの言葉を待つ。
「何故、今までに『赤の竜』を処理しなかったんです?」
「日野君はまだ『赤の竜』に呑み込まれてはいないよ?」
「だが、あの少年は『赤の竜』だ。処理するのは早いほうが良いのでは?」
「竜の力に呑まれない限り、日野君は人だからね。殺す理由はないよ」
「……『赤の竜』は人でも竜でもないバケモノですが?」
「日野君はぶっきらぼうで、人付き合いも上手いほうじゃないけど、根は優しい少年だよ」
ピクッとルイスの眉が動いたのを、誠吾は見逃さなかった。
そして、だからこそ、今の会話が完全に平行線を辿った理由も理解できた。
ルイスは諒兵をバケモノだと断定している。
だが、誠吾は諒兵のことを『赤の竜』の力を持っていても、今はまだ普通の少年であると思っている。
誠吾が、諒兵が『赤の竜』そのものになったなら斬り捨てるというのは、そうならないのなら斬り捨てる気はないという意味でもある。
それが、彼が不思議だといった点になるのだろう。
何故、『赤の竜』である諒兵を人だと思うのか。
それがわからないということだ。
「貴方は『赤の竜』を人として扱うのですか?」
「日野君は『赤の竜』だけど、人の心を失ってない。それは人と言ってもおかしくないんじゃないかな?」
「理解できません。どうも根本的なところで考え違いをしているようですね、貴方は」
「それは君の、いや、君が主と呼ぶ人のほうじゃないかな?僕たちは竜の力を持っていても人だ。人の心を失ったときにバケモノになってしまうんだと思う」
「どういう意味です?」
「力に意味なんかないよ。手に入れた力は自分が望んだものだからね。大事なのはその力を扱う自分の心だろう?」
心が歪まなければ、力を正しく使うことができると誠吾は考える。
それはどんな力であっても同じだ。
力に善悪はない。
心が善悪を作ってしまうのだ。
「人も竜も滅ぼす力を手に入れた日野君は、最初は相当な問題児だったよ」
「当然でしょう」
「でも、人と触れ合い続けることで変わったんだ。力に呑まれないよう、自分で生き方を探してる」
「だから何だというのです?」
「彼がどう生きるかは彼自身が決めればいいと僕は思う。『赤の竜』の力を持っているからというのは、殺す理由にはならないよ」
だからこそ、諒兵が竜の力に呑まれ、心を失い、『赤の竜』というバケモノになってしまったなら斬り捨てると誠吾は覚悟していた。
其処に在るのは、生き方を探すこともできない、ただの抜け殻なのだろうから。
「やはり考え違いをしていますね、貴方は。それでは人の良き未来を守れません」
「僕にとっては日野君や僕たち龍機兵も人だからね。人も、そして僕たちの未来もいいものにしたいんだ」
「主が人を導けば、良き未来になります。主の意志に身を委ねればいい」
「何処の誰かも知らない人に、僕や僕の仲間たちの未来を決められたくはないよ」
そう言って誠吾が笑った直後、ギィンッという金属音が響いた。
ルイスが放った水の刃を、誠吾が青竜景光で切り裂いたのだ。
「いい反応ですね。殺すつもりで放ったんですが」
「君は抜き身の刃のようだからね。放たれる殺気を感じ取れば行動は読める」
実際、話の途中からルイスが放つ殺気が異常に膨れ上がっていくのを誠吾は感じ取っていた。
諒兵のことを人として扱うことが、相当に気に入らなかったらしい。
さらに、誠吾が『騙る者』の存在を不要だと言ったことが癇に障ったのだろう。
差し迫る殺気を感じて、誠吾は咄嗟に刃を創り出したのだ。
「残念ですが、主は貴方を見限りましたよ」
「君が主と呼ぶ人に見限られたくらいじゃ、僕の誓いは揺るがないよ」
「ならば、貴方は主の敵です」
「僕たちの未来は僕たちが決める。心配しなくていいよ」
そう答えた誠吾に対し、額に鱗を生やしたルイスは今度は無数の水の刃を放ってくる。
だが、誠吾はそれを全て切り落とした。
殺気はあるが、ルイスは全力を出しているというわけではないのだろう。
そして、誠吾は真竜体に化身できる数少ない龍機兵だ。
『神の供物』であっても、まだ成竜体までしか化身できないルイスよりも強い。
それがわかっているのだろうか、ルイスはいつの間にか誠吾からだいぶ距離を取っていた。
「今は戦いの時ではないと仰っていますので」
「そうだね。君がこのまま帰ってくれるのなら、そのほうがありがたい」
その答えを誠吾が余裕を見せていると思ったのだろうか、顔を顰めながらも、ルイスはそのまま飛び去った。
実際、追う気はなかった。
今は外国で魔王種たちを保護しようとしている諒兵たちが帰る場所を守らなければならない。
この地を戦場にするのは、まだ早いのだ。
そう思い、直轄区の中に入ろうと振り向くと、どうやらいつの間にかスタンバイしていたのか、今の仲間たちが全員入り口で待っていた。
中に入ると、いきなり不満そうな声がかけられる。
「逃がした」
智巳である。やるなら自分がガチで倒すつもりだったらしい。
小手調べとはいえ、誠吾だけが戦ったのが不満だったのだろう。
「う、ゴメンね」
むすーっとした表情に少々ビビり、誠吾は思わず謝ってしまう。
次いで声をかけてきたのはロドニー。
「セイゴ・イナミ。君が今のルイスに感じた印象を聞きたい」
「そうですね。彼は以前もあんな感じだったんですか?」
「微妙なところだ。話し方などは変わらない」
「そうですか。僕は話してて何だか中身がないような印象を受けました」
「Why?」と、ウィルフレッド。
「彼が主と呼ぶ人の意志を代弁しているだけのように感じました。まるで、彼も操られているみたいに」
より正確に言うなら、ルイスという人物を何者かが精巧に真似て創り上げたように感じていた。
一番大事な、根っこの部分で、彼は自分の意思がないように感じたのだ。
「Doesn’t make sense……、ルイスのようでルイスじゃないってことかい?」
「上手く言えませんが、そんな感じです」
「それってさー、リヴァイアサンがアイツの姿かたちを借りて演じてるってこと?」
「それが一番上手い例えかもしれないね」
ルイスの竜の力であったリヴァイアサンが、ルイス・レクターという人物を乗っ取り、演じている。
凛那の言葉どおり、そう考えるとしっくりと来る。
つまり。
「本物のルイスはリヴァイアサンの力を得たときに消されていたかもしれないのか」
「Moreover、そのリヴァイアサンも、『騙る者』の意志を実行するだけの存在か……」
言うなれば、『騙る者』の端末と化しているのが今のルイスなのかもしれない。
ロドニーは態度は冷静だったが、雰囲気はかなり剣呑なものになっていた。
ウィルフレッドは黙ったまま拳を握り締めている。
さすがに、仲間がこんな形で失われていたというのはショックなのだろう。
「人形だらけの世界というわけか。気味が悪いな」
と、義隆がため息をつく。
その者が創る秩序に人の意志がいらないということは、感情どころか、心そのものが消えた人形だけの世界ということになる。
気味が悪いと感じるのは当然だろう。
「どっちにしても、『騙る者』は気に入らないな」
自分たちの未来を誰かに勝手に決められたくはない。
そう思うと、『騙る者』は間違いなく自分たちの敵だと誠吾は感じていた。
居間に一人残っていた小夜は、誠吾とルイスの会話をずっと思い返していた。
誠吾は竜の力を得ても人の心が有るなら、それは人だという。
相手は危険な力を持っているなら、それはバケモノだという。
正しいかどうかを論じることは小夜にはできない。
ただ、誠吾の言葉のほうが胸に残った。
心臓がとくんとくんとなる音が止まらない。小さくなってくれない。
この感情を理解できないほど小夜は子どもではない。
「どうしよう……」
竜の力を得た人はやっぱり怖いけれど、でも、彼のもっと近くで、彼のことをもっと知りたいと思っていた。
で。
「ど、どうぞ……」
「ありがとうございます」
食事の時間、給仕を務めていた小夜は、誠吾に声をかけられるなり、顔を真っ赤にして厨房に駆け戻る。
「なかなか慣れてくれないなあ」
「そう思ってるのはお前だけだと思うぞ、井波」
「は?」
呆れた様子で突っ込む義隆に、誠吾は首を傾げた。
何故か、周りの者たちもニヤニヤと笑っているのがよくわからない。
厨房にて。
「……何か、別の意味で困ったことになってないかい?」
「先輩にも春が来たねー♪」
「楽しそう」
「まあ、見てるほうは面白いけどね」
冬子、凛那、そして智巳が苦笑いしながら、不審というか、ある意味とてもわかりやすい小夜の様子を眺めていた。




