魔術大国への旅 2
俺とクリスが教会から出ようとするとフレイが教会にやって来た。
「フレイさん、どうしたんですか?そんなに慌てて」
「どうもこうもないわよ!私に黙っていなくなるんだもん!大変だったのよ、パパを説得するのも」
「説得ですか?」
「そうよ!」
「説得とは何のでしょう?」
「言ってなかった?私もあんたと一緒に旅に行くって」
「…」
「ええ〜!聞いてませんよ」
「そうだったかしら、ま、いいわ今言ったし」
「い、いやあなたはこの国のお姫様ですよね、今旅に出るのはどうかと思いますよ」
「だからパパを説得するの大変だったんだから」
『このパターンは何をどう言っても無駄なパターンとみた』
「いや、えーと、はいわかりました。では一緒に行きますか?」
「よろしくね、ユウ、クリス」
「よろしく フレイ」
『すでに仲良しの2人、俺が知らない内に話でもしていたのかな』
「では、せっかくなのでフレイさんの職業をお聞きしても?」
「職業って何?私は冒険者よ」
まさか…
「フレイさん、冒険者の人達も何かしらの職業に就いていると思うのですが、どうなのでしょう?」
「聞いた事ないわね、職業って冒険者じゃダメなのかしら」
なるほど、ここに来たばかりの俺も同じような事を考えていた。
でもこの世界は職業に就く事でかなりステータスに変動がある。
知らないのであれば国策として職に就くだけで、かなりの戦力増強になりそうだ。
「分かりました、クリスさんはフレイさんと一緒に神様にお祈りして下さい、私はちょっと王にお話する事が出来ましたので、2人はここで待っていて下さいね。
「はーい」
「わかったわ、あんまり待たせるんじゃないわよ」
俺はフレイさんをクリスに任せてもう一度王城に戻るのであった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
俺は勾玉のネックレスを早速使い、すぐさま王様のいる城に来た。
「おう、ユウどうした、フレイが何か言ったのか?」
「いえ、そうではないのですが、そうとも言うのですが、」
「何をネチネチ言っとるんだ?」
執務室には王の他に、4獣剣のブレスさんとイエスさんがいた。
「まずは質問させてもらいます。」
「あ、おう」
「ブレスさんの職業は何ですか?」
「わ、私ですか?私は4獣剣筆頭ですが」
「因みにステータスにはその4獣剣と書かれているのでしょうか?」
「い、いえ、これは王より与えられし称号。
ステータスには載っておりません。」
「そうですか、では」
「イエスさんも同じですか?」
「ええ、そうね」
「なるほど」
「それが何じゃというのじゃ?ユウ」
「因みに王様の職業は?」
「ワシは王以外ないであろう」
「ステータスの職業には何も書かれていないと」
「んーどうであろう?」
と王は自分の手を見てステータスを確認している
「おお、名前の下に「獣闘士」という職業になっておるな」
「そうですか、その職業になる方法はご存知ですか?」
「昔ワシの爺さんが教えてくれた気もするが、忘れたわい!」
「ブレスさんやイエスさんはステータスには職業が無いとのことでした。
私も初めは職業無しで冒険者登録をしていたのですが、職業を得るとステータスの数値が倍程になりました。」
「ば、倍!?」
「私の職業は特殊らしいので、あまり参考にはならないかも知れませんが、それでもかなりの伸びにはなるはずです。」
「そ、それはどの様に?」
「簡単です。教会で神に祈るだけです。」
「そんな事で」
「ええ、そんな簡単な事ですが知らないと知るではステータスがかなり違うのです。」
「…」
それを聞いてここにいる人(獣)は絶句する
「そして王様も、レベルカンストされていると思うのでさらに上級職にもなれるはずです」
「な、なんじゃとー!」
「この様子だと冒険者の方も知らない方も多いと思いますので、これを実践して国力を上げ、備えましょう。」
「そ、そうだな、そうしよう。弟にも伝え全ての国民に伝えよう。」
「祈り方によっては魔法使いも現れるかも知れません。その人は国で抱えて訓練し、皆さんの戦いの修練に参加してもらうのも良いかも知れません」
「お、おお。本当に何から何まで済まないなユウ殿」
「先程フレイさんが教会に訪ねて来た時に聞いたんです。もしやと思って聴きに来て良かったです。」
「おお、そうだった。うちのフレイがユウと一緒に行きたいと駄々をこねての、こんな事初めてなんじゃ。
昔色々とあって、あやつはあまり人を信用しなくなってしまった。
ワシの育て方も悪かったのかも知れぬがな
そんなあやつがお主の話を楽しそうにしよってのぉ〜
しかも一緒に旅に行きたい等と…
ユウ殿、迷惑かも知れぬがフレイも一緒に連れて行ってやってくれ。」
そう言って金ライオンこと王様が頭を下げる
「や、やめて下さい王様、私なんかに頭を下げたりしないで下さい。
しかし、僕らの旅も決して安全とは言えません、むしろ何が起こるか分からないのに、大切なお嬢さんをお預かりしてもよろしいのでしょうか」
「フレイは昔はお淑やかだったのだ。
ある事件が原因で、もっと強く、誰よりも強くという思いがフレイの全てになってしまった。
ワシが止めても、冒険者の仕事ばかりしてのぉ
お主に預けておいた方が1人でうろうろされるよりも安全じゃし、奴にも広く広大な世界を見せてやりたいのじゃよ」
「なるほど、強くなりたいと思う気持ちは私達も同じです。分かりました。しばらくお嬢様はお預かりします。絶対にとは言い切れませんが、私の出来る事全てでフレイさんをお守りいたしますね」
「ユウ殿、よろしく頼む」
「それでは職業の件お願いしますね」
俺はそう王様に挨拶をして、クリスとフレイがいる教会へと戻るのであった。




