帝都オクディム 2
俺はリュック改めベビーキャリアを背負いながら帝都のギルドに来た。
この時間は沢山の冒険者の人がいて混雑していたが、俺が用のあるのは図書館なので関係ない。
受付のキレイな女性に図書館の場所を聞いた
その女性はとても優しく教えてくれた。
それを見ていたやつがいたのであろう。
俺はすぐに2階の奥の部屋に向かいたかったが
そのまま向かう事は出来なかった
「おい、おっさん!そんなヘンテコなリュック背負ってどこ行くんだよ」と金髪の変な髪型の冒険者に絡まれる
『めんどくさっ!マジでビリらせたろか』
「はい。2階の図書館に行こうと思ってたのですが何か?」
「ぎゃははは 聞いたか?図書館だってよ、このおっさん依頼も受けねーで、本読みにわざわざギルドに来たんだってよ」
「急いでるので失礼しますね」
と先を急ごうとしたら
「おい、おっさんまだ話は終わってねーぜ
おっさんランクは何よ」と絡んでくる金髪マジうざい
「C級ですが?どうかしました?」
「なっ!こんな変なリュック背負ったおっさんがC級!嘘つくな!デタラメだ」
『うるさいな、別に関係ないだろ』
「質問にも答えたので行きますね」と2階に登ろうとすると
「おっさん嘘つくんじゃねーぞ!テメェみてぇな変な野郎がC級な訳ねーだろ!ここの地下に訓練所がある。そこで決闘だ!」と金髪が言っているが
「嫌ですよめんどくさい。何故名前も知らないあなたと決闘なんてしなければいけないのですか?そんな暇があるなら外に居るモンスターとでも戦ってくればいいじゃないですか」
受付の女性はクスクスと笑っている、
あれ?原因はこの受付の人かな。可愛いし人気もありそう。そんな人と仲良く話ししてたからとか
横目で金髪を見るとプルプルしている
『ま、マジで面倒い。絶対女絡みや最悪だ』
「テメェ!絶対許さねぇ!ナンシーの前で恥かかせやがって!」と持っていた剣を抜く金髪
「受付の人、こんなギルドの中で剣なんか抜いてもいいのですか?このギルドは」とナンシーさんに告げ口する
「テ、テメェまたナンシーと!」
「やめて下さいエンコラさん。それ以上騒ぎを起こすとギルドマスターに報告しますよ!」とナンシーさんは金髪に叫ぶ
「ちっ!テメェこらおっさん、女に守られてそんなに嬉しいかよ、」と煽ってくる金髪
「やめて下さいエンコラさん!本当にこれ以上」とナンシーはとても困っている
「はあぁ〜わかりましたよ、地下に行けばいいんですね、すぐに始めましょう。決闘ですから僕が勝ったら2度と話し掛けないでくださいね」と言って地下の場所をナンシーさんに聞く
「えっ?決闘受けちゃうんですか?本当に」と驚くナンシーさん
「僕は調べ物がしたいんですよ、訳の分からない事で絡まれてる時間なんてないですから」
「テメェ、またナンシーとイチャイチャしやがってこのよそ者が!いいか!俺が勝ったらナンシーに近寄るんじゃねー分かったかおっさん!」
「はいはい。分かりました。では行きましょう」
そしてナンシーさんの他、野次馬冒険者が10人位と一緒に地下の訓練所に行く
「金髪くんルールはどうしますか?」
「エンコラだ!そこの練習用の木刀を使って決闘だ!」
「因みに金髪くんのランクはC級なんですか?」
「エンコラだっつってんだろ!俺はまだD級だ、テメェをぶっ倒してC級になるがな!」
「ナンシーさん、ランクが違う人の決闘は認められているのですか?」
「テメェ!ナンシーに話しかけるんじゃねー!」
「すいません。あなたの彼女でしたか」
「ま、まだ違うが」
「なら黙ってて下さい、関係ないでしょ」
「明らかに上のランクの人が下のランクの人に決闘を挑むのは許しませんが、今回は逆ですので認められます」
「なるほど。では金髪くんいつでもどうぞ」
と言って俺は木刀を構える
「この嘘つきのおっさんが調子に乗りやがって!」
と言って斬りかかってくる
『遅い、本当にD級なのかこいつは』
ガシッと音を立てて木刀で受け止める。
オラオラーと叫びながら木剣を連続で降ってくるが
全て受け止める
「はっ!やっぱりその程度かよ!」
と蹴りを放ってくるがヒラリと交わし金髪は体勢を崩す、そこを逆に蹴りを入れる
「ぐはっ!」
金髪は派手に吹っ飛ぶ、よろよろと立ち上がり俺を凄く睨んでくる
「まだやります?」と聞くと
「テメェ舐めやがって!ナンシーの前だからっていい気になってんじゃねーぞ!」
と言って剣を振ってくる
「剣技 3連斬」
1度に3度の剣撃が俺を襲う。
俺は木刀を素早く動かし全て受け止める。
[スキル【剣術】を覚えました]
『そう言えば使ってたの刀ばっかりで、剣って使ったことなかったから今覚えたんだ』
こんなしょうもない闘いで覚えるなんてね
「テメェ!俺の技をどうやって!」
「特に、普通に受けれましたよ、あなたの剣は遅いし軽いんですよ」
「なんだとコラ!テメェみてぇなウソつき野郎に負ける訳ねーだろーが!!」
と大振りで剣を振ってきた
「さっきから大声叫んでうるさいですね、弱く見えますよ」俺は木刀を下段に構え木刀を振り抜く
俺の木刀が金髪の木剣を真っ二つにする
「な、なんだと!」
俺は上段から金髪の鎖骨辺りに木刀を振り抜いた。
バキィ!
と音が鳴り響き、金髪の肩の骨が砕けた音が訓練所に鳴り響く
「うぎゃああああ!!」と叫んで転び回る金髪
木刀を金髪に向け
「もういいですか?」と聞くと
「骨が骨がぁー!!」とうるさいので
「ナンシーさん、もう彼は戦えないと思いますので終了という事でよろしいですか?」
ナンシーさんはキラキラした目でこっちを見ながら
「はい!この決闘はユウさんの勝ちです!」
とナンシーさんこと、ギルド職員からの言葉を貰い、決闘は終わりだ。と思い木刀をあった場所に戻そうとした。
すると後ろから
「死ねぇー」と金髪が本物の剣で斬りかかって来た。
俺は特に慌てる事なく魔法を唱える
「ライ」
不可視の雷が金髪を黒焦げにする。金髪のアフロヘアーの出来上がりだ。
「これで決闘はお終いです。2度と私に近寄らず、話し掛けないで下さいね」
と言って訓練所から出ると
「おっさんやるじゃねーか!」
「あのヤローは気に入らなかったんだ!スースーしたぜ!」
「おっさんここら辺のやつじゃねーな!いい店教えてやるよ」
決闘を見に来ていた冒険者達が意外にも俺を賞賛してくれる。
「みなさんありがとうございます。急いでますのでまた今度話ましょう」
ナンシーさんが俺に寄ってきて真面目な顔で話し始めた。
「ユウさん、彼は決闘のルールを破り本物の剣で斬りかかりました。これは重大なルール違反です。彼は冒険者資格の剥奪と多額な違反金を課せられます。
ユウさんは被害者なので違約金から半分受け取る事が出来ますので後日いらして下さい。お支払い致しますので」
「ナンシーさん、彼は嫉妬からこの騒ぎを起こしたと思います。別に私は彼の事を何とも思っていないので、寛大な処置でお願い出来ませんか?」
「しかし、被害者はユウさんでして」
「今回は特別にって事で。次同じように絡んだりしたらその時は今の違反規約に則って罰して下さい。
周りの冒険者の方々も日頃の鬱憤もあるでしょうが、今回は目を瞑ってあげて下さい。そして彼にこれから変わるように話してあげて下さい。
彼はまだ若い。若さゆえの過ちといいますか、
とにかく私はなんとも思っていませんのでナンシーさんに厳重注意等、全てお任せしますのでよろしくお願いします」
そう話して俺は図書館向かった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
図書館はこれまた沢山の本があった。
司書の人がいたので探している本の話をする
「魔法の効果を打ち消す植物ですか」
司書さんは困惑している
もっと具体的に魔法による催眠を解く為の植物等と言うと
「もしかしてアレの事かな」と呟きながらある本棚に行き一冊の本を渡してきた。
[魔液花とマジックイーターの生息地]
薄めの本だが読んでみる
マジックイーターという植物はあらゆる魔法を解除できる液体を吐き出す。その液体を浴びた草や花、キノコも同様の効果を出してしまう。
マジックイーターはモンスターであり、火や水といった属性に弱い。しかし自らの液体を浴びる事により、魔法の効果を打ち消すため、魔法で戦うのなら強力な魔法で戦うしかない。
魔法の効果を打ち消してしまう為、魔法使いは液体を浴びると魔法が使えなくなってしまう。
きちんと洗い流し、乾かさないと魔法は使えないままになってしまう。
魔法による麻痺や暗闇、腕力強化、肉体強化と全ての効果を打ち消してしまうため、液体には注意が必要だ
…………
絵が描いている。小さい青い花の絵だ
この絵の花は魔液花だ。マジックイーターが生息する山に咲く青い花である。その花びらから落ちる雫は、これも魔法の効果を打ち消す作用がある。しかし花を摘んですぐ飲むか、魔法が掛かっている場所に振りかけないと効果がなくなりただの水となってしまう。
『これだ。この魔液花をクリスに掛けるか飲ませればきっと眠りから覚めてくれるはず、あとはこの花が何処に咲いているかだが』
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昔ある研究者がこの魔液花の液を使う実験を思いついた。この花が咲くのはストームドラゴンが生息すると言われている青飛山だ。青飛山は帝国の西あり、帝都から馬車で丸1日の所にある断崖絶壁の山だ。
普通の方法では登る事が出来ない。空を飛べる方法があれば研究ができるのに
『よし、これで場所もわかった。後はその山に生息するモンスターを調べて、そこまでの道で出るモンスターも一応調べよう。』
俺は夕方になるまで図書館で調べ物をしてから、下に降りるとナンシーさんから金髪の事を聞かされた。
今回は厳重注意とした事と俺には2度と近づかないと言っていた事
ウソつき呼ばわりして悪かった。
頭に血が登ってとんでもない事をしてしまう所だった。本当に反省しているという伝言を受け取り
俺はギルさんとクリスが待つ宿屋に急いで向かうのだった。




