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ベリル林道

少し長くなってしまいました。

お付き合いしていただけると嬉しいです


色々寄り道をしてしまったが、ベリル林道に向かうため俺は今、町の門で門番の人と話をしていた。


「やあおはよう。そんな格好でモンスター退治にでも行くのかな」


「おはようございます。今から薬草採取に行ってきます。」


「薬草採取な、それも大事な仕事だよな。ギルドカードはあるか?」


「はい、これですね」


門番の人に渡すと門番の人がマジマジ見てくる


「ユウだな、F級なのに随分としっかりした装備だな」


「はい。死にたくないですし」


「そういう意味ではないんだがな、まあいい気を付けて行けよ」


門番は門を開けてくれた


「はい。行ってきます。門番さんもお疲れ様です」


俺は小走りでベリル林道に向かう。



「あいつ悪いヤツには見えないな、F級の冒険者があんな装備してるなんて、盗んだのか?にしては新品だったし…ま、悪いヤツなら衛兵の仕事だしな」


そう言って門は閉じられた




☆☆☆☆☆☆☆☆☆



ベリル林道

ドリントルからまっすぐ進み一時間くらい歩くと、道を少し外れて林がある。そこを抜けるとなんと()()()()()があるらしい!胸熱だ

そこに向かうのに出来たのがこの林道。

道と言っているが、そこまでしっかりしたものではない。木を伐採してダンジョンまでの道のりを先人達は作ったらしい。

ダンジョンに行く道なのでここを通る者達はみな屈強な人ばかりだ。途中魔物やモンスターが出てもすぐ討伐される。

そんなここベリル林道の中腹あたりに薬草の群生地がある。そして手紙を渡す人もその辺りに住んでいるようだ。



ベリル林道に着き、林を歩いているとガサガサと大きな音がする。何かと思い振り向くと1.5メートル位ある(ボア)がこちらに向かってくる。


「試してみるか」


腰の刀を抜き刀身が現れる。キィンという音がして足先が痺れそうになる。『刀カッケー惚れてまう』


ボアはモンスターランクEに指定されていて「突進に気を付けよ」その先の木や岩などにぶつかり脳震盪を起こすのでそこでトドメをさす。とモンスター図鑑に書いてあったのでその通りにやってみる。


足元にあった石をボアの顔にぶつけた


するとボアが怒って突進してきた


「ブモォォォー!!!」


「よっと」


ヒョイと突進をかわすと見事にボアは木にぶつかり気絶している

『マジか。あのモンスター図鑑凄くね』


動かないボアの首を俺は刀で切る。


ザンッ!!


「うおっ、切れ味凄すぎるわ」


絶命しているボアから剥ぎ取りをする。


「確か討伐証明はボアの牙だったな」


ナイフを使い、牙の付け根を切ってみる


「死んだ後なら簡単に切れるんだな、これも勉強になる」


後は、ボアの肉は食用だから食べれる部分を切り分けて無限ポーチに入れていく。

死んだ後のモンスターは血が出ない。理由はわからない。不思議現象だ


「残りは」と言ってグーラを右手から出す。


『誰も見てないよね』キョロキョロと周りを見ていない事を確認して吸収を開始する。

5秒位で吸収は終わり、また行動を開始する。


途中ゴブリンやボアが現れたが同じように処理しながら進んでいく


『結構林ってモンスターが出るんだな』

なんて思いながら進む


すると林の中に開けた場所があり一軒家がポツンと建っていた。


『あそこかな?』


家は木で組んであり、ログハウスみたいな感じでおしゃれな作りだ。

周りには薪が積んであり、切り株に斧が刺さっていて、ここで生活してる人がいるのがわかる。


ドアをノックして尋ねる


「すいませーん。誰かいますかー」


家の中から足音が聞こえドアが開く


「どなたかしらね〜」


熊がいた。女性用の服を着た熊だ


「あ、あの〜ドリントルの宿屋の主人から手紙を預かったのですが」


「ああ、ペロね。全く手紙くらい自分で持ってくればいいのに」


「あの失礼ですがペロさんって宿屋の主人ですか?つかぬ事をお聞きしますが、どういったご関係なのですか?」


「あら、見てわからない?私はペロの祖母よ祖母のリンネバード、リンって呼んで構わないわ」


熊だね。うん熊の違いってわかりません


「はい、リンさんですね。手紙は届けましたし、僕はこれで」


「あら、せっかく届けてくれたんだから少しお上がりなさい。冷たいお茶でも用意するから」


「いいんですか?」


「ほら入った入った。」


「お、おじゃまします。」


そう言って中に入る。家はとてもキレイにしてあり、家具も木製のもので出来ていて統一感がありオシャレだ。

カーペットもシックな色でとても落ち着く。

持ってきてくれたお茶を飲みボケーっとしていると

リンさんは手紙を読み始めた。


ふむふむと言いながらチラチラ俺の方を見ている


「あんたがユウかい?」


俺は少しビックリして、


「あ、ああすいません。名乗りもしないで、

ユウと言います。モリタ ユウF級ですが冒険者をやっております。よろしくお願いします。」


「そうかいそうかい、手紙に書いてあるように、冒険者とは思えない言葉遣いだね

いい事だと思うよ、これからも野蛮になるんじゃないよ」


「はい。気を付けます」


「あんたこれから薬草採取に行くんだってね

お邪魔じゃなきゃ私も付いて行ってもいいかい?」


んっ?まあいいよね、別に薬草採取して帰るだけだし


「ええ、構いませんよ。ただここは少しモンスターが多いみたいなので気を付けて下さいね」


「あんた、私はずっとここに住んでるんだよ、気をつけるのはF級のあんたの方じゃないかい」


「それもそうですねハハハ、失礼しました。じゃあ行きましょうか」


「そうだね、今着替えてくるさね、少し外で待っててくれるかい」


「あ、はい。お茶美味しかったです。ご馳走様でした。」


と言って外に出る。

ここは林道だが周りは木がなく日が当たり空気も澄んでいる。


『ここはちょっと森の中に似ているな〜』


「待たせたね。」


熊のリンさんは三角の大きな帽子を被り大きなローブ姿でやってきた。魔法使いみたいで不気味さがあるが、熊の魔法使いとかカワイイ


「その格好は」


「昔からこう服が好きでの、変かの?」


「いえ、とってもお似合いですよ。行きましょうか」


少し雑談をしながらリンさんの家の裏手にある林へ歩いていく、すると一面緑色の紅葉(もみじ)のような形の葉が地面から鬱蒼と茂っていた


「これですね、薬草」


「そうじゃな、ワシも少し持っていくかの」


リンさんは薬草を掴み茎ごと抜き始めた、


「ちょ、ちょっと待ってくださーい!」


「ん?なんじゃ、あんまり騒ぐとモンスターが寄ってくるぞい」


「いえ、薬草はこのように、とリュックから刃の薄いナイフを取り出す


「茎を持って葉の部分だけを刈るんです。」


「何故じゃ?」


「この植物は葉の部分だけを刈ります。するとすぐ枯れるそうですが、またあっという間に葉を出し、生え変わってくるので、すぐに刈ることが可能です。

そして根には毒性があり、根ごと薬師に持っていくと怒られてしまいます。


せっかく薬草がこんなにたくさん生えているのですからずっとこのままで、減らしたくないじゃないですか、だから、この葉っぱだけ刈って持って行きましょう


『お金が生えてるんだよ、ダメさ!そんな取り方じゃ!とは言えないしな』


「おぬし本当にF級の冒険者かえ?」


「そうですけど」


「そうかそうか」


と何故かご機嫌な熊さん

すると林の奥の方から冒険者の格好をした女の人達が二人走ってくる



「はぁはぁはぁ、薬師のリンネバード様ですよね、」


と若い女の冒険者はリンさんに話しかけている。


「いかにも、リンネバードはワシじゃよお嬢ちゃん」



俺は空気になった


「私の仲間がダンジョンで大怪我をしてしまい、助けてもらいたいのです。」


「それは災難だったのぅ、手持ちの薬は全部使ってしまったのかい?」


「実は薬を買うお金がなく」


「じゃあ仕方ないね諦めなさい」


「くっ、あんたジュリアを見捨てるっていうの!」


ともう1人の女が怒ってリンさんに怒鳴っている


「やめて、ベラ!」


「だって!そうじゃない!薬師なんてみんなそう!

お金お金って!」


「すいませんリンネバード様。お金は必ずお支払いしますので仲間を助けては頂けませんか」



「冒険者ってのはただ狩りを楽しむもんじゃない。

魔物もモンスターも生きてるんだ。それを脅かす我々はさぞ怖く映るだろうね」


リンさんは語り出した



「しかし、ワシらはそれらを糧に生きておる。モンスターや魔物を狩るのは簡単じゃない。モンスターや魔物も必死じゃ、いつ何が起こるかわからない。

予想通り倒せる事もあるじゃろうし、予想外の動きをしてくる時もある。そんな世界じゃケガをしないはずがない!ケガでは済まないかもしれない!そんな所に行くのに何故準備が出来ないんじゃ!」



3人(1人はスライム)はただ聞き入る



「しかもダンジョンじゃと、この林でさえまともに戦えるかもわからぬ主らがあんな穴ぐらなんぞに行きおって!しかも回復薬も持たずにじゃ!」



2人は泣きそうになっている



「ワシら薬師の作る回復薬はお主らが持ってきた薬草を1日掛けて粉末にする。それを不純物のない水に魔力を使い馴染ませる、それを濾し魔力の逃げない魔法瓶に詰めて初めて回復薬が出来るのじゃ」


「お主らはただ雑に薬草を持ってくる。そいつをわしらが根に残る毒素を取りながら、葉だけを取り除き時間を掛けて回復薬を作っておる。」


「回復薬は一本金貨2枚じゃ!

お主ら薬草代に銀貨1枚、特殊な水で銀貨3枚、濾すのに必要な特殊な紙が銀貨2枚、魔法瓶が銀貨5枚、回復薬を売る店舗に一本いくら、ワシらが回復薬を作る場所代は、ワシは魔力を扱うために通った魔法学校の代金は、今まで回復薬を作るために失敗してきたロスの分の費用は」



「お主らが満足に稼げずに1発逆転を狙ってダンジョンに潜る。その気持ちはわからなくもない。しかし今日偶然生き残っても同じ事を繰り返す。じゃから諦めなさい。無理に金を借りても返すアテもないじゃろ。

全ては準備を怠った自分を恨みなさい」


「だからってジュリアを見捨てるなんて出来ない!」そう叫びながら剣を抜く


「べ、ベラ何を」


「きっと回復薬を持っているはず!出さないとケガじゃ済まないよ!!」


「や、やめてベラ」


「はぁ、これだから冒険者ってやつは」とリンさんはローブにしまってあった短い杖を出す


「黙っててマロン!私のせいでジュリアは」



一触即発 ! !

まさかこんな言葉を使う日が来るとは




「ちょーーーーっと待ったぁぁーーー!!」




手をバッと広げ大声で場の空気を変える


「何?邪魔するなら容赦しない」とベラ


ヤバい!超怖い

泥やら血やら汚れているが綺麗な顔が勿体ない


「えっ?えっ?」と分かってないマロン


このマロンっていう子ちょっとトロイなおじさん頑張っちゃう


「ユウ、あんたは関係ないから引っ込んでな」とリンさん



熊コエェェ〜 でも下がらんぞ、ここは下がってはダメなんだ!


「じ、実は私金貨を2枚程持っておりまして、リンさんが良かったらそのジェシカさんを助けてあげてくれませんか?」


「ジュリアよ!」と冗談の通じないベラさん


「す、すいません。リンさんどうでしょうか」


「ワシじゃって恨みがあるわけじゃないが、ユウ、お主本当にええんじゃな、金貨2枚はかなりの大金だと思うんじゃが?」


「本当は僕が助けてあげたいんですがその方法がない。先程の話を聞いて自分も準備不足を感じました。回復薬はありませんが、たまたま金貨だけは持っていたので、それでベラさん達の仲間を助ける事が出来るのであれば僕は助けてあげたい。リンさん、どうかお願いします。ジュリアさんを助けてあげて下さい。」


俺が頭を下げると2人も頭を下げる


「ふぅ、」と言って杖をローブにしまう。そして


「案内しな!」


熊カッケー!!帽子の奥の目がキラーンってしたぜ


「行きましょう!」


「恩は返す」


「うっ、うっ、ありがとう、ありがとうございます」


早くしな!とリンさんは走り出す


ベラさんが走り出す(早い!)


すると洞窟が見えてきた。


近くの木にもたれ掛かりグッタリしている女性がいた


「ジュリア!今助けるからな!」とベラさんが叫ぶ


リンさんはケガの状態を確認する


「こ、これは酷い、回復薬だけじゃ治らない」



「「「えっ?」」」



ジュリアさんは呼吸が荒く汗が凄い。

顔も青ざめ生死を彷徨っているようだ


「仕方ないね!回復魔法を使う。ユウは合図で傷口に回復薬を掛けてくれ!分かったね!」


「は、はい。」



「生命の神ココアべールよ我が声に耳を傾け力をお貸し下さい。 ヒール」


するとリンさんの体内から緑色の光が溢れだし呪文が完成する。


「今だよ!」


傷口は「ヒール」により緑色に光っている。そこに回復薬を掛けると傷口が逆再生されていく


《[回復魔術]を覚えました》


『おうふ。こんな状況なのに得をしてしまった』


リンさんは汗だくになりながら傷口に手を当てている



やがて緑色の光が収まりジュリアさんが目を覚ます。


「こ、ここは?熊?」


失礼だこの人、だけどわかるその気持ち


「はぁはぁ、あんたは死にそうだったんだ。そいつをコイツが助けてやれってね」


「よかったですね助かって、仲間の人が貴方を助けたいって必至だったんです。よい仲間を持ちましたね」



そう言うと治ったばかりで体力がないせいか、ジュリアさんはそのまま横に倒れ、何故かリンさんも同じ様に倒れてしまった。


とうとう出ました回復魔法

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