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牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)~軟弱男のハーレム旅行はどこへ行く~  作者: @000ーooo


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88/128

88.旅の始まり

 やっと旅に行ける。そう思ったのだが、ちょうどテンサイの収穫時期と重なった。


 テンサイは今年はアライダ達の実家5つで1000t届けられる予定だった。ところが今年は肥料を多くやったので1000tの予定が1250t出来たそうである。


 テンサイ1tにつき金貨7枚なのでアライダ達の実家には俺の金で金貨1750枚ずつ、合計8750枚払った。


 工場で砂糖を作ったら砂糖が125tできた。うまくいくか不安だったが工場はうまく稼働したようである。


 アンナとリズの商会の引き取り価格は砂糖1tにつき金貨150枚である。アセビ商会の売り上げは金貨18750枚となった。アンナとリズの商会からお金が入金されたので、俺が立て替えた8750枚は返してもらった。そこから税金1875枚と石灰と活性炭の費用を引くと、アセビ商会の利益は金貨8000枚となった。


 マリーがびっくりしてしまった。これまではアセビ商会は年間金貨600枚から700枚ぐらいだったのが、いきなり8000枚である。

「こんな金あずかれない」

と言われて、砂糖の口座とガラスの口座を分けることにした。そしてガラスの口座だけマリーの取り扱いとした。

しかし、

「砂糖の時期は必ず帰ってきて」

と懇願された。


 そんなことをしていたら12月になった。


「旅に出るのは春になって暖かくなってからにしたら」

何度も実家の母上から言われたが、俺も意地である。

「行くと言ったら行く」

最後は駄々をこねた。


 そしてやっと王都の門を出た。


 前世の記憶を思い出したのが3歳の時、今が12歳、屈折9年よく頑張ったものである。そして、やっと諸国をめぐるスローライフの始まりである。


 ただ、最初は1人で出かけて旅先で知り合った娘と結婚するはずだったのが、今は8人の妻持ち、その上メイドや護衛もいる。かなりの大所帯になった。総勢27人馬車4台である。


 人数が増えたのでもう1台馬車を追加で購入した。10人乗りの馬車が3台に、バス、トイレ、キッチンがついている馬車1台である。


 俺とアライダ達で馬車1台、メイドで馬車1台、護衛10人で馬車1台、公爵家の護衛2人はバス、トイレ、キッチン付きの馬車に乗ってもらうことにした。なお、御者は10人の護衛のうち4人がすることになった。


 次にどこへ行くか相談した。これから冬に向かうというのに、北へ向かうのはどうかということで、とりあえず南へ向かうことにした。


 行先も決めずにただ旅に出る。何となくロマンの香りがする。スローライフ真っただ中である。荷物はすべてマジックバッグの中である。


 お金は必要になったら商業ギルドで俺の金を下ろせばいいので、俺の口座のタグも持った。あと男爵家としての支出が必要になった時のために俺の男爵家の口座のタグも持った。


 なお、アセビ商会の口座のタグはガラスの口座はマリーが持っている。砂糖の口座のタグは俺が持っている。


 アライダ達も自分の口座のタグは持ってきたようである。男爵家の口座のタグは男爵家の支出があるので執事に任せてきたようである。


 王都を出た俺たちは一路街道を南へ向かった。

「わくわくする冒険の始まり。まだ見ぬ未知の世界」


そう思ったのだが、馬車の中でイルメラが、

「この道何度通っても人が多いですね」

するとアンナも

「私もこの街道、父の商隊に付いて行くときよく通りました。久し振りに通りますけど、あまり変わっていませんね」


 とたんに俺の気持ちがなえた。

「初めての道とはしゃいでいたのは俺だけだったのか」

と思うと俺がみじめになった。


 馬車の中で気落ちしていると

「どうしたのですか、旦那様」

アライダが話しかけてきた。


「アライダもこの道、通ったことあるのか」

「私ははじめですよ」

それを聞いてとたんに元気が出た。

「この道、通ったことがあるのは、ほかにもいるのか」

「私は初めて」

イルメラとアンナの他にはいなかった。


 よかった。すこしイレギュラーはあったが、旅の始まりである。


 窓の外の風景を見る余裕が出てきた。車窓から見る風景は冬枯れの平原が続く、街道沿いは畑作地帯たぶん冬小麦が植えられているのだろう。


 時折大きな川沿いに出ることがある。しかし、今は冬、曇天の空からは光はもれない。何んとも寂しいが限りである。


 そして、俺たちは最初の訪問地コルンナ市に着いた。

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