ダンジョン攻防戦 4
魔方陣!?
俺はヤバいと思って身構えたが、特に何も起こらない
失敗かな?と思ったその時、クリスと一緒にさっき倒したはずのモンスターが蘇り始めた
「ひゃーはっはっは!!成功だ!この地に眠るモンスターは蘇りバルテン王国は崩壊するぅ!!
死霊魔法師グリムード様によってな〜」
次々と蘇っていくモンスター達、さっき入り口横に避けておいたモンスター達も蘇っていく
「ひっひっひ、この魔法は1週間位前に倒されたモンスターなら全て蘇る!お前らが前に倒したあいつらもな〜」
そう言ってベリル林道を見る
「くそ!これはさすがにヤバい!攻撃魔法じゃないからって油断した」
剣を構えグリムードを睨むと
「おっと、俺を殺すとあいつらは制御出来なくなるぜぇ〜
ひゃーはっはっはっは」
くっくそ!一体どうしたら、ギルさんを見るとジムという男と激しく斬り合っている
「ジム!まだ間に合う!考え直せ!」とギルさんが叫ぶ
「ギルフォード、貴様はわかっていてそんな事を言っているのか!貴様らに!全てを裏切られ!全てを奪われた」
「そ、それは!」
「もういい!今日バルテン王国は死ぬ
これは決定だ。」
と言って距離を取った
「グリムード!やれ」
「やれやれ人使いが荒いヤツだ」
と言って魔法の詠唱が始まる
「闇の精霊達よ光を照らすこの地に闇を、全てを染める闇を降り注げ」
「ダークワールド!」
その魔法は空から闇が降って来た。
見た事もない魔法に驚き防御姿勢を取るが
辺り一面闇に染まっただけだ。目の前が真っ暗になる
【闇魔術を覚えました】
と頭にアナウンスが流れるが無視する
闇は一切の光を通さないので何も見えない。
気配は感じるが目が見えないので下手に動く事が出来ない。
『真っ暗で何も見えないぞ。気配を読むと誰かが動いているが誰かが分からない。モンスター達も見えていないようで動いてはいない。攻撃はしてこないのか』
何故攻撃してこない?
まさか!!!
クリス!
クリスの気配がない!!
くそっ!
「ギルさん!クリスさんが!」
そこで闇がなくなり目の前が元に戻る
「クリス!」
と言って後ろを振り向くがそこにはクリスの姿はない
前を見るとジムという奴がクリスさんをお姫様抱っこしている
「俺はクリス様は殺さない。しかし、それ以外の王国の者には容赦はしない。」
全てを無くして絶望しているような目をした男が洞窟に入って行く。
「待て!クリスを返せ!」
俺は飛び出した
「無駄だー!!」とグリムードが入り口に近くにいる全てのモンスターを集めた
「くそっ!100体近いモンスターがゾンビのように立ち塞がる」
「どけぇー
トリプルライトニング!!」
バリバリバリバリバリバリバリ!!!!
大きな雷がモンスターを襲う
しかし、1度には倒すことが出来ずにまだモンスターは残っている。
「くそ、どけ」
「トリプルライトニング!!」
「トリプルライトニング!!」
辺りは雷による放電により地面は焼き焦げ、モンスターは黒焦げになり黒い煙により前が見えない
「クリーース!!」
叫ぶが返事は返ってこない。
モンスターを全滅させた俺は洞窟に突っ込んだ
初めて入ったが意外と明るい
しかし、俺は膝をついた
100m程進んだ先に大きなドアが有り扉は閉まっていて開かないのだ
俺は扉に魔法を放つが不思議な力でかき消されてしまう
何度も何度も雷術を放つが全て不思議な力でかき消されてしまった
くそう!
クリーーース!!!
誰もいない洞窟で俺の声だけが木霊した
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ギルフォードは憔悴していた
まさかあのジムがジムフォードが生きていた、しかも敵国の帝国に亡命していたなんて
自分はその場には居なかったが、ジムフォードの話は本当の事だ。
王国の貴族達の謀略に嵌りジムは全てを失った。最愛の妻、まだ小さかった娘…全てを失ってしまった
奴は優秀すぎたのだ、その為他の者がそれを怖れ裏切り
奴も殺されるはずだったようだ
しかし、クリス様がその時匿ったらしい
たまたまジムが逃げ込んだ先にクリス様がおりクローゼットの中に隠し、誰もいないよと言っただけだが
クリス様はその時まだ10才
王国の貴族達の事など知りもしない。たまたまだ
たまたまそこに逃げてきて、ジムが困ってる様に見えたから匿っただけ
ジムの連れて来たあのグリムードという男が使った魔法は禁忌魔法。モンスターを蘇らせ意のままに操る事が出来るという魔法。
クリス様を助けなければならない。しかし足が動かない
ジムは私の弟なのだ。弟がピンチの時私は近くにいる事が出来ず、弟を助ける事が出来なかった。
あの事件の後5年間ずっと探してきた。
クリス様に同行しながら、ずっと情報を集めていたが集まらず、しかし諦めずにずっと
ジムは帝国にいた
帝国は王国とは長年敵対していて、まさか敵国に身を置いているなんて思いもしなかった。
そんなジムを5年振りに見た、痩せていた、目の奥に絶望を感じた、
私は説得しようとした、
しかし説得はおろか話も聞いてくれない。彼から見れば血の繋がった兄でも裏切り者なのだろう。
私は一体どうしたら…
そう考えていたら洞窟からユウ様の叫び声が聞こえた




