第三章:冥界の旅立ち 第三話 神への疑問
ヘカテーはモモ・ルーを見つめ、静かに言った。
「モモ・ルーよ、ここは何処だ?
お前は今、何処にいる?」
「ここは…冥界です。」
「そうだ、冥界は三層世界のどこにも属していない。全くの別次元にあるのだ。」
「あっ…」
「天界もまた同じ。
さも地上界の上にあるように思わせているが、別の次元に存在している。」
ヘカテーは更に続けた
「冥界は魂を導くため、全ての世界と繋がっているが…
天界は違う、何処とも繋がっていないのだ。」
「えぇっ!?」
モモ・ルーは驚きを隠せなかった。
「それは…一体何故ですか?」
「地上界や魔界に何があっても…たとえ爆発して消滅しようと、天界には影響が及ばないようにするためだ。」
地上界が爆発?消滅?
「モモ・ルー。
お前は、言われた事を鵜呑みにする愚かな人間たちと同じか?」
「ええっ!?」
モモ・ルーは目を見開き、教皇の言葉に熱狂する民衆達を思い出した。
「盲目に私の言葉を信じるのか? それとも、自分の目で真実を確かめるか?」
ヘカテーの声は冷たく、しかし優しかった。
「天界の門を通過できる者、それは神族と神に選ばれし者…つまり聖女だ。
聖女として生まれたお前は、天界の門を通る事ができる。
魔王が聖女であるお前を欲しがっているのも同じ理由だ。」
確かに教皇は言っていた『魔王様は、お前のその清らかな魂を捧げよと仰せだった』と…
「モモ・ルーよ、神に会いに行け。
この世界がなぜこんな歪な形をしているのか……自分の目で確かめなさい」
モモ・ルーは静かに頷いた。
怒りと悲しみが胸の奥で渦を巻く
「……はい。
私は……神に会いに行きます。
この世界の真実を知るために
だけど…
どんな理由があろうと、たとえそれが真実だとしても、こんな世界は絶対に間違っています!」
第三章:冥界の旅立ち 第三話 神への疑問 完




