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獣国への旅 5

俺達は山の頂上付近で夜を明かした。

夜中に襲ってくるモンスターはなく、ぐっすりと寝ることが出来た。


朝日が登り山から見る景色はとても綺麗で、麓には大きな町も見える、きっとあそこがリンシャン中央都市だろう



「う〜ん」とクリスの声が聞こえたので俺はユウの姿に変体する



「おはようございます。クリスさん」


「おはよ ユウ 寝た?」



「大丈夫、しっかりと寝たし休めましたよ」


「安心」



俺は朝食の用意をしてこれからの話をする


「今日中にリンシャンに入り一泊してから獣王様に会いに行きたいですね」


「うん」



テントや食器を無限ポーチに入れ俺達はリンシャンに向けて山を下る


山を下ってすぐに小道があった。誰か通ったのだろうか?気になったので見に行くと突き当たりに木箱が置いてあった。



「ユウ あれ」


「誰かの忘れ物という訳ではないようですね」



「あれ 宝箱 開けよ」


「えっ?いいんですか勝手に」



「うん。 大丈夫」


「ちょっと待って下さい。罠が無いか調べますから」


「ユウ 心配性」




俺は宝箱と聞いて、罠が無いか調べた。

特に罠もなく、鍵も掛かって無いようなので開けてみる



ガチャリ



木箱から出て来たのは木製の指輪と皮のベルトだった。


「ふむ。木製の指輪とかオシャレですね、皮のベルトもよく見ると皮に何か刻んでありますね」



木製の指輪はとてもサイズが大きいので細いクリスには合わないかも、皮のベルトは似合いそうだ



「ユウ 付けてみて」


木製の指輪を親指にハメると光だし、ピッタリにサイズが変わった



「おおーサイズがピッタリに変わりました!何なんでしょう」



「魔法の 指輪 MP 回復」



「知ってたのですか?だったらクリスさんが」



「私 持ってる ほら」



と腕輪を見せられた。

白くて細い腕輪にさり気なく輝く腕輪

オシャレ用かと思ってたけどMP節約の腕輪だったらしい。


「ではこの皮のベルトは何でしょう?」



「知らない 着けてみる」とクリスが着けようとしたので



「ちょっと待って下さい、危ないから1度私が着けて安全ならクリスさんにお渡ししますから」

と慌ててベルトを奪う



「ユウ 心配性」



俺は腰にベルトを巻いてみる。するとパァーッと光り体が軽くなった。


「これは肉体強化に近い力かな、そこまで変わらないけどこれは移動が楽になるかも」



俺はベルトを外した



「クリスさんがこれを巻いて下さい。きっと楽に移動出来るようになりますよ」


「ユウ 着けて」



クリスはバンザイしている


『くっ、何なのだこの可愛らしさは!』



俺はバンザイしているクリスの腰に皮のベルトを着けてあげた



「ふぉぉー 軽い」

と驚いているクリス



「でしょう?これはクリスが使って下さいね」



「ありがと ユウ」



「こちらの指輪は使わせて貰いますね」



「うん」




俺達は宝箱から良いアイテムをゲットしてルンルン気分で山下りを再開した。




俺達は今、山の中腹辺りにいる。

気配察知に大きな気配がある、モンスターだ。



木に身を隠し様子を探ると大きな猿のようなモンスターが眠っていた。

どうする、素通りしてやり過ごすか

考えていたら俺達とは反対から、もう1つの気配が

大きな弓を引いた虎の獣人の女の子だ



どうやらあの弓で大猿を倒そうとしているようだ


確かあの大猿はクランプといって弱点は特になく、素早く動き、枝から枝へと移動するので狩るのが困難と書かれているB級のモンスターだったはず。




ビィイイーン




弓を射った音だけが残る

矢はクランプの背中に命中する、ちょっと悔しそうな顔をしている女の子


クランプは突然の痛さに怒り狂っている



ンギャーオオオオー!!



獣人の女の子は弓を終い、盾と曲刀を持ってクランプを倒しに行く

「てやぁー」



クランプの膝に剣撃を与える、


クランプは太い腕を振り回す。

女の子はそれをヒラリと躱し、もう一撃与える



『戦い慣れてる、動きもいいし強い…だけど』



クランプは腕を振り上げて構える


「ギャッキャー!」

まるで「来い!」と言っているようだ



「はあーっ!」

と掛け声と共にクランプに襲いかかるが


クランプは振り上げた腕をそのままに蹴りを放ってきた



「なっ!」




予想外の行動に防御が遅れ、盾で蹴りを防いだが、軽いせいか吹き飛んでしまう。

そこに追い打ちを掛けるクランプ。

振り上げた太い腕を女の子に振り下ろそうとする



「いや…」




「やらせないよ」



俺はクランプの前に立ちその両腕を剣で受け止める。

肉体強化をして、新調した魔鉄の剣に魔力を流すと剣は固くなり、容易にその攻撃を防ぐ事が出来た



「ふむ、肉体強化はいらなかったかな」



左手でクランプに魔法を放つ


「フリージング!」



俺は足元から凍結していく氷の魔法を放った

クランプは足元から凍っていく自分が恐ろしくなったのか、体内が急激に冷えていっているせいなのか、顔色は真っ青だ



「あ、あんた一体」



「獲物を横取りする気はありません。この猿はあなたの獲物ですしね」


と言って立ち去ろうとすると、



「こんなの要らないわよ!大体あんた魔法って

人間が一体ここに何の用なのよ!!」


何故か怒られてしまった



「いえ、ちょっとリンシャン中央都市に行こうと思ってここを通っていたら、ちょうどあなたの戦闘を見てしまって、危ないと思い助太刀しました。」



「あ、危なくなんて」



「ですから、あなたは確かに矢も当てていましたし、

その剣で攻撃もしていましたから、横取りしようなんて思っていませんので」



「だ、大体こんな氷のモンスターどうやって運べっていうのよ!」



「あ、冷たいですもんね」


そう言って俺は魔法を唱える


「レグレッション」


魔法の氷は消滅して、死体となったクランプがその場で横になった。



「これでしたら冷たくないし、運びやすいですよね」



「なっ!?」



俺の魔法を見て物凄く驚く獣人の女の子



「後、あなた少し怪我をしてますよね」



「えっ?」



「さっきの蹴りを防いだ時の打撲かな」



「ヒール」



女の子は緑色に光る



「な、何をしたのあなた!」



「えっ?回復ですが?ダメでしたか」



「ダメって、あれ本当だ痛くなくなってる」



「ははは、嘘なんて吐きませんよ。では僕達はこれで失礼しますね」



「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!

こんな大きなサル私1人で運べっていうの!」



ええ〜、あんたが攻撃してたんやないの〜



「分かりました。このモンスターを運べばいいのですね、」


と言って俺は無限ポーチにモンスターを入れてみる。

するとスポッと入れる事が出来た。



『こんな大きい物初めて入れたけど入るんだ。』




「どええええええっ!?」



「入りましたね。行きましょうか」



「あ、あんた一体何者なのよ」



「これは申し遅れました。私はユウ。冒険者です

そして」

後ろから茂みを分けてクリスが出てきた


「連れのクリスです。」



「私 クリス よろしく」




すると女の子も渋々自己紹介してきた

「あ、あたしはフレイよ」



「ああ、フレイさんですね。

よろしくお願いします。それでこのモンスターは何処に運べばよろしいですか?」



「あなた達リンシャンに行くんでしょ?それでいいわ」




「そうですか、ではそこでお渡ししますね」



「別に要らないんだけど」




「ところでフレイさん」


「な、なによ、別に助けてなんて言ってないからお礼なんてしないわよ」




「いえ、私達はリンシャンに行くのは初めてなので出来れば道案内と言うか、獣王様のいる所を教えて貰えると嬉しいのですが」



「なっ!?あんた、パ…王様にって挑むなんて本気なの?」



「何故挑む事になってるんですか?」



「だってあんたあんな凄い魔法を」



「手紙を渡したいだけですよ、」



「えっ?手紙?」



「ええ」

「そう 手紙」クリスも話に入ってきた




「そんなに強いのにパ…王に挑まないの?」



「ええ」

「うん」



「なんで?」




「なんでって」

「さあ」





「「「…」」」




「とりあえずリンシャンまで行きませんか?モンスターはお渡ししますから」



「わかったわ、行きましょうか」



という謎な会話の後、俺達は山を越えリンシャンに着いたのだった。


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