サウルスの町
荒野の岩の上で夜ナチュルの強さを知った俺、このままではいけない、もっと強くならないと、そう思いその日はそのまま夜を明かした。
朝になりクリスとフレイさんが起き準備が整った
「では皆さん今日も元気よく出発しましょう!」
「おー」
「どしたの急に?まあいいけど」
『気張って行くぞー!』
俺達は危険地域である荒野を抜けて、小さい山の向こうにあるサウルスに向かい歩いて行く。
荒野はデススコーピオンがいたが
難なく倒し行軍は順調だった
荒野を抜け小さい山の頂上に辿り着き俺達は発見してしまった
山の頂上にそびえ立つ古びた塔を
茂みに隠れながらクリスとフレイさんに話し掛ける
「塔がありますね」
「うん」
「あるわね」
『あの塔はドラルーの塔ね
昔獣人達が使ってた塔よ。人間達が攻めて来ないかを監視する為に作ったって聞いたけど、大昔の事だからみんな知らないかもね』
気配察知ではあの塔からは何も感じない。
入り口を見に行くと塔の扉には鍵が掛かっていた
「結構古びた塔ですが、しっかりした作りなので未だに倒れず残っているのですね」
「古い ね」
「ここはまだ獣国だし獣人が作ったものなのかしら」
「ドラルーの塔というらしいですよ」
「ど、ドラルーの塔ですって!」
「知っているのですか?」
「知らないわ」
「知らないんかい!」
「いや、昔パパがドラルーだかドラムーって言ってたような、ないような」
「どっちやねん」
「とにかく危ないから近寄るなって言われたから、何となく覚えてたのよ」
「扉には鍵も掛かってますし、特に用はありませんので獣王さんも危ないって言っているのであれば近寄らずに行きますか」
「うん」
「パパ何でここ危ないって言ってたんだっけな〜
う〜ん思い出せない」
『きっと獣人はここで昔覚醒の儀っていうのをやってたし、それで危ないって言ってたのかもね』
「覚醒の儀ですか?」
「あんた!それどこで聞いたの?」
とフレイさんが言い寄って来た
「近い近い、ちょっと前に聞いたんです、昔ここで覚醒の儀っていうのをしてたので危ないんじゃないかって」
「そう、思い出したわ。
昔獣人はみんな戦う為に覚醒の儀っていう儀式をして覚醒に目覚める為に努力をしたって言ってたわ」
「はい」
「覚醒の儀は獣神様に強く願う事で覚醒出来るって聞いてたけど、まさかこんな所にあるなんてね」
「願う事って危ないのですかね?」
「塔の屋上で行う儀式だから、その途中が危ないんじゃない?知らないけど」
「ですね」
特にこれ以上用はないので塔を後にして俺達はサウルスに向かって歩いて行く。
山を降りている途中、ゴブリンの群れを発見する。
「前方にゴブリンの群れがいます。」
「うん」
「どうするの?」
『1番強い個体でホブゴブリンLV25ね』
「では私が土魔法で囲みますのでクリスさんは広範囲に火の魔法をお願いします。」
「わかった」
「取りこぼし、魔法から逃れる個体のトドメをお願いします」
「了解!」
「それではいきます!」
「グラウンドウォール!」
ゴブリン達の足元の地面に大穴を開け、その土を使い3面に壁を作る。
突然足元が無くなったゴブリン達は成すすべもなく穴に落ちていく
「クリス」
「フレイムインフェルノ」
炎の渦が広範囲に広がりゴブリン達を焼き尽くす
以前よりレベルも上がり魔法の威力も格段に上がっているようだ、見た感じ穴に落ちた全てのゴブリンは炎に飲まれ全滅しているように見えるが…
中にゴブリンの死体を盾にして防いだホブゴブリンがいた。
しかし、それをフレイは見逃すはずがない。
未だに燃えているゴブリン退かしながら死体の山から這い上がってくるが、フレイがそのホブゴブリンに大きく振りかぶって槍を振るう
「大人しく死んでなさい!」
ホブゴブリンの首に槍を突き刺し、確実にトドメを刺すフレイ。
この表情は何故か嬉しそうだ
「終わり?」
「次は!」
まだ戦闘の熱が冷めていない2人は興奮しているようだが、ゴブリンは殲滅、辺りにもモンスターは感じられなかった。
「とりあえず、戦闘は終了ですね」
「ふう」
「まだまだ動き足りないわ」
「お疲れ様でした。進みましょう」
「はーい」
「次は私に戦わせてね」
フレイさんって戦闘狂なんだろうか?
「配慮します」
「絶対よ」
俺達は山の麓まで来た。サウルスはもう目の前だ。という所でまた気配察知に反応が
「また反応多数!今度は左奥から来ます」
「「了解」」
俺達は木の後ろに隠れてモンスターを確認する
「ウルフの群れだ」
『あっちゃー1番後ろの大きいのハイウルフだわ
LV45
ユウ大丈夫?』
『戦い方で何とかなると思います。』
『頑張ってね!ヤバくなったら言ってね〜』
『頼りにしてます』
『ほーい』
「では戦闘を開始します。
ウルフ10ハイウルフ1の11匹
まず私がウルフの足元を凍らせ動けなくします。
その間クリスは詠唱、フレイさんはハイウルフお願いします。」
「「了解」」
「フレイさんは絶対無理しないようにして下さいね」
「ユウ、あなたクリスだけ呼び捨てって卑怯だと思わない?」
「卑怯ですか?」
「うん、なんかヤダ、私のこともフレイって呼んでくれなきゃ戦わなーい」
とほっぺを膨らますフレイ
『この猫娘め、可愛いではないか!後でその耳モフモフしてくれよう!』
「わかったよフレイ頼む!」
「オーケー!行くわユウ」
俺は暗殺術でウルフ達に近寄る
『ちょっと後ろまでは届かないかな』
「アイスフィールド!」
俺はウルフ達の足元を急激に凍らせた
足元が凍りつき、ウルフの足が凍りづけになり動けなくなる、ハイウルフだけは後ろにジャンプしてそれを免れる
「やっぱりダメか、フレイ頼む!」
「任せて!」
フレイはハイウルフに向けて槍を構え突進して行く。
俺はクリスに合図を送り、足の凍ったウルフに魔法を放つよう指示を出す
「フレイムインフェルノ」
ウルフ達は足元以外が炎の渦に飲まれる。
足元が凍っているため逃げ出せず、全てのウルフは焼死した。
[レベルが上がりました]
ウルフを見ると全てがキラキラとした光になり散っていた。どうやら俺が倒した事になったようだ。
クリスに合図してハイウルフに向かう
ハイウルフとフレイが激しく戦っていた。
「ガギィーン!ギィーン!」
まるで鉄と鉄がぶつかり合うような音を出しながら戦っている、
魔法を使えばもっと楽に倒せるだろうが、フレイを見るとそれを辞める
「ユウ?」
「ちょっと様子を見よう」
「ユウが 言うなら ぷぷっ」
『ユウがユウならだって、あの子ヤルわね』
緊張感がない2人、いや1人と1羽?
『ねぇ、ユウ あなた何か失礼な事思ってない?』
凄いプレッシャーを感じ俺は考えを改める
とても可愛らしいお二人と
『分かればいいのよ』
『コイツ心が読めるのか!?』
そういう俺も緊張感が無かった
「せい!」
と気合いを入れてフレイはハイウルフの首に槍を突きの一撃を放つ
激しく戦ったハイウルフは疲れのせいか動きが悪くなっており、その一撃を受けてしまう。
そのまま倒れこみフレイはトドメを刺した。
「ふう、やったわ」
とフレイは満足そうな笑顔でこちらにやってくる。
「血だらけの女神とかホラーや」とは言えず
「お疲れ様」
「フレイ おつかれ」
とフレイを労う。
よく見るとフレイにも傷があり、アドレナリンのせいか痛がってはいないが、ほっておくと跡が残りそうなので治しておく
「ハイヒール」
フレイの傷は綺麗に消えて元の綺麗な肌に戻る。
「こんな傷、ほっとけば治るのに」
「綺麗な肌に跡が残ったら大変です(あんたのお父さん赤ライオンに何言われるか)から」
「な、何、別にそんな事言われたって嬉しくなんてないんだかね、勘違いしないでよ!」
と顔を真っ赤にして慌てるフレイ
ウルフ達との戦闘を終え、俺達はようやくサウルスに到着するのであった。




