獣国への旅 3
ジムさんと別れ俺はクリスと2人で獣国の獣王様に会いに旅を続ける
獣国から王国の洞窟に続く穴を塞ぎ、俺達は前に行ったペドンの村へ行く事にする
ペドンの村に着くと近くにいた狸っぽい耳の人が
「あんれ〜こないだの人でねかー、なした?」
と聞いて来たので
「村長さんにまたお話しがしたくて」
と言うと
「村長なら多分家にいるから行ってみるといいべさ」
とフレンドリーに言ってくれた
「ありがとうございます。行ってみますね」
と言ってクリスと村長さんの家に向かった。
村長さんの家に着きドアのノックする
コンコンコン
「んだー誰だ?」
ガチャリとドアが開き中から大きな熊が姿を現した。それをみたクリスはビックリしている
とても可愛い
「こんにちは村長さん、ユウです」
「おおーユウかよく来たべ、んっそのちんこいのはオメェの嫁か?」
そう言われてクリスの顔を真っ赤になってしまう
「い、いえ、この方はお姫様ですよ」
「んだーオメェのお姫様ってか!がっはっは」と言って俺の背中をバシバシ叩く村長さん、痛いし
「いえ、この人は」
と言った所で今度はクリスから太ももをチネられる
「ユウ 姫 内緒」
と俯きながらボショボショと言うクリス
さっきまでは内緒になんてしてなかったのに何でだ?
とりあえずクリスに合わせて話をしていく。
「村長さん聞いて下さい。実は」
俺はクリス以外の事を説明し、悪魔に気をつけるようにと話をした。
「上位悪魔なんて本当なんだべか、中央にいる4獣剣の方達でも勝てるかどうかって奴らだっぺよ」
「4獣剣?ですか」
「知らねーっぺか?獣国にはな王の剣っつて4人の、そりゃーつぇ〜人が王を守っているっぺよ。
普段は東西南北の町に居てモンスターから町を守ってるけんども、いざっちゅう時は力を合わせて敵をやっつけるんだべ。
でも上位悪魔っつうのはその4人が集まってようやく倒せるかどうかっつう位デタラメにつぇ〜悪魔だっぺなそんなんがここの近くにおったなんて信じられねっぺよ」
「やつは確かに上位悪魔と言っていましたし、凄い魔法をバンバン使ってましたしね、その上位悪魔の中でも魔法使いの部類なのかもしれませんね」
「ワシら獣人は腕っ節がそのまま強さじゃしな、魔法なんぞ使わんくてもモンスターなんてけちょんけちょんだっぺし!」
「はは、お強そうですもんね(熊だし)」
「それはそんとオメェたちこれから中央に向かうんだべ?今日はもう遅いしウチ泊まってけ」
「いえ、近くの宿に泊まりますよ」
「な〜に言ってんだ、この村に宿屋なんて洒落たもんなんてねぇ。だからたま〜に来る旅人なんて奴らはうちの馬達と一緒のとこで寝さしてるんだ」
「では僕らもそこで?」
「オメェ達はワシが気に入っとるからウチん中で自由にしてよかよ。いつでも来ていんじゃしな」
「そんな悪いですよ」と俺はお金を払おうとすると
「こったら村で金なんか出すんでねぇ!村には金なんか使えるとこなんてねーっしオメェ達はワシの客じゃからええんじゃよ、」
「なんかすいません。気を使わせて」
「そんな事はいーんだ、もっとオメェ達の話が聞きてぇからよ、ほれ中入った入った」
俺達は村長さんの気遣いで家に泊めてもらいこの日はペドン村に泊まった。
・・・・・
その日の夜
俺はクリスと同じ部屋で夜を過ごすが布団は別だ。
クリスは静かに眠っている。
村長さんの話だとここから馬車で1週間くらいの所に中央と呼ばれる獣王が住んでいる城があるらしい。
そこまでは特に大きな町や村はないので野宿生活だ。
こちらの方は帝国に近い為余り獣人に人気がない為寄り付かない。関所からすぐに中央はさすがに危険なので防衛の為の施設はいくつかあるようだ。
そこまで行けば勝手に施設を使って寝泊まりしてもいいと村長さんが言っていた。
そんな事を考えていると、クリスが目を擦りながらこちらの布団に入ってきた
『な、な、な、なに?どったのクリスたん!?』
「眠れないのですか?クリスさん」と聞くと
クリスは俺の胸に顔を埋めて話始めた
「ユウ ギルが うえーん」
「そうだ。いくら気丈に振る舞ってもクリスはまだ幼い。こんな時は俺が…」
クリスを抱きしめながら話す
「クリスは寝てたから知らないだろうけど、ギルさんはジムさんを助けて倒れました。
真似しようとして出来る行為ではありません。
あなたの騎士はとても勇敢で立派な人だったと私は尊敬しているんです。
クリスはとてもお辛いでしょうが、これからは私がクリスをお守りします。頼りないかもしれませんが、頼って下さい。そして頼りにしています。
私はこの世界を余り知りません。田舎というのは情報がとても少ないのです」
「うん。 ユウ 助ける」
「私もクリスさんを助けますね」
クリスは俺を見上げる「ユウ…」
ゴクリ
「…」
「おやすみ」
寝たー
「おやすみなさい。クリスさん」
クリスがグッスリと寝たのを確認して俺も元の姿に戻りタンスの隙間に隠れて寝た。
次の日、村長さんに見送られて中央に向け歩き始めた。
クリスは少し眠そうだが、そのうち目が覚め村長さんから聞いた道を歩いて行く
空が暗い、今日はこの世界に来て初めての雨が降るかもと思いながら旅を続ける。
やはり降ってきた。
傘などない為こんな時の為のカッパを無限ポーチから出しクリスに着させる。
カッパを着たクリスはとても可愛い。
俺もカッパを着た。
クリスの体温が下がらないように気をつけながら旅を続ける
雨降りなのにモンスターが出てくる
なんかヌメヌメしたナマズに足があるような不思議なモンスターだ。
まさか…
ナマズは雷術を放って来た。
俺はとっさに躱しクリスに指示する
「クリス、距離をとれ!こいつの魔法は長距離は当たらない」
「わかった」といって距離を取るクリス
俺はナマズに向かって魔法を放つ
「ダークワールド」
ナマズは闇が纏わりつき目が見えていないはず
俺は剣で斬りかかる
ザシュウ!
ナマズは見えていないのに、身をそらし急所を外す動きをした。
「マジか!」
ナマズは雷術を放つ
その魔法は俺を捉えるが、あまり効かない
「あれ?あんまり痛くないな」
「ユウ!」
と言って飛び出してくるクリス
俺は右手を横に伸ばし大丈夫と合図する
「よかった」とクリスは飛び出すのをやめる
「雨が降り濡れているから不安だったが雷は俺にあまり効かないらしい。」
「アイスロック」
ナマズの足を凍らせる。動けなくなったナマズに俺は剣を振りかざし
「危なかった、俺がスライムじゃなかったら苦戦したかもね」と小声で呟き
ザシュ!と音を立ててナマズを斬る
ナマズはその場で倒れ動かなくなった。
結構強かったのかな?
いまいち敵の強さがわからない。
「ユウ大丈夫だったの?」と近づいて聞いてくる
「ダメージは殆どありませんね、ずっと使って来た魔法なので平気なのかも知れません」
「よかった」
「とりあえずこいつは収納しますね」と言ってクリスから見えない角度から無限ポーチに入れるフリをして吸収した
[レベルが上がりました]
[スキル【分体】を覚えました]
おお、レベル上がったのも久し振りだが、スキルも覚えたのはホント久し振りだ。
【分体】か〜、どんなスキルなんだろ
「どしたの?」
と頭を傾け聞いてくるクリス可愛い
「いえ、レベルが上がりましたので考えていました。」
「ユウ レベル いくつ?」
「私はこれで23ですね」
「うそ 低い」
「いえ、本当ですよ」
「私49になった 次でジョブ変」
「ジョブ変?ってなんですか?」
「レベル50 上位 職業」
『へぇー知らんかった。職業神様そんな大事な事言ってくれないもんな〜』
「へぇーそんな事出来るんですね。知りませんでした」
「私 もっと強くなる 魔導師」
「ではこれからはクリスさんに戦ってもらって経験値を稼ぎましょう。
それで近くの教会でジョブ変ですね」
「うん」
空を見ると暗い雲はなくなっており、雲の隙間から光が地面に降り注いでいる
クリスを強くする為の戦いを考えながら進み始めた。




