ダンジョン攻防戦 5
何が護るだ…
俺はクリスを攫われてしまった
どうしても開かない扉を諦め入り口に戻る
入り口には100を超えるモンスターの屍が山となっている。
山を避け歩くとしゃがみ込み頭を下げているギルさんを見つける
「すいません。攫われてしまい、逃してしまいました」
とギルさんに言うと
「…」
何も返ってこない
「ギルフォードさん?」
「私は…」
とギルさんが昔の事をぽつりぽつりと語り出した
俺は何も返せなかった
返せなかったが
「ギルさん。
私はジムさんの事を知りません。
話を聞くと同情もするし、不憫でなりません。
ですが、ハッキリ言って私には関係ありません。」
「…」
「そして、ジムさんも私の事を知らないはずです。」
「ええ、」とギルさんが返事を返す
「確かにジムさんの話を聞くと関係者は多いようですが、私は関係ありません。そしてドリントルに住む住民達も関係ないと思います。
それ以外も関係ない人は大勢いると思います。」
「そうですね」とギルさんが返事する
「今、あなたの弟がその関係無い人を大勢巻き込もうとしています。
私は復讐するという事は止めたいとは思いません。
やられたらやり返す。
それは悪いとは思いません…が全く関係ない人を巻き込むやり方は気に入りません。」
「あなたが止めないのなら僕が止めます。殺してでも」
「!!」俺の言葉でビクつくギルさん
「そうすると貴方は僕を恨みます」
「い、いえ、そんな事は」
「いや、僕だったら恨む!たった1人の弟なのでしょう!肉親を殺されて恨まない人が居るはずがない!」
「!」
「だったら!ギルさん!貴方が止めないと!!」
「!?」驚いた顔をして俺を見るギルさん
「王国が何なんですか?帝国だったから何だっていうんですか?
どこまでも追いかけて、こんな事辞めさせればいいじゃないですか!
あの洞窟に入って行きましたが、絶対に行き先は帝国です。幸いジムさんはクリスさんを殺したりする気は無いようですから、助けれますよ。
これ以上無駄な罪を重ねさせないようにするのがアニキの務めなんじゃないんですか!」
「…」
「もし、出来ないなんて言ったら僕は自分の為にジムさんを殺します。」
「…ユウさん」
「何でしょう」
「私の弟は殺させない!!」
「それで?」
「私も帝国に行き、馬鹿な弟をぶっ叩いても連れて帰ってきます!!
王国の近衛副隊長なんて関係無い!!
ユウさん!私も連れて行って下さい!お願いします!」
「もちろんです。その覚悟を知りたかったんです」
「私はクリス様を助け、このバルテン王国民を助け
弟であるジムフォードを止める!」
「ではまず、どうしましょうか」
「あの洞窟の扉は1日数回しか開きません、
特殊な魔力を使うようなので1度開くと、魔力が溜まるまで6時間以上待たないと開かないのです」
そうなんですか
「今こちらに援軍として向かっている部隊に今の話をしてアンデットモンスターの対応をしてもらう為1度来た道を戻ります」
「わかりました。では僕はドリントルに向かいノートンさんや薔薇の剣の人達に相談してみます。」
「今から6時間後にまたここで」
「それで行きましょう!
ギルさん、先程は酷い事を言ってしまい申し訳ありませんでした。」
「ユウ様、私は貴方に感謝してます。私の心を5年もの間止まっていた兄としての心を動かしてくれた貴方に」
「分かりました!ではまた6時間後に」
ギルさんはあっという間に王都の方へ走っていき見えなくなった。
絶対に助けてみせる!クリス!
目の前にあるモンスターは100以上いる
誰もいない、吸収しよう。
俺はグーラを何本も出し急いでモンスターを吸収する
【死霊魔術を覚えました】
【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました】
これでレベルは20、ステータスの確認をしている暇はない。急いでドリントルに向かわないと
俺はグーラを戻しドリントルに戻る為、ベリル林道に向かうのであった




