ドリントル
ひょうたんスライムである俺 守田 優は前世の姿に変体することが出来た。
変体は姿だけでなく様々な部分で驚かされる。
何と喋ることが出来るのだ
普通の人と同じように見ることが出来、話すことが出来、聴くことも出来る。触ることも出来るし触れられるという感触も感じる
さらに調べてみると、スライムの時と同じように飲食は必要ないようだ。必要はないが食べることも飲むことも出来る。内臓はない為消化することは出来ない、だが声は出るのだ。不思議だ
ちょっと気になるのは、このスキルを使い続けると疲れるのだ。おそらく変体というスキルはMPを消費し続けるのだと思う。
疲れるといっても坂道を登り続けてるって感覚で気合いで何とかなるくらいだ
もう少しこの姿でいたいが疲れるし元のスライムに戻る。
「ぽみゅーん」
この音は仕方ないだろう。
『人間の姿になれれば間違えてモンスターとして狩られる事もないだろうし、近いうち人里を探してみようかな』
とりあえずレベルも上がったし強くなったけど、あのオークキングは強かった。ギリギリだった。運が悪ければやられてたのはこっちだ。
もっとレベルを上げないといつか死んじゃうかもだし、スライムでの戦闘も人の姿での戦闘も慣れておかないと…
グーラを出し森の奥へ行きレベラゲを開始した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
一週間が過ぎた…
この森は色々な動植物や魔物、モンスターが生息していた。あの後レベラゲの為森の奥へ奥へと進んだ。
熊みたいなモンスターとも戦ったしワニもいた
どっちも怖かったがオークキング程の恐怖はなく魔法で倒すことが出来た。
最近は奪った木の槍で戦う事も練習している。するとスキル【槍術】というのを覚え槍が軽く感じ扱いがうまくなった感じがした。
そんなある日いつものように森で狩りをしていたら遠くで悲鳴が聞こえた。
『人の悲鳴?あっちか』
とりあえず様子を見るために急いで悲鳴のあった方に飛び走る。
「くそっ!こっちにくるなぁー」
木の後ろに隠れながら見ると馬車が横転していて馬も倒れていて商人のような格好をしたおじさんが剣を振り回している
その前には護衛のような男とオークが倒れていてゴブリンが2匹商人に向かってギャーギャー言いながら木の棒を振り回していた
俺はすぐに変体し守田 優の姿になり服を着た
「おい!やめるんだ!」
と叫びながらゴブリンに向かって突きを放つ。
不意を突かれたゴブリンの喉元に木の槍がささりゴブリンは絶命する
残りはゴブリン1匹ちょっと遠くにいるので俺は商人に近づいた
「大丈夫ですか?」
「ああ、すまない。護衛はオークは倒してくれたんだがゴブリンに隙をつかれてねこの様さ」
「あのゴブリンは倒しちゃいますね」
「すまない。頼めるかい」
「はい。」
そう言ってゴブリンに向かって走っていきゴブリンの棒を躱しながら懐に入り槍で突く
3度程刺しゴブリンは絶命する。
ちゃんと死んでいるかを確認して他のゴブリンとオークも死んでいるか確認した
「終わりました」
「ああご苦労さん」
商人は護衛の人の看病をしていた
どうやら木の棒で殴られ気絶しているようだ
「大丈夫そうですか?」
「ああ、あちこちケガしているが恐らく軽傷だろう。
頭を棒で殴られたから、タンコブは出来ているが命は支障ないだろう」
「それは良かったです」
「そうだ。助けてもらったしお礼をしないとね」
「いえ、結構ですよ。困った時はお互い様ってやつです」
「いやいや、そうはいかないよ。僕たち商人は信用が大事だからね。受けた恩は返さないと」
これは断れないな
「まず、はいこのお金ね」
「は、はぁ」
小袋に入った小銭を受け取る
「他には何か欲しいものはあるかい?命を救ってもらったんだ。なんでもとは言えないけど、このゼソット!君に借りを返すよ」
「…」
「では」
「うんうん何かな」
「近くの町はどうやって行くのか教えてくれませんか?田舎から森を通って来たもので道に迷い困っていたんです」
「えっ?そんな事でいいのかい?それならこの馬車に乗るといい。今からドリントルに向かう途中だったんだよ」
「いいんですか?こんな得体の知れない人乗せちゃって」
「何を言っているだい!僕の命の恩人なんだから。それに困った時はお互い様だっけ?いいねその言葉、使わせてもらうよ」
「それは構いませんが」
「よし決まりだ。馬車と馬をなんとかしないと」
「そっちは僕が、護衛の人をお願いします」
「ああ、すまないね頼むよ」
商人ゼソットは護衛の人の看病に
俺は馬車と馬を助ける
馬は大丈夫そうだ。ビックリして倒れただけのようだ
馬の前足を持ち立たせてあげた
馬は「ヒヒーン」と言って僕を舐めてくる
「わっ、こらくすぐったいよ」
「はっはっは、気に入られたんですかな
なかなか人に懐かないのですが、あっそういえばお名前を聞いていませんでしたな」
「ああ、すいません。ユウです。モリタユウと言います」
「ユウ様ですね。その馬は私も護衛のダリルにも懐かなくて大変だったんですよ」
「へぇ、そうなんですね」
話している間も馬はペロペロしたり甘噛みしてくる
「おいおい、馬車も直すんだから邪魔しないでくれよ〜」
「ヒヒーン!ブルブル」
わかってくれたのか、ちょっと離れてくれた
「はっはっは、本当に馬の気持ちがわかっているようだ」
「はは」
馬車の近くに行く。特にどこも壊れていないようだ。
木製の馬車のようでそこまで重くなさそうだ。
とりあえず大きな荷物を横によけ馬車を戻そうとした時
護衛のダリルが目を覚ました
「おお、大丈夫かダリル」
「ああ、頭が痛いが大丈夫だ。それよりゴブリンは」
と言ってキョロキョロして俺と目が合う
「貴様盗賊か!その場所から離れろ!!」
ダリルは立ち上がり俺に叫ぶ
「おいダリルこの人は!」
「ゼソットさんは下がって!おい!馬車から離れないと殺すぞ!」
近くにあった剣を取り俺に向かってくる
まだ頭が痛いはずなのに仕事熱心な人だ
「やめてくれダリル!この人は盗賊なんかじゃない!」
「何!どういう事ですか!」
ダリルは剣を納め、俺も馬車から離れたところで馬にペロペロされている。
ダリルはゼソットさんから説明を受けている
「本当に申し訳なかった!!!」
「ユウ様大変申し訳ございませんでした!」
2人が頭を下げてくる
「いえいえ、誤解が解ければいいんですよ
それよりダリルさんは仕事熱心な方ですね。あの対応は間違えてないと思いますので気にしないで下さい」
「ユウ殿…なんと心優しい人ですかあなたは」
「勘違いとはいえ、恩人に向かってあのような、本当にすまなかった」
「それより馬車を直しましょう。直した後は荷物も戻さないといけませんし」
「そうですね。ありがとうございます」
「そんな事は護衛である私の仕事なのでユウ殿は休んでいて下さい」
「2人だとすぐ直せますよ。ほらやりましょ」
「何から何まで本当に」
「もういいですから。ほら」
馬車を直し荷物を積み、馬もつなぎ直した。
俺も護衛の為歩きますよって言ったのだが強く反発され
荷台の隙間に座らせてもらう。
ガタンゴトンと馬車に揺られドリントルという町に向かうのだった
やっと物語が進んだ




