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ドリントル防衛戦 5

残りはホブゴブリン1匹とゴブリンキングのみ。

最後のホブゴブリンを薔薇の剣に任せ俺は急ぎギルドマスターのいるゴブリンキングへと戻る。




薔薇の剣はそれぞれの役割を分担してホブゴブリンと戦う。

ジュリアとベラでホブゴブリンを足止めしマロンは怪我をして動けない冒険者の救助だ


戦闘に参加すると、かなり劣勢でもう残っているのは弓の女の冒険者だけだった。

みんなケガはしているが、死んでいる者はなく、急いで救助すれば助かるだろうと。


ベラは弓の冒険者に襲いかかるホブゴブリンの前に飛び出し盾を構えて攻撃を防ぐ。

その隙にジュリアはホブゴブリンの足を切る。


「ちっ、浅いか」


ジュリアはホブゴブリンに致命の一撃は与える事が出来ずに悔しがる。


「無理するな、一旦下がれジュリア」とベラが声をかける。


「わかったわ。」と後ろに下がるジュリア。ホブゴブリンの追撃はない。



ベラが盾、ジュリアが剣、本来ならマロンが弓だが、今は人命救助の為ここにはいない。代わりにマロンと同じ弓の冒険者がいるのだが、ボロボロで今にも倒れそうになっていて、戦力にはならなそうだ。


「アナタはよく戦ったわ、後は私達に任せて後ろで休んでて。」とジュリアが言うと弓の冒険者は泣きそうな顔で「すいません。お願いします」と言って下がる


「ベラ。マロンがいないからキツイけど行けそう?」とジュリアが聞く


「行くしかないだろう。あまりムチャはしたくないから、ジュリア攻撃は頼んだぞ」とベラが言う。


「ユウ様の言ったことを思い出して。決して無理をしないでね。倒さなくても動かなくさえしてしまえばこっちの勝ちよ!行くわ!」



ベラはホブゴブリンの剣の攻撃はまともに受けず躱し、躱せない時は受け流すように防御を固めながら戦った。


ジュリアは前のように突っ込む事はせず、ホブゴブリンの周りを走り回り、攻撃をさせず、隙を見て切る。切られて怒るホブゴブリンに近寄らず、隙がある時以外は無理に攻撃はしない。


ホブゴブリンは先程倒した人間より、動きの速い人間達がこちらに来て困惑した。

1人は攻撃が早く、近寄って来ないから攻撃する事が出来ないし

もう1人は盾を持ちこちらの攻撃が届かない。

さっきまでの人間は攻撃すれば当たるし、盾も何度も攻撃すると倒れたりするので、楽しかったが今は違う


数も少ないのに、楽しく戦えない状況に怒りが込み上げる



「グゴォォォォォアアアー!!」


突然の咆哮にベラとジュリアは驚き動きが止まってしまう。


その隙をつきホブゴブリンはクルリと後ろを向いて走り出した



「逃げた?」ジュリアかホッとしながらベラに聞く


「でもあの方向って」ベラが何かに気が付いた


「ヤバい!あいつキングと合流する気だ!ユウ様もそっちにいるし、合流されたら面倒になる!追うぞジュリア!」


「マロンはまだこっちに合流出来なさそうだし、急ぎましょう!2人でアイツを止めてユウ様のお役に立ちましょう」


急いでホブゴブリンを追う。


逃げるホブゴブリン、合流させまいと追うジュリアとベラ


ホブゴブリンはチラチラとこちらを見ながら逃げる。

ジュリアとベラは急いで追っているので、こちらの距離を測っている目線に気付けない。


やっと追いついたと思った瞬間、ホブゴブリンはクルリとこちらを向き剣を振ってきた。


「ヤバい!」

ベラは瞬時に盾を出し構えるが力を逃す事が出来ず吹っ飛ばされる


「ベラっ!」と叫びジュリアはベラの方を見てしまう。

一瞬の隙を突かれジュリアの目の前に大きな鉄の剣先が迫っている


『油断してしまった。これは躱せない、せっかくユウ様に教えてもらったのに悔しいな』


ジュリアは目をつぶり自分の死を覚悟した。



しかし、待っても痛みが来ない。




つぶってしまった目を恐る恐る開けてみると





「頑張りましたね。お疲れ様です」と言ってホブゴブリンの大きな剣を受け止めているユウがそこにいた。






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆





ホブゴブリンを薔薇の剣に任せてキングに向かった俺が目にしたのは、3人で1匹をフルボッコにしている場面ではなく、1匹が3人を相手に余裕で遊んでいるようにしか見えない戦いだった。


『うそ、アイツってあんなに強いの?そうは見えないけど』と思い戦闘に参加する



「ノートンさん、無事ですか?」と聞くと


「何じゃこいつは、デカイのに動きも早くて、こちらの攻撃がほとんど当たらん」


側近の剣の人も槍の人も同じ事を思っているようだ



足元を見ると雨降りの後の泥でしかなく、予定していた足を泥に取られて動き辛いとまで水を撒けなかったみたいだった。


「すいませんノートンさん、罠が思っていたように機能しなかったみたいです。僕のミスですね」


「いや別にお主が悪い訳ではなかろう。」


「ノートンさん、もしアイツが足を止めて動けなくなったら、その武器でやつを倒せると思いますか?」と聞くと


「そうじゃのぉ、確かにデカイし硬いが、思いっきり力を込めて叩き切れば倒せん事はないじゃろ」と言うギルドマスター


「分かりました。僕が奴を止めますのでトドメをお願いします。まだやる事があるので早めに終わらせます」


「そ、そんな事が出来るのか?」


「今から魔法を撃ちますのでそれと同時に3人で攻撃して下さい。」


「ま、魔法だと、お主一体!?」


「その話はまた今度、行きますよ」


3人はユウの合図を待つ


ゴブリンキングは余裕そうでこちらが何をしてくるのか様子を見ている。



どいつもこいつも油断してるな。

あの森の中のモンスターは油断なんてしないぞ



「ライトニング」



右手をゴブリンキングに向けて放つ

バリバリバリバリー!!!

凄い音をたて雷が右手から放たれゴブリンキングに直撃する。

真っ黒に焦げたゴブリンキングが「そんなまさか」と言ったような顔で白目になる


「お願いします!」


ノートンさんと側近の2人が飛び出してゴブリンキングに切りかかる。キングは痺れて動けないのか全く動かない。


剣で肩から腰を切り裂かれ、槍で喉を突かれる

最後はノートンさんが「断裂斬!」と叫びながら

遠心力により振り回された斧をキングの首へ

スギャァン!!と音と共にキングの首が飛んだ


「「うぉおおおおーー!!」」


とノートンさんと側近2人が大声で叫んでいる。


「ノートンさん、すいません。あっちが気になるので急いで向かいますね」


「お、おう。分かった、後で話を聞かせるんじゃぞ」


「はい、あまりその、他の人には内緒でお願いしますね、目立ちたくないので」


と言ってホブゴブリンと戦う薔薇の剣の所に向かった。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




ホブゴブリンの剣を受け止めジュリアさんに声を掛けた。


『あっぶねー、ギリギリだった。

こんな剣でジュリアさんを切ったら、せっかくの綺麗な顔がキズつくだろうが!!』と怒り表情が変わる。



「ユ、ユウ様」


「ジュリアさん、下がっていて下さい。こいつは俺がやります。」



「は、はい。」と返事をして下がる。



俺は剣を左手で持ち右手で刀を持つ


「行きますよ」


俺はホブゴブリンの足を狙い右手に持つ刀を振る。

カウンターで合わせたかのように俺に剣を振ってくるが、左手の剣でそれを止め、刀で足を斬る。

太ももを半分位切り裂き、血が吹き出す

「ちょっと浅かったかな」


剣で首に突きを放つ。

速い攻撃に驚いたのか、ホブゴブリンは身体を捻って躱そうとするが、躱しきれなくて首に剣の突きが掠る。


「終わりです」


その体制のまま、右手の刀を首目掛けて、俺の左肩から剣を滑らせホブゴブリンの首を落とした。



ホブゴブリンの死体を放置して


「ジュリアさん大丈夫ですか?お怪我はないですか?」

と聞くと、


「あ、大丈夫ですポッ」


そうですか、ではベラさんの所に行きますね。


と言ってベラさんが倒れている所に寄る


脳震盪を起こしているのか、意識がない。

見た感じそんな大きなキズは無いようだが、心配だから回復しておこう


ベラさんの頭を右手で抱え、左手で背中に手を当て、小さい声で

「ヒール」


と唱えると背中が少し緑に光り、細かいキズが治っていく


すると


「う、うーん」


と目を覚ましたので


「頑張りましたね、お疲れ様でした」と言うと



「えっ!?ユウ様、これは、この格好は一体?」


と混乱していたので



「もう大丈夫です。全部終わりましたから」と言ってベラさんを立たせてジュリアさんと合流する



後で手当てを頑張ってくれていたマロンさんとも合流して、こちらに残った人達の人的被害は0

ケガ人はいたが、みんな死ぬようなケガは無く

ドリントルの町もモンスターに襲われる事もなく、ゴブリンキングによる襲撃は幕を閉じたのであった。




町の被害は道がぐちゃぐちゃになったので

馬車が埋まったりと後から問題が起きそうです。



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