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王都奪還 2

いつもならここは多くの人で賑わっているのであろう。

今は王都の城に続く大通りは、誰もおらず閑散としている


俺はその誰もいない道を走る



城の門にはまだ生き残って戦っている人達もいた。


しかし、モンスターの数が多く苦戦しているようだ。


数は多いが、モンスターを見るとゴブリンばかりのようなので、時間は掛かるが倒せるだろう。



そこの戦闘を避け王城に忍び込む



初めて城の中に入った。

柱に隠れて城の中を覗く


広いロビーには、そこにいてはならないモンスター達がうじゃうじゃといる。

「これ以上は行かすな!」「絶対に阻止せよ」等と叫び、防衛している騎士の人達がモンスター達と戦っている。


大きめのモンスターである鬼のようなオーガが剣を振り回し、ブタのようなオークが棍棒を持ち走り回っている。


ここからは王の側に行けないと感じた俺は外から中に忍び込む作戦に切り替える。



外に出て城の側面に移動する。


城は広く側面に移動するにも時間が掛かる。

誰にも見つからず移動出来るのは暗殺術のおかげだが、もっと早く動きたい。そう思いながら移動していると、




「や、やめてー!!」

と叫び声が聞こえ、そこに向かう。



すると食堂係の人が使用する井戸がある場所に出た。


『ここは給仕する人の入り口かな』



ドアが壊されていて、中を覗くと若いメイド服を着た女の子がホブゴブリンに襲われていた


「い、いやー!!」とメイドが叫ぶ



俺はすぐに刀を抜刀して、襲おうとしていたホブゴブリンを斬り捨てる



「大丈夫でしたか」



「えっ、はい。あの、ありがとうございました。」



「まだいるかも知れないので避難するか隠れていた方がいいかと」



「あの、近衛兵の方でしょうか?」と聞いて来たので


「いえ、違いますが」



「実は先程この先にモンスターが入り込んでしまい、この通路は謁見の間に繋がっておりますので、心配で」



それはいい事を聞いた、この道を行けばギルさんがいるかも



「失礼ですが貴方はギルフォードさんをご存知ですか?」



「もちろんでございます。近衛副隊長様ですし。」


「今どこにいるかは?」



「少し前に戻って来られて、まだ謁見の間におられるかと」



『ビンゴだ』



「この道を真っ直ぐ行けば謁見の間に出るのですか」



「ええ、しかし、私達以外が通るのは規則違反で」



「今は緊急事態なのでここを通るのを見逃してもらえませんか?先にいるモンスターを何とかしなければなりませんし」



「はい、私は知りません。

お願いします。先にいるモンスターを」



「ありがとうございます。」



俺は真っ直ぐに謁見の間に続く道を走る



大きな装飾のしてあるトビラがあったのだろう

モンスターに壊され瓦礫となっていて、まだ埃が舞っている



謁見の間を覗くとそこには傷だらけになりながらも誰かをを守るギルさん達の姿と倒れている沢山の兵士達がいた。


モンスターはホブゴブリンやミーノが複数、オーガやオークもいてかなりの劣勢だ



「ギルさん!加勢します!」


そう言って駆け出す


目の前にいるミーノとホブゴブリンを一太刀で斬り殺す。

首が飛び周りのモンスター達がこちらを向く


「ライズ」


ミーノやオーク達を不可視の雷で攻撃して動きを止める。殆どは黒焦げになり絶命しているが、何匹か生き残っているようだが、それを無視してオーガに斬り掛かる


ギルさんが戦っているのは大きめなオークだ。

しかし、このオークはブタの顔は変わらないが皮膚の色が違い赤黒い


「まさか、ユウさんですか」


「加勢に来ましたよ」


知らない人達が俺を警戒したが、モンスターが手一杯でこちらを気にしていられないようだ


「こ、こいつは1週間前に討伐されたオークジェネラルで、以前倒した時もA級冒険者を含む10人掛かりで犠牲を出しながらも倒したとされる、災害のモンスターなのです。いくらユウさんでも…」



と言ってギルさんはその場に倒れ込む




「せっかく来たのでやるだけやってみますよ。そのまま少し休んでいて下さい」




俺はオークジェネラルに刀で斬り掛かる、オークジェネラルの武器は1メートルを超えるほどの大きな斧だ、その斧で刀を受け止める。

斧と刀が激しくぶつかり火花が散る


『やっぱり受け止めるか、これはどうかな』


鍔迫り合いになる前に、後退する


「ライ」と唱えて雷術を放つ


オークジェネラルに直撃し焼き焦げるが、致命の一撃にはなっていない。


『ここには土はないけど』


「ストーンバレット!」


魔力によって作られた、尖った大きな石の砲弾がオークジェネラルに向かって飛んでいく


オークジェネラルは身を翻し、石の砲弾をなんとか躱す


そこに俺は刀で追撃して、武器を持つ腕に斬り掛かる


「隙だらけだ!」


オークジェネラルは躱す事は諦め、受け止めるが止めきれず、片腕と武器を落とす。

オークジェネラルは痛みを堪え渾身の蹴りを放つが、俺は頭を下げ蹴りを躱して距離を取った。



「確かに強いが勝てない事はない。」



「ブモォォォーー!!」と咆哮をあげ掴みかかってくる



俺の倍ほどの大きさのオークに掴まれたりしたら、絶対に抜け出す前に殺されてしまうと思ってしまうが、


「この程度なら躱せるぞ!」


両手で掴み掛かるオークジェネラルの懐に入り、俺はゼロ距離から魔法を放つ


「ライトニング!」


オークジェネラルは大きな雷をゼロ距離から放たれ、体内から黒い煙がブスブスと音を立てて吐かれ、オークジェネラルはそのまま絶命した。



「ギルさん、大丈夫ですか!」


他も戦っている騎士はいるのだが、俺の第1優先はギルフォードさんなので、優先的に介抱する



「お主は何者じゃ?あのオークジェネラルを1人で」



白髪で立派な衣装を着た貴族のような怖そうなお爺さん?おじさんがら話しかけてくる。



「突然で申し訳ございません。私はユウ、冒険者です。」



「冒険者が何故ここにおるのじゃ?兵に止められなかったのか?」



「すいません、緊急事態の為、正式に入城はしておりません。門は破られモンスター達が城に入ってきており、そこを通って来てしまいました。」



「そうか、お主は1人で来たのか?」


「はい。すいませんがお聞きしてもよろしいでしょうか?」



「申してみよ」と目の前の怖そうなおじさんは凄む



「先程倒したオークジェネラルがボスゾンビだと思われます。残りはここにいる騎士の方にお任せしても大丈夫でしょうか、」


「お主は危険を犯してまでここに来た。

凶悪なモンスターを倒し我々を守る為に来たのではないのか?」


「すいません違います。私は遅刻したこのギルフォードさんを迎えに来ただけです。脅威となるモンスターがいない以上、時間は掛かりますが制圧は可能かと」



横で話を聞いていた太った貴族と思われる男が叫ぶ



「貴様ぁ!冒険者風情が調子に乗りよって!!

何が制圧は可能だ!貴様が行け、これは命令である!」

と叫びだした。


さっきの怖そうなおじさんは黙ったままだ



「すいません、私は急いでおります。後の事はお任せしますのでよろしくお願いします」



「貴様!ワシを誰だと思っておる!!早く言う事を聞け!」


「お断りします。」



「な、な、」と叫びそうになったデブを制し、怖そうなおじさんが言ってくる



「ワシが同じ事を言ってもそう言うか」



「申し訳ございません。急いでいますので」



「何をそんなに急いでおるのじゃ?今の王都の状況はわかっておるじゃろう? それを見て、知っていてもそう言うのか」



「はい。一刻も早く向かいたいので、」



「貴様!陛下がこのように言って頂いておるのに!」



「陛下?ですか」



「わからなかったのか?ここは玉座の間じゃぞ

ワシは国王のガゼル・バルテン!ワシより優先する用事などありはせん。

冒険者ユウよ、お主はここに残りモンスターの残党の殲滅を手伝ってもらう。」



「王様でしたか。これは失礼しました。ですが、私は冒険者なのです。城の守りは騎士や近衛兵にお願いします。」



「まだ分からぬのか!貴様はここにいるモンスターの排除をしろと王であるワシ自らが命令をしておるのだ!他の用事など全て後回しにせい!」



「これ以上の問答は無駄ですね」俺はギルさんの背中に手を回し


まずは傷を治さないと話も出来ないな


「ハイヒール」


ギルさんの背中に緑の光が輝く


「な、なんだ、ギルフォードに何をした」とデブが騒いでいる



ギルさんの傷が回復して目を覚ます



「わ、私は一体?」


「ギルさん、大丈夫ですか?」

王様やデブを無視してギルさんと話す



「かなりのキズを負ってましたので治しました。

それで、この人に例の話はしたのですか?」



「まだ話してません。城に戻った時にはもうモンスターの襲撃が始まってまして、」


なるほど、だからか



「後10分だけ待ちます。

ギルフォードさんは王様に説明して下さい。

答えはどうあれ僕は行きますから」



「すいません。今から説明致します。」


俺はそこから少し離れ玉座の間を見る。

気がつくと、そこには無数のモンスターの死体があり、周りの騎士達は俺の周りを囲んでいた。







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