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出動!悪行清掃人!   作者: 糸東 甚九郎
#14 緊急指令! デスアダーを殲滅せよ!
75/84

~ファイル75 緊急指令! デスアダーを殲滅せよ!~ 

   パパパパァン  ドバシャアッ  バキャアッ  ドゴオッ  ベキイッ

   ワアアアアアアアアアアアアアアア  ウオオオオオオオオオオオン

   ドドドドドドッ  ズガガガッ  ダァンッ  ヒュルンッ ズガガガガァッ


「「「「「 まだまだぁ! やっちめぇーっ! 」」」」」

「ひゃーっ! いったい、いつになったら数が減るのー!? 一回倒したやつが、また合流してるんじゃないよねーっ? ひえーん!」

「そんな、チャンバラ劇のザコ侍みたいなわけないでしょ? 水穂、集中だよっ!」

「ひえーん。倒しても倒してもキリがないよー。ミオー、こいつら、何人いんのよぉー!」


 水穂は、泣き言を言いながらも澪と一緒に、周囲から襲いかかってくる雑兵と戦っている。


   ・・・・・・がしいっ!  もにゅ! ふにゅ!


「う、うひぃぃーーっ! ぎゃー、やめて! チカンーっ! ミオ、ヘルプーっ!」

「んげひ・・・・・・んげひ・・・・・・。つかまえたずら・・・・・・。ふにょんふにょにょー」

「水穂っ!」

「・・・・・・んげひひ。んげひひ。・・・・・・やわこいずら。いい大きさずら・・・・・・。ぶえひひ!」

「「「「「 ぶぎゃ・・・・・・ぶぎゃ・・・・・・。お、おんなだぁ。・・・・・・おかしてやるー 」」」」」

「ひいいぃー。やめろー。私はおいしくないよー。やめてぇーっ! いやだぁーーーっ!」


 水穂は油断した隙を突かれ、泥で汚れた作業着姿の男に後ろから抱きつかれ、胸を何度も揉まれた。

 その男の指は泥以外の何かで汚れ、目は左右の焦点が合っていない。

 はげ頭でよだれを垂らした男たちがさらに、ズボンを下げながら水穂へ飛びかかっていく。


   ヒュルウンッ  バババッ  バキャバキャバキャバキャッ!

   シュババァッ  ドバババババババァンッ!


「汚い奴ら! その子から離れろーっ。かかってくるなら、わたくしが蹴散らす!」

「後ろへの意識が甘いんだ! 油断するなと早乙女に言われただろう、稲葉!」

「あ、ありがとーございますーっ! ・・・・・・あー、私、女として終わるところだったぁー」


 水穂に群がっていた男たちを、華蓮の棒術とみかんの正拳が一気に蹴散らした。


「えっとー? 安藤みかんさんはわかるけどー・・・・・・」

「あなたが稲葉水穂チャンね? わたくし、三島華蓮。小紅チャンの友達よ!」

「華蓮さんねー。たすかりましたぁー。・・・・・・あー、ほんっとキモかったー。ひえぇー」

「三島さんも稲葉も、そのくらいで! まだまだ来るよ! 篠原も、気を抜かずに集中しろ!」

「「「 よぉしッ! 」」」


 みかん、華蓮、水穂、澪の四人は、集中力を高めて再び雑兵たちを蹴散らしてゆく。


   ドガシャアッ  ドバキャアッ  ゴシャアッ  ドバンドバァンッ


「どけってんだ! あたしの周りに来るやつは、容赦なく蹴散らす! このやろぉーっ!」


 毒島へと向かってゆく小紅は、目の前に現れる雑兵を次々と一撃で薙ぎ倒してゆく。

 そしてまた一歩ずつ、足に力を込めて毒島へと近づいてゆき、強く拳を握り込む。


「「「「「 ヒャッハァーっ! 金、いただ・・・・・・ 」」」」」


   ボゴォアッ  ドバキャアッ  ガチインッ  ベキャアッ  ドゴォッ


 一斉に五人で飛びかかった雑兵も、一瞬で小紅に打ちのめされ、ごろりと転がる。


「はあぃやぁーーっ!」


   ヒュンッ  ドガッシャァンッ!  ドダアアァンッ!  シュババシイッ!


 苺も、小紅のすぐ横で相手を振り回し、担ぎ上げ、投げ飛ばして応戦。


「小紅っ! ウチもやる!」

「やるじゃん、苺! 毒島を一気に叩こう! ・・・・・・華蓮は?」

「小紅の後輩二人をいま、助けてる!」

「・・・・・・そっか!! 華蓮、早く来て!」


 小紅が後ろを見ると、華蓮は回転蹴りや後ろ回し蹴りを多用し、水穂と澪の二人を援護していた。

 その横では、みかんと源五郎が連携し、暴走族の集団を駆け抜けながら打ち倒している。


「せやーーーーーーーーーーっ!」


   シュパパァンッ  バキイッ  ドカアッ  ドスウッ


「ハアァイイィーーーッ!」


   キュルウンッ  ドキャアッ バカンバカァンッ  クルッ  バキィ ドガァッ


「やあぁーーーーーっ!」


   ドスッ ドカドカドカドカ!  バシイッ  ベコオォッ バチィンッ


 澪の前蹴り、横蹴り、後ろ蹴りが三方向へ炸裂。

 華蓮は、回し蹴りと後ろ回し蹴りを組み合わせた、回転四連蹴りで雑兵を蹴散らす。

 水穂は、正拳突きや手刀打ちで、サングラスをかけた黒スーツの男たち五人を倒した。


   ・・・・・・ズダダダダダダッ  ・・・・・・シュタタタタァ

   ヴォンヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ ヴォヴォヴォヴォーッ

   ヴォヴォヴォヴォーッ  ヴォヴォンヴォヴォヴォォン!


「せえええぇぇやぁーっ!」


   ダンッ  バキャアアァァッ!  どしゃ


「えぇぇーーーーいぁっ!」


   シュッ  ・・・・・・ドッゴォォンッ!  どしゃ  ガシャアァンンッ・・・・・・


 みかんは、バイクで突進してきた男の顔に、跳び回し蹴りを叩き込む。

 源五郎はもう一台のバイクを躱し、横からそのバイクのガソリンタンクへ、強烈な正拳突きを叩き込んだ。


「ふぅい! まさか、こんな若いもんと、共闘とはのぉ。長生きしてみるもんだべー」

「ものすごい技の重み! 早乙女の祖父・・・・・・か。早乙女源五郎師範、さすがです!」


 その時、源五郎が吹っ飛ばしてクラッシュしたバイクの一台から、トクトクとガソリンが零れだした。タンクから溢れ出るそれが、転がったバイクの点火プラグ近くに流れ、溜まる。


「むぅ? この臭い・・・・・・。い、いかんっ! みんな、伏せるんじゃぁーっ!」

「「「「「 えっ!!! 」」」」」


 源五郎の叫ぶ声を聞き、小紅たち六人は、その場で一気に身を伏せた。

 それをチャンスと思ったのか、雑兵たちは一気に小紅たちへ飛びかかろうとする。


   ・・・・・・トクトクトク・・・・・・

   ・・・・・・トクトクトクトク・・・・・・   ・・・・・チリッ

   チュッドォォンッ! ボォワァァッ! チュドォォンッ!

   ボオオォワァァ・・・・・・ ゴオオオオォォォォ!

 

「ぬ、ぬうぅっ!」


 溢れたガソリンに点火プラグの火花が引火し、大爆発。そこから辺り一面に火の粉や炎が飛び散り、猛火が揺らめいている。

 その爆発による衝撃は、周囲に散弾銃のように岩の破片を飛び散らせ、雑兵も辺り一面に数十人以上が吹き飛んだ。

 源五郎もみかんも、その衝撃波で、一気に十メートルほど奥へ吹き飛ばされた。


「うひゃー。あ、熱っつぅー。・・・・・・先生ーっ、だいじなのーっ!? しっかしまぁ、派手にやったなー」

「す、凄まじいなぁ。あれだけのガソリンに引火したら、そりゃ、そうなるね・・・・・・」


 水穂も澪も、源五郎とみかんの方を確認。二人とも、手を振って無事な様子。


「華蓮さん、いまのでだいぶザコが散ったよ! 行って!」

「三島華蓮サンと言いましたよね? ここは、わたしと水穂で切り抜けます! 小紅サンのもとへ、早く!」


 水穂と澪の二人は、炎の壁を背負って華蓮の背中を押した。

 華蓮は頷いて、かかってくる男たちを棒で打ち払いながら、小紅と苺のもとへ駆けてゆく。


「さーて、と。・・・・・・水穂、わたしたちも、この状況をなんとかしなきゃだね?」

「ほんと、熱いー。・・・・・・ミオ! 先生に習った技や小紅センパイとの経験値を活かして、一気にやっちゃうよーっ!」


 青いヘアゴムで結ばれた、二つの下げ髪。水穂は、くりんとした丸い目を、きらりと光らせた。

 水色のゴムでまとめられた、一本の三つ編み髪。澪は、眼鏡をくいっと指で上げ、つぶらな瞳を輝かせた。

 そんな水穂と澪には、まだまだ周囲から雑兵たちがうようよと近寄ってきていた。


「「「「「 げひゃひゃ・・・・・・。ぶひーんぶひーん・・・・・・。んげ・・・・・・んげ・・・・・・ 」」」」」

「ひいぃー。だからなんで、私には変な人ばっかりぃー」

「やるよ、水穂。さぁ、一気に倒しちゃおう!」


   バシバシバシイッ  ドガガガガッ  バキャアッ  ズドォーッ・・・・・・


 次々と、二人の周りで雑兵たちは打ち倒されてゆく。

 二人の連携技には、デスアダーの雑兵ではまったく太刀打ちできていない。


「やるもんじゃのぉ、水穂も澪も。・・・・・・さぁ、こちらさんは大丈夫かね?」

「ええ。思った以上の衝撃でしたが。・・・・・・飛んできた岩で、腕を打っただけですから」


 源五郎は、みかんの手を引き、ゆっくりと引っ張り起こす。


「さっきの衝撃で、この一帯にヒビでも入ってなきゃいいがな・・・・・・。この大矢地区は、昔から採石によって地盤がもろくての。今も陥没や落盤をしやすくなっとるからのぉ・・・・・・」

「そ、そうなんですか。良かった、何事も無くて・・・・・・」

「腕、動くけ? ・・・・・・まだまだ、周囲からかかってきそうだべ」

「そうですね。・・・・・・こうしましょうっ!」


 みかんは、さっとその場にしゃがみ、枯れ葉や砂を右手で掴んだ。

 それを、目の前の雑兵へ思い切り投げつけた。


「「「「「 ぐえっ! なんだ。ぐえっ! ぺぺぺっ・・・・・・ 」」」」」


     ドキャアッ  バキャアッ  バシンバシィンッ  ドグシャッ   ばたり


 視界を奪われた雑兵たちは、一気にみかんに打ち倒された。


「ほぉ。・・・・・・なかなか、理にかなったことを・・・・・・」

「早乙女との経験が、活きています。実戦では、これもありですからね」

「もう、単なるスポーツマンでは、ないようじゃな。・・・・・・さて、まだまだ来るぞぃ!」

「はい。蹴散らすとしましょう!」


 みかんと源五郎は、相手の持つ武器を弾き飛ばしたり、かいくぐって奪い取ったりしながら、次々と雑兵を打ち倒していった。



     * * * * *



「これは、やはりデスアダーだ! それに、この自転車。早乙女さんたちだ!」


 警察隊が大矢観音公園に到着。その光景を見た二斗刑事は、ううぬと唸る。


「に、二斗刑事! あそこから煙が!」

「先程の爆発音といい、この聞こえてくる声といい、現場は過酷な状況と思われる!」

「機動隊、点呼完了。いつでも始動できます」


 大型車輌から、ジュラルミンの楯と特殊警棒などの装備をした者が次々と降り、整然と並んだ。

 それはまるで、紺色と銀色の壁だ。


「よし、一気に行くぞ! 抵抗する者はただちに確保! 遠慮はするな!! もし、デスアダーによる被害者や負傷者がいた場合は救出。毒島仁英がいれば、即、確保せよ!」

「「「「「 はいっ! 」」」」」

「全体ーっ、突入ーっ!」


 宇河宮西署の刑事たちや機動隊、そして柏沼署の二斗刑事たち警察隊は、百名を超える人数で一気にその修羅場へ駆け込んでいった。


「(早乙女さん。・・・・・・こんな危険な場に! 無事でいてくれ!)」


 コートを翻しながら先頭を走る二斗刑事。

 小紅が倒していったデスアダーの雑兵があちこちに倒れて転がっている。その中を駆け抜ける先では、眼前に広がる光景に驚愕した。


「こっ、これは!」


 そこには、岩に囲まれた広場で大乱闘を繰り広げている、デスアダーの集団が。

 小紅たちがかなりの数を打ち倒しているが、それでもまだ七百人以上はいる。

 さらには、燃えさかるバイクの残骸がいくつも黒煙をあげ、音を立てて燃えさかる炎の小柱がいくつも散らばっている。

 二斗刑事の視線の先には、唸り声を上げる集団や怒声を轟かせる集団を相手に、並ではない動きで戦いを繰り広げている七人の影があった。


「な、なんという光景だ! ・・・・・・全員、デスアダーを確保! あの七人を守り、残り全員を一斉検挙! 突入! 突入せよーっ!」


 その二斗刑事の指示で、広場には百人以上の機動隊と警官隊が一斉突入。

 現場は一気に、まるで戦国時代の合戦場のような大混戦となった。


「毒島様。機動隊が乱入です。それと、警官隊までもが合流しました! これでは・・・・・・」

「まったく・・・・・・。呼んでもいない者どもが次々と現れますねェ? 目障りですよ」

「毒島様、逃ゲ道ハ、確保シテアリマス・・・・・・。イカガイタシマショウ?」

「逃げる? まだ、これしきのことで? ほっほっほ。ブンさん、せっかちはいけません」


 毒島はこの状況でも、全く意に介せずの余裕の表情。

 針実とブンは、警察も参入た眼前の現状を、ただ真顔で見つめている。


   ワアアアアアアアアアアアアアアア  ワアアアアアアアアアアアアアアア

   バキッ  バシンバシン  ガシンッ


 機動隊は、銀色の楯で一気に雑兵を押し込み、次々と確保してゆく。


「「「「「 オラアアァーーーッ! ヒャハハハハ! 」」」」」


   ゴンッ  ドガッ   バキャアッ

   ワアアアアアアアアアアアアアアア  ウオオオオオオオオオオオ


 しかし、デスアダー側も警察を恐れることなく、振り上げた凶器を思い切り叩きつけ、警官隊に抵抗する。


「ひゃひひひひぃ! 一億五千万円は、おれさまがー・・・・・・」

「いや、アタイだね! おい、デカパイ女! アタイのナイフで・・・・・・」


   ヒュラアンッ  ドゴシャアアァァッ  ドバキャアァァッ


 小紅の両側から同時に襲いかかった男女の雑兵。しかし、小紅は毒島を睨みつけたまま、その二人をものともせずに裏拳と横蹴りで叩き飛ばした。


「邪魔! あたしは、毒島仁英をぶっとばすのみ! ザコはどいてろーっ!」


 小紅にやられた二人は、泡を吹いて植え込みの藪に転がっていった。


   ・・・・・・ざしっ  ざしっ  ざしっ  ざしっ


 毒島と小紅の距離は、二十メートルにまで迫っていた。


   ドカンッ  ボカボカボカ  バキイッ


「水穂。・・・・・・わたしたちも、小紅サンのところへ! 警察の人たちに、ザコは預けよう」

「そーだね! ひゃーっ! あっちこっちで乱闘しまくってるーっ! ミオ、行こう!」


 雑兵を警察隊に預け、水穂と澪も小紅の後ろへ合流。


「やれやれ・・・・・・。こうなっちゃ、もう、収集つかんわい。わしらも行こうかの!」

「そうですね! 一気に、親玉を叩きに行きましょう! そうすれば終わります!!」


 みかんと源五郎も、鉄パイプを持った男たち三人を蹴散らし、小紅たちのもとへ走った。



     * * * * *



「ごほぉっ・・・・・・げへっ・・・・・・。う、うぅ・・・・・・」


 優太は、悠然とした態度でイスに座る毒島の足で踏みつけられながら、呻き声をあげている。

 そこへ、ついに小紅が来た。


「優太ぁっ! 助けに来たよ!」

「こ・・・・・・こべに・・・・・・ちゃ・・・・・・。げほっ! げへっ・・・・・・」

「優太ぁ・・・・・・っ! ぶ、毒島ぁーっ! こぉんのやろぉーっ!!」


 小紅は、ぶわっと襟足の細い毛を逆立て、紅色の髪留めに背後の炎を映し込んで毒島の真っ正面に踏み出した。


「おっとぉ。・・・・・・まだ、ボクのもとへ来るのは、早いですねェ?」


   ・・・・・・ひゅんっ   ばきいっ


「う・・・・・・っ! いったぁ! ・・・・・・このやろぉーっ! 邪魔だぁーっ!」


   ベキョオオッ  ドゴシャアアァッ


 毒島のみに気を取られていた小紅は、雑兵の一人から角材で腰元を殴りつけられた。

 すぐに小紅は、腰をさすりながらその雑兵の金的を蹴っ飛ばし、その場に沈黙させる。


「小紅! 待って! 毒島の様子が・・・・・・」

「どうやら・・・・・・。まだ、楽に優太クンを救出できそうにないわね・・・・・・」


 小紅の両側で、苺と華蓮も身構えた。その後ろでは水穂と澪、みかんと源五郎も構える。

 警察隊とデスアダーの大乱闘は、その後方でいまだ勢いが止まることはないようだ。

 周囲の猛火は燃え広がるがごとく、真っ向からぶつかり合い、激しい音を立てている。


   チュドォンッ  ドガアァァンッ  バキンッバキンッ


 雑兵たちは、周囲から機動隊や警官隊に、火炎瓶や石を投げつけている。


「「「「「 ひるむな! 確保ーっ! 確保ーっ! 」」」」」


 その激しい声や音を背に受ける七人。

 毒島仁英の青い目と、炎を映した小紅の赤い目が睨み合う。


「やれやれ・・・・・・。賑やかなお祭りですねェ。さて、この常盤優太さんはもう、意識を保っているのがやっとのようですが・・・・・・祭りはまだ、中盤くらいですよ? ほっほっほ!」

「・・・・・・毒島様。見テテ下サイ。自分ト針実ノ連携デ、仕留メテミセマショウ!」

「我々のところまで来るとはな。覚悟するんだな、早乙女小紅! ここで、終いだ!」

「お前ら、毒島の側近だね!? あたしはお前らなんかに負けない!どいてろっての!!」


 小紅の瞳が、きゅうっと小さく引き締まった。


「ほっほっほ。まずは、ボクの前にこのブンさんと針実さんがお相手ですよ」


 にやりと笑う毒島。側近のブン・タンと針実伝は、それぞれ一歩、ゆっくりと前へ歩み出た。

 小紅は目に殺気を込め、闘志むき出しにして構える。そして、奥歯を噛み締め、凄まじい怒りを拳に溜めていた。

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