ダンジョン
俺とギルさんは洞窟に入った。
本来であれば図書館でもっとダンジョンの事を調べてから来たかったが、緊急なので今すぐに突入する。
今の俺のステータスは
種族 スライム
名前 守田 優
職業 魔法剣士
LV 21
HP 330
MP 938
力 178
守 158
早 201
魔力 215
魔法 雷術 回復術 土魔術 闇魔術 死霊魔術
スキル 【槍術】【刀剣術】【暗殺術】【MP増大(特大)】【HP自動回復】【状態異常無効】【変異】【変体】【念話】【魔力操作】【肉体強化】
よし、前より強くなってる。
MPが減ってるのは、ずっと変体を使っているし、さっきの戦いで魔法をバンバン放ってたからしょうがない。
クリスが連れ攫われてから、もう9時間は過ぎている。
急いで行かないと、
「ギルさん、行きましょうか」
「はい。」
俺はこの扉を開こうとするのは今日で2度目だ。扉に手を出し押すと、今回は簡単に開いた。
ゴゴゴゴゴゴゴと音を立て扉が開く
洞窟の中はわりと明るく、松明など無くても充分視界を保てる明るさだ。これは前に図書館にあったダンジョン全集に載っていたから知っていた事だ。
ダンジョンは洞窟型、塔型、船型、樹木型など色々あり決まってはいない。
そこに魔素が溜まりモンスターが生まれてしまい、住処になってしまうと人はダンジョンと言うようになる。
ダンジョンの魔素は今光っている床や壁に吸収され発光し洞窟を照らす。吸収され続けているので、人が入っても魔素による被害は少ない。
しかし、体調の悪い人やケガをしている人は魔素によってより悪化してしまうので入らないのが常識だ。
因みに光っている壁や床の土をダンジョン外に持っていっても魔素が抜けてただの土になる。魔素が変化しアイテム化する事があり、それはダンジョン外でも使用出来る。そのようなアイテムをダンジョン産と呼び高値で取引されている。
以前ジュリアさん達薔薇の剣が狙っていたのはコレだ
今回はダンジョン攻略をする気はない。
クリスが連れて行かれたのがこの洞窟なので調べる。
もしかしたらこの洞窟にいるかもしれないし、奥には何処かに繋がる道があるのかもしれない。
本にはこの洞窟はベリル林道からの入り口しかないと書いてあり、1度中に入ると扉が閉まり開くまでに6時間はかかるという特殊なタイプだ。
なので、たまに冒険者がアイテムを探しに行くぐらいの、人気のない洞窟のようだ。
しかし、間違いなくここにヤツラはクリスを連れ入って行った。何かあると思うこの洞窟
色々と考えながら進んでいく。
明るいお陰で壁から壁まで視認でき、ここは一本道なので迷う事はない。
すぐ後ろにギルさんがいるのが分かる。
「壁等にも注意して、隠し部屋や通路があれば教えて下さい。」
「了解です」
とギルさんがシンプルに返事してくれる。
このダンジョンの階層は本に書いてあったのは2階層
この下にもう少し広めの階層があるだけの旨味のないダンジョンの筈だ。
すると奥からゴブリンがギャッギャっと言いながら歩いている3匹を見つけた。ゾンビではない、普通のゴブリンのようだ。
ギルさんを見ると「コクン」と頷いてくれたので、同時に暗殺術でゴブリンに斬りかかる。一体のゴブリンの首を落とし、すぐ横にいるゴブリンに雷術を放つ。
ギルさんも仕留め、音を立てる事もなく戦闘は終了する
ダンジョンでは倒したモンスターは土に還る。
なので経験値が地上より多めに入る。ゴブリンなので少量だが、
「行きましょう」と行って更に奥に向かう。
この階層のモンスターは主にゴブリンとボア、たまにミーノといった感じなので俺らなら問題ないので小走りで洞窟を散策する。
何度か戦闘はあったがどれも瞬殺し、このフロアは全て見終わった。
「では地下に行きましょう」と俺が言うとギルさんは少し気を引き締めた感じで
「はい。」と頷いて俺らは地下に降りて行く
『おかしい』
地下に降りてすぐ変だと感じた
本には地下にもゴブリンやボア、ミーノが生息しており、ボス的な存在でオークが居たり居なかったりと書いてあった。
だが、実際見てみると本に書いてあるモンスターはおらず、ホブゴブリンやオーク、あとはワームといってイモムシのモンスターやウルフ、狼型のモンスターがいた。
ワームはベリル林道では生息しておらず、王都の反対方向の暖かい場所で生息しているはず、
そしてウルフは大きな狼で帝国と獣国にしか生息しておらず、王国では発見された事はない。
こいつの毛皮は高く売れ王国でその毛皮を持っているのはごく少数の貴族だけと聞く。
「ギルさん、これはおかしいですよね」と聞くと
「はい。なぜワームやウルフといったモンスターがこんな所にいるのか…」
ギルさんも分からないようだ
「とにかく、する事は変わりません。洞窟を散策して同じ様に隠し部屋や通路を発見します」
俺は目の前にいるホブゴブリンやウルフに向かって魔法を放つ
「ライズ」
一瞬で黒焦げになるモンスター達、ウルフはまだ生きているようなのでトドメをさす。
刀で首を落とされたウルフ、黒焦げになった他のモンスター達はダンジョンに吸収された。
[レベルが上がりました]
と頭にアナウンスが流れた。俺はそれを無視して
「行きましょう」と言って地下を散策する。
地下にはたくさんのモンスターがいてイライラしたが刀で斬り魔法を放つ。時には暗殺術で倒したりと、する事は変わらない。
地下には部屋がいくつかあり、全て確認したがクリスの姿は無くジムやグリムードも発見出来なかった。
地下の散策もほぼ終わり、残りはボスの部屋とされる大きめの部屋。この部屋だけは扉があり、いかにも何かあるぞと言わんばかりだ
「入りましょう」
と言って俺が扉を開く。
ゴゴゴゴゴゴと扉が開く
中にはホブゴブリンが数匹いるだけで、特に強そうな個体はいなかった。
俺とギルさんはすぐさまホブゴブリンに斬り掛かりこの部屋を制圧する。
ホブゴブリン達は全てダンジョンに吸収され、部屋には俺とギルさんしかいなくなる。
「誰もいない」
俺はここにクリスや他の奴らもいるかと思っていただけにショックが大きかった
「とりあえず壁や床を調べます」とギルさんが言ってくれたので
「僕も探します」と言って壁や床を調べた。
調べる事20分、部屋に異常は見つからず途方に暮れそうになっていたその時、
「ドドドドーーン!!」
と何かがたくさん落ちてきた。
俺らは壁を調べていたので被害はない。
上から落ちて来たものを見ると
「モンスターだ!!」
ウルフが3匹とワームが5匹、ホブゴブリンも2匹確認出来た。
モンスター達は高所から落ちたせいでダメージを負っている。動きが悪い
すかさず俺は狙いを定め
「ライズ」と言って雷術を放つ
動きが鈍いモンスターは躱す事が出来ずに黒焦げで倒れ、残ったウルフもギルさんが攻撃して、こちらは無傷で倒す事が出来た。
「今、上から落ちて来ましたよね?」
俺は上を見る
「ええ、上から降ってきました」
ギルさんも上を見る
地下とは思えないほど高くにある天井のすぐ横に、大きめの穴が空いていた。
「ダンジョンに穴が空いてますね」
俺が聞くと
「私にもそう見えます」
とギルさんが答えてくれる
「まさか、あそこからモンスターが落ちてきて」
俺らはダンジョンの奥でモンスターが落ちてくる穴を見つけた。だがクリス達は見つからない何処に居るんだろうか




