ドリントル防衛戦 7
ステラさんが青ざめた表情で話したのは、
さっきまでいたC級冒険者の剣誓が撃退したと思われるオーガが、こちらにやってきた、しかも2体!と言う話だった。
「な、なんじゃとー」とノートンさんはかなり驚いている
「ギルドマスター オーガ 倒す?」
と女の子がノートンさんに聞く
「え、ええ、もちろんですじゃ、町の門と言ったらすぐ近くなので向かいましょう」
「ギル 行こ」女の子が執事に話す
「かしこまりました。お嬢様」と言って立ち上がる
「ユウ、それと薔薇の剣よ。」とノートンさんが話だす。
「すまぬがまた力を貸してくれんか?」と言ってきたので
「もちろんですよ」
と返しておきジュリアさん達の方を見るとコクリと頷いてくれたので、俺たちは4人で立ち上がる。
他の4人の冒険者達はケガで満足に動けそうもなさそうなのでノートンさんは
「お主達はここに残るのじゃ、まだケガも癒えていないじゃろうし。先程の戦いの報酬は戻ってきてからキチンと払うのでのぉ、それでええかの?」と言うと
「すいませんご助力出来ず、無事の帰還を待っています。」
とケガが少ない弓の冒険者の女の人が言う
「それでは行くぞい!」
と言って俺達4人と赤の衝動の2人とギルドマスターと側近の2人、合計9人でギルドを出て門に向かった
門に到着すると先に剣誓の4人が集まっていた。
こちらを向きギルドマスターにニヤニヤしながら
「こいつら倒したら、また報酬は貰えるんだろうな」
「さっきの倍だし報酬も倍だろハハハ」
と言って来た
「もちろんじゃ。その代わり今回はキチンと倒してくれないと困る。討伐したらじゃ!」とノートンが言うと
「まっ、仕方ねーか」
「おい、テメーらこいつは俺らの獲物だ邪魔するなよ」
「帰って寝てろ」
と言ってくる。
「ギルドマスター 報酬払った 倒すの当たり前」
と女の子は剣誓に言った
『プププ、ナイス!この子こっちの言いたい事ズバッと言ってくれるな』
と笑いを堪えていると
「う、うるせーぞガキが!ギルマスが更に払うって言ってるんだからいいんだよ!」
「後ろの奴のお陰でランクが上がったガキが調子に乗るな!」
と女の子に文句を言いながら門の奥にいるオーガに向かって走って行った。
「いいんですか?力を合わせなくて?」とノートンさんに言うと
「元々アイツらが逃したモンスターじゃしな、倒してくれるなら金を払って終わりじゃ」
とノートンは言った
でも
門の横の高い所に上りオーガを良く見る
「ノートンさん、ちょっといいですか?」
俺はノートンを呼ぶ
「何じゃ?」
「?」
ノートンさんと女の子が来る?
『あれ女の子も付いて来ちゃった、まあいいか』
「オーガが見えますか?」
「見えるぞい
「見える」
『女の子が背伸びして見ている。かわいいな』
「2匹いますが、あの左の少し大きいオーガ、ツノが2本ありませんか?」
「何じゃと!!」
「ホントだ」
「確か図書館で読んだ本のオーガって小さいツノが1本でしたよね?」
「そうじゃ、オーガのツノは1本じゃ」
「1ポン」(かわいい。めんこめんこしたい)
「2本のオーガは確か亜種になり通常のオーガより強くなり凶暴になるって書いてありましたが」
「こ、これはマズイぞい。オーガはCランクで剣誓でも倒せるじゃろうが、亜種はBランクじゃ、これはワシらも合流しても倒せるかどうか」
「マスター 強くなった ゴブリンキング倒した 大丈夫」と女の子が優しい笑みを浮かべる
「あ、あれは」としどろもどろになるノートンさん。
「後で文句を言われても何とかして下さい。彼らも貴重な戦力です、共闘して戦いましょう」
高い所から降りている時、女の子が話掛けてきた
「キミは? ダレ?」
高い所から降りれないのか両手を伸ばし抱っこしてとジェスチャーしてくる
近くにいたノートンさんは走って戻っているのでこちらを見ていない。仕方ないので抱っこしてあげながら
「申し遅れました。私はユウと言います、モリタユウ
F級ですが、冒険者です」
と自己紹介しながら下ろして上げると
「ユウ F級 ランクなんて関係ない ガンバロ」
と笑顔で言ってきた
『うわ〜天使や!俺に天使が舞い降りたわ』
「ええ、よろしくお願いします」
「わたし クリス B級」
と自己紹介してくれたので
「素晴らしいですね、私ももっと頑張りますね」
と言うと笑顔で
「頑張ってね ユウ」
『ホレちゃう〜!俺氏ロリコンちゃうのに〜!』
高い所から下ろし、頭をナデナデしてからみんなと合流した。
9人は集まり作戦を練る
「亜種の方にはワシ、赤の衝動で行く」
「ユウは薔薇の剣と共にオーガを頼みたい」よいかの?
「はい、わかりました。」
見ると剣誓は二手に分かれて接敵している
「オーガは強靭な肉体を武器として攻撃してきます。
生半可な攻撃はキズをつけられません。
最初は膝より下を集中攻撃して動きを鈍くしてから上半身を攻撃すると良いと書いてありました。」
「ユウ 物知り」
「ユウ様ですね。その通りでございます。」と執事の人が話してくれた
「ですが亜種の方はあまり詳しく書いてありませんでした。なので対応は個人でするしかありませんので、気を付けて戦って下さい」
「そうじゃな」
「(コク)」
「気を付けます」
と皆頷いてくれた。
俺は薔薇の剣の方を向き「それでは行きましょうか」
と言うと薔薇の剣は元気よく
「「「はい!」」」と返事をしてくれた
俺ら4人はベラさんを先頭にオーガと接敵する。
離れた所で剣誓の2人は倒れていてオーガはキズだらけだがピンピンしていた。
オーガはデカイ。人間の倍はあろう体格は4m程あり
全身が筋肉質で、リーチも長く2m程もあり戦い辛そうだ
「助太刀します!」と言ったが返事が返ってこない。
余程疲弊しているのか、あるいは…
そこは後で確認するとして、ベラさんとオーガが衝突する。
オーガのパンチをベラさんが受け流す。
ガイン!!と大きな音がなりベラさんがよろめく
瞬間マロンさんが弓を足に射る
足に矢が刺さり、すぐに引っこ抜くオーガ
その瞬間俺とジュリアさんが両サイドから剣で膝を突く
オーガは俺に拳を振るってくるが
「遅い!止まって見える!」
と身体を捻りパンチを躱し、隙の出来た脇腹を切る!
「ギギャォォォー」と痛そうに叫ぶがそれを無視して、
俺とジュリアさん、マロンさんが膝に攻撃を集中する
膝の矢が4本になった時オーガは立っていられなくなり尻餅をつく。まだ上半身は激しく動いているが弓のマトでありマロンさんは弓を放つ
俺とジュリアさんとベラさんが後ろに回ったり横から突いたりとヘイトを稼ぎ、マロンさんが中距離から目や喉などの急所に打ち込む。
始めは矢が当たっても跳ね返されていたが、何度も同じ所に当てると刺さるようなり、その内目に矢が刺さり
大声で叫ぶ
「ンギャラオオオーー」
目の見えなくなった方に回り頭や胴を切りまくる。
「もう少しです。頑張りましょう!」
「「はい!ユウ様!」」
首を何度も切るとキズ口から大量の血が吹き出し、近くにいたベラさんは血を浴びながら「くのぉ〜」と謎な掛け声と共に血の出たキズ口に剣を刺す
「グゴゴォォォォ」と呻き声が小さくなっていき
ようやく仰向けに倒れオーガは動かなくなった
俺はオーガのそばにより完全に首を落とす。
「ユウ様?」とマロンさんが不思議そうにこっちを見ている
「生き返ったらイヤですしね、」と笑顔でマロンさんに言うとマロンさんも笑顔で「そうですね」と言ってくれた。
こちらの戦闘は終わった、しかし、向こうからまだ闘う音がする。
俺は平気だが薔薇の剣はかなり疲れているようだ。
「ジュリアさん、僕は向こうの様子を見てきます。
あの剣誓の2人の治療とベラさんとマロンさんをお願いしますね」と言うと
「申し訳ありません。お力になれず」
と言ってくるので
「みんなの力でコイツを倒したんじゃないですか。
誇って下さい、自分の事を」
それでは行ってきます。
と言って亜種の方へ走っていく。
後ろから「お気をつけて」と聞こえたような気がした。




