帝都潜入 2
帝国に潜入した俺とギルさんは、国境から離れ帝都に向かう。
ギルの縄を解き、俺もユウの姿に戻る。
ギルさんはある程度道を知っていてくれたので帝都まで迷わず進む事が出来た。
「ここから真っ直ぐ行くとマライロという町があります。そこを超えてさらに進むと帝都オクディムに着きます。」
「なるほど、ジムさんやグリムードもおそらくそこを通っていると思います。もう遅いですが知っている人がいるかも知れません。情報を集めましょう」
俺らはマライロという町に向かった
途中ウルフやゴブリンといったモンスターがいたが、こちらに気付いていないようなのでスルーする
『こんな街道にまでモンスターがいるなんて、ここら辺の冒険者の人は何してるんだろ』
と思いながら進んでいると前にマライロの町が見えてきた。
パッと見た感じだとドリントルより小さい町だが、主要な店は揃っていて少しレトロな雰囲気で嫌いではない。
もう暗いのであちこちで街灯が灯っている。門には門番の人が1人居て眠そうにしていた。
「すいません門番さん、町に入ってもいいですか〜」とこっくりこっくりとしている門番さんを起こす
「んあ?誰だお前」
と寝ぼけているようなので
「旅をしている冒険者ですが、ここに町が見えたので一泊しようかと思いまして」
「ああ、すまんすまん、ここは滅多に人が来ないからな、一応ギルドカードを見せてくれるか?」
「はい、コレですね」
俺とギルさんはカードを渡す
「おっ、B級とC級の冒険者なんて珍しいな。
この辺りはモンスターも強くてな、なかなか倒せないんだよ。ギルドに依頼書もあるから時間があれば頼むな」
と言ってくれたが、あいにく時間はない
「ええ、時間があれば。
ところでここってそんなに人が来ないんですか?
最近はいつ頃ですか?」と聞いてみると
「変な事聞く奴だな?最近だと、あ〜昼ころ帝都兵隊さんが5人くらい通ったかな、その前も帝都の兵隊だな。」
やはりここを通っている
「昼ころに通った兵隊さん達は今何処にいるのでしょう?実はその中に知り合いがいまして、ちょっと内緒の話があるので探しているんですよ」と話す嘘は言ってない
「あ〜今頃帝都についてるんじゃないか?関所から来たみたいだし、こんな町でのんびりするより、帝都の方が色々あるだろうしな」
「そうですか。ありがとうございます。僕らも帝都に向かってみますね」と言って立ち去ろうとすると
「おう、気をつけな。最近帝都は荒れてるっていうしな、何でも戦争をする気だとかって奴もいるしな。
せっかく平和だっつうのに辞めて欲しいよな」
「全くですね、では」と言って立ち去る
やはり帝国民全てが王国の的という訳ではないようだ。
ジムさんの裏に誰がいるのかは知らないが、クリスは返してもらう。
もう辺りは暗いがギルさんが必要だと思うので食料を調達して反対の門から出る。
門番さんに暗いから危ないぞ、泊まって明日行け等心配されたりしたが、急いでるのでと断った。
いい雰囲気の町だ、時間があればまた来たいな等と思いながらマライロの町を出た。
辺りは真っ暗だ。森に居た時も暗かったな
月の明かりのみが道を照らす。
俺とギルさんは小走りで帝都に向かう。
マライロの店のおばちゃんの話だと帝都まで馬車で4時間位だって話なので、このスピードなら2時間で着くだろう。
ギルさんは伊達にB級冒険者を名乗っていない。
王都のモンスターにやられそうになってから、まだ一度も休んでいない。俺はアレ(スライム)だから疲れないからいいけど、きっとお腹も空いているだろうし、疲れてもいるだろう。
町から帝都までは木や岩は無く平坦な道だった。
途中大きな橋もあったが作りもしっかりしていて通るのには問題はない。ただ運が悪く橋の向こうにモンスターがいた。
「ギルさん、あいつは片付けましょう」
「了解」
橋の向こうにいたのは馬みたいな人でケンタウロスのようだ。
上半身は人型で槍を持ち脚は2本あり速そうだ。
「アレはケンタロスという魔物です、鋭く槍で攻撃してきて、速さもかなりのものです。」
『うん。知ってた』
「普通に戦っては面倒なので魔法で動き止めますのでトドメをお願いします。」
「分かりました」
俺は静かに移動してケンタロスに魔法が届くであろうという場所で魔法を使う。
「ダークワールド」
目の前が真っ暗になったケンタロスは驚き留まっている
すぐさま俺はもう一度魔法を放つ
「ライトニング」
右手から雷がケンタロスを襲う。
何も見えないケンタロスは雷に打たれ黒焦げになるが、まだ息があるようだ
すると後ろからギルさんが首に一閃
ザシュウ!という音と共にケンタロスの首が落ち、ケンタロスは動かなくなった。
橋の側から様子を見るが、他のモンスターが寄ってくる気配はない。
どうやらノラのようだ
「進みましょう」
「はい。」
それから暗闇から襲ってくるモンスターもいたが、気配察知がある俺達に不意打ちは出来ず、次々とモンスターを狩り、とうとう帝都の門までやってきた。




