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マシューランドの町

人身売買により売られてしまった獣人の子ども達は残り10人、1人も欠ける事無く救出したい。


次に名簿に載っているのはサイゼリオの町よりかなり北にあるマシューランドだ。

そこは首都に続く大きな町で人口も多い。名簿にはこの町に8人の子ども達が居ることになっている。




フレイは奪還した子ども達をケアしているのでドリントルの屋敷に残って貰っている。

俺とシャオミーは急いでマシューランドに行かなければならない。




「距離があるなら僕に乗るかい?」

と白狼が話し掛けてきた



「頼めるかい?」




「もちろんさ、じゃあ元に戻るね」




「バフーン!!」

と白い煙を立たせ白狼は元のサイズの真っ白な狼になった




「さあ我に乗れ!急いでおるのだろう」




「頼む白狼」



「お願いします」





白狼の背中はモフモフだった。

毛はそんな簡単には抜けないらしいので背中に乗って毛を掴ませて貰っている。




「凄い」





風竜であるスカイサーの乗り心地は最高だ。

この白狼の背中はまた別で、木を躱し川を飛び越える。

そのスピードは時速200kmは出ているだろう。

人族に見つからない様な場所を走っているせいで地面はボコボコなのだが、何故が一切の揺れを感じない。

そしてこの白狼はお日様の匂いがして油断すると寝てしまいそうになる。

俺の背中にくっついているシャオミーも今は眠気との戦いだろう。




丸一日走って貰い次の日の朝に俺たちはマシューランドに到着した。

白狼はフウッと息を吐きまたチビ狼に変身してシャオミーの頭の上に乗り




「帰りはワープで帰ればいいしね、じゃあ少し休むから〜」



と言って直ぐに寝息を立てた

器用に頭の上に乗りながらチビ狼は寝てしまった。




「ありがとう白狼、助かったよ」



と言ってシャオミーの頭の上に乗っているチビ白狼をナデナデする





俺とシャオミーは門番にギルドカードを提示してマシューランドに入った。

門から中に入ると大きな道があり左右に農園が広がっている。

そして柵が立っており注意書きには


[注意!これよりサイモン商会の私有地の為立ち入り禁止]

と右手の柵に大きく書いてあり、左には


[注意!これよりミーツ商会の私有地の為立ち入り禁止]




今回の名簿に書いてあるターゲットはこのサイモンとミーツの2人だ。




真っ直ぐな道を進んで行くと大きな農園が終わり左右にどデカイ屋敷が2つ建っている。

自己主張が強いのか、対抗心かは知らないが屋敷の門にも立て札が立っていて


[ここよりサイモン家]

[ここよりミーツ家]


とデカデカと書いてある。




その大きな屋敷を越えるとマシューランドの町が始まり大通りにはたくさんの人が歩いていてとても栄えているのがわかる。



俺とシャオミーは大通りを歩き宿を探す、今は朝でありシャオミーも動き辛いので夜までに情報を少しでも集めておきたい。




すると目の前に安らぐ亭という名の宿屋を見つけたので今回はそこを拠点とする




「じゃあシャオミーと白狼はここで休んでてね、俺は少し情報を集めてくるから」



「私も一緒に」




「吸血鬼なんだから日が出てる内は無理しないでね」




『そうよワンちゃんも吸血女も、ここで寝てなさい、後は私達が調べておくんだから』



とポッケからナチュルがパタパタと飛んできた




「じゃあ少しここで寝てる、何かあったら起こしてね」



『ふん、私に何か起きるわけ無いじゃない!ゆっくり寝てるといいわ』




(ナチュルって口悪いけど優しいよな、でもきっとシャオミーはナチュルの声聞こえてないんだよな、でも会話が成立してるって時たまにあるから怖いよね)




「じゃあ行ってくるから白狼もゆっくり休んでてね」



「おけー」





俺はナチュルと共に宿を出て情報を集めるために、先ずはギルドに向かった。









冒険者ギルドはたくさんの人がいた。

これからモンスターを狩りに行く冒険者、採取の格好をしている者、護衛のミーティング等をしているパーティもいるようだ。

俺はそんな人混みをかき分けて受付に向かう。




「おはようございます。依頼を受けるなら張り紙を持ってきて下さいね」




「いえ、この町の事を知る為の資料があればと思いまして」




「でしたら図書室がございますのでそちらをご利用ください」




「その図書室は何処に?」




「二階の奥にございます」




「ありがとうございます。」




俺は受付を離れて二階に行こうとすると1人の冒険者に話し掛けられた。



「あの〜お時間が空いてたら私と一緒に採取の依頼に行ってくれませんか?」



「え?私ですか?」




「はい」




その冒険者はまだ若い少女で髪は短くボサボサだ、背も小さく装備も良いものではなさそうである。




「クックック、また誘ってるよあいつ」

「さっきも断られてるのによくメゲないよな」




周りの冒険者達の声が聞こえてくる

少しだけ可哀想に見えてきた




「因みにどんな依頼ですか?」

と聞き返すと




「はい、ここから1時間くらいの所にある林の奥にあるガドネルという薬草を摘みに行く依頼です。」




「ガドネル?」




「はい。普通の薬草と違いガドネルを粉状にして飲むと咳や発熱を和らげてくれると言われている薬草の1つです。」




ほう、漢方みたいなものかな。

どうせ夜まで行動はしない予定だし直ぐに摘んで帰って来ればいいかな





「分かりました。一緒に行きましょうか、私はC級のユウと申します。」




「し、C級の冒険者の方だったんですか!失礼しました。冒険者ギルドに来て依頼も受けずに二階に行くからもっと低いランクの人かと」




「良いですよ別に調べ物があっただけですし、もし良かったらこの辺の事を教えてくだされば尚嬉しいです」





「あ、それなら昔からこの町に住んでるので色々と案内出来ると思います。」




「おお、では行きましょうか。その何とお呼びすれば?」





「ああ!すいません。私はF級のメリーと言います。よろしくお願いしますユウさん」







「おいおいあのおっさん正気か」

「不幸のメリーと行動するなんて自殺行為だぜ」




え?なにそれ怖い。不幸のメリーとか言われてるの?気になってしょうがないわ




「あの、メリーさんは何か不幸な事が良く起こるのですか?」




「はい、実は昔はよくパーティを組んで採取に行ったり、討伐に行ったりしてたんですが、私が行くと必ずモンスターが寄ってきてしまうんです。」





「それだけですか?」




「採取で行った川にグリズリーが出たり、山にはコンドルキャットが出たりと、普通なら出てこない場所に出てきてしまい、辛うじて逃げ続けて今に至っているんです」




『多分魔寄せ体質なのねこの子』

とナチュルがポッケから顔を出して言ってきた




『魔寄せ?』





『この子の魔力は他と比べて美味しそうに見えるのよ。だからモンスターが寄ってくるの』




『なるほど』




『それが原因でこの子と一緒に依頼を受けたがらないのね、ダッサイ奴等ねここの人族って』





「分かりました。その程度なら問題無さそうです。早速行きましょうかメリーさん」





「良いんですか、では依頼書を受付に提出してきます!」



と嬉しそうに受付に走っていくメリーさん。

すると横から噂をしていた冒険者が俺に話し掛けてくる




「おっさんいくらモテないからって無理すんなよ、あいつはマジでモンスターを呼ぶ女なんだから命が何個あっても足りないぜ」


「薬草採取で死にそうになるなんて割に合わないしな、みんな敬遠してるんだぜ」





どうやらそこまで悪い奴らではないようだ。見た事もない俺を心配してくれているようだ。




「ご心配なく。これもいい経験になればと思っていますから」





「あと10年若ければよかったのになオッさん」


「あいつもサイモンに雇われた冒険者だからな、色々と苦労してるだろうし、変な事したら直ぐバレるから気をつけろよオッさん」




サイモン?まさかこんな所でその名を聞けるとは!全く不幸なんかじゃない!俺からすれば幸運の少女だな







「ユウさ〜ん、依頼が受理されました。行きましょう」




「ご忠告感謝します。ではまた」





俺はギルドで知り合ったメリーと共に1時間掛けてガドネル草があるという林へと向かったのだった。






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