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牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)~軟弱男のハーレム旅行はどこへ行く~  作者: @000ーooo


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98.赤い目の魔獣4

 その日は、アーダはずっと寝ていた。俺たちも前の日あまり寝られなかったので早めに寝ることにした。護衛には明日早朝より出かけるので今日は休めと命令した。


 その日の夜は、この宿は襲われなかった。他が襲われたかどうかは分からない。早朝より俺たちは出かけた。俺とアライダ達8人とアーダと護衛12人で馬車2台で出かけた。


 行先は、アーダの話ではコルンナ市の東の方とだけしか分からない。とにかく虫なのでこの地域の地名は分からない。とにかく「あっち」とか「そっち」とか言うだけである。


 そして、時々森の向こうを指さして「あの森の向こう」とか言い出す始末である。空を飛んでいったのは分かるが、街道を走っている俺たちとしては疲れる。


 何度も、御者に「すいません。先ほどの分岐点まで戻って、向こうの道へ」とか言わなければならない。男爵家の御者でよかった。ぶつぶつ言ってはいるが、面と向かっては何も言わない。


 そうしてやっと昼前に問題のところに着いた。アーダが「ここだというので」馬車から降りて、アーダを虫かごから出してあげた。アーダが飛ぶ後を俺たちが付いて行った。護衛が先行しようとしたが、それだとアーダと話が出来ないので

「俺は結界を張っているので心配無用。この羽虫の後を付いて行きたいので俺を先頭にさせてくれ」

と言って、俺が先頭に立った。


 しばらく行くと、大きな木のうろがあった。そこに女の人が倒れている。そばには赤ん坊がいる。駆け寄って、女の人を見るが死んでいるようだ。赤ん坊は生きている。


 俺は、マジックバッグから水を出して、赤ん坊に飲ませた。すると、赤ん坊が目を見開いて俺を見た。そして

「マイダーリン、愛しの人よ」

俺の心に響いてきた。


 俺も心の中で

「お前は誰だ」

と言うと


「私はカルラ、母はそう言っていた」

「母とは横にいる女の人か」

「そうだ」

「何故おまえはしゃべれるのだ。生まれたばかりだとしゃべれないはずではないか」

「私には前世の記憶がある。前世は、佐奈、苗字は思い出せない。JKだった」

「赤い目の魔獣はお前の仕業か」

「そうだ。私は母が死んで、お乳がもらえないので、魔力を吸い取ってきてそれを母の亡骸に注ぎ込んでお乳をもらっていた」

「お前の母はいい身なりをしているのだが貴族か」

「知らない。私を産んですぐになくなったので私はどこの誰なのか分からない」

「何か、身分を示すものはないか」

「母が預けてくれたペンダントならある」

「みせてくれ」

「私の首にかかっている」


 赤ん坊の首にはペンダントがあったのでそれを見ると裏に紋章があった。

「これ、ここの領主、コルンナ侯爵家の紋章じゃないか」

俺が叫ぶと、アライダや護衛達が一斉に俺の方を見た。


「お前の母親は、ここの領主コルンナ侯爵家の娘だ。そしてお前は領主の孫だ。これから領主のところへ連れて行く。


 いいかこれからのことだが、お前は前世の記憶のことは言うな。赤ん坊はしゃべれない。


 俺たちは森の調査に行った。そこでたまたま倒れている女性と赤ん坊を見つけた。女性は死んでいたが赤ん坊は生きていたので保護した。赤い目の魔獣のことは言うな。ややこしくなる。俺たちも赤い目の魔獣のことは知らない。いいな」


「わかった。それで私とあなたの結婚はどうなるのだ」

また、ややっこしいことを言いやがった。

「俺には妻が9人いる。お前とは結婚できない」

「そんなー。10人目の妻にしてください」

「いくらなんでも赤ん坊を妻にしたら俺が破滅する」

「だったら、私が成人したら」

「現状無理とだけ言っておく」

「絶対にあきらめないから」


 赤ん坊をじっと見つめ、無言の時間が続いていたので、アライダが

「どうしたのですか、ツェーザル様」

「いや、赤ん坊に鑑定をかけていた。赤い目の魔獣は赤ん坊が生きるために魔獣に頼んで魔力を集めさせていたようだ」

「そうなのですか、赤い目の魔獣も悪い魔獣ではなかったのですね。赤ん坊を生かせるために魔力を集めていたのですね」

「そのようだ。もう赤ん坊を保護したので、赤い目の魔獣は出てこないと思うが、それを言うと、話がややこしくなるので、赤い目の魔獣と赤ん坊は関係ないことにする。


 いいな、アライダ達、俺たちはここで、倒れた女性と赤ん坊を見つけた。女性は死んでいたが赤ん坊は生きていた。赤ん坊の首には侯爵家の紋章のあるペンダントがあったので、侯爵に報告した。そういうことにするからな」


 こうして、ツェーザルたちは赤ん坊と女性の亡骸を伴って、コリンナ市へ戻るのであった。

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