73.結婚式の準備
そろそろ結婚式の準備もしなといけない。そこで、久しぶりに公爵邸にアライダ達とみんなで行った。
式の準備を公爵邸の執事に丸投げしようとしたら、母上に、
「うちの執事は公爵家の執事だから丸投げはダメ」
と言われた。
結局、母上と執事それに俺とアライダ達が全員集まって協議することになった。
結論から言うと、
1.招待客はリストを作って公爵家やアライダ達の実家にも見てもらう。それでよければ招待状を発送する。難しいところは直接俺とアライダで招待状を持って行ってお願いする。
2.式の会場は俺の男爵邸の1階の遊具をすべてマジックバッグに入れて空きスペースを作って、そこでする。
3.式は教会で挙げる。式には公爵家とアライダ達の実家の人間が参加する。そのあと男爵邸に移動する。
4.当日の料理人とメイドは公爵家から応援を派遣する。
5.招待客に配る記念品はあらかじめ王都の工房に発注しておく。
ここで、俺は記念品に俺の工房で作っているガラスを用いた手鏡を提案した。
すると母上から
「手鏡とはどのような物なの」
そこで、以前男爵邸の改造した時に作った鏡を取り出して
「これは20cm真四角の鏡なのですが、これを10cm真四角の鏡にして、ガラスの周囲を縁取して持ち手を付けたものにします」
そう言って、20cm真四角の鏡を4つに分割して10cm真四角にして、マジックバッグから出した縁木で縁取りした。そして、その下に木で持ち手を付けた。
「こんな感じ。どう」
そう言って母上に今できた手鏡を渡すと
「すごい、この鏡、とてもきれいに映る。それに小さくて持ち運びが便利だわ。とても喜ぶと思うわ。でもこの鏡、ツェーザルの魔法で作っているのよね、たぶんもっと欲しいと言われると思うわ。どうするの」
「それではうちの工房で作っているガラスを王都の工房で鏡にしてもらいますか」
「そのほうがいいわ、ツェーザルはあまりまだ目立たない方がいいわ」
ということで、記念品は男爵家の工房で作っているガラスを王都の工房で鏡に加工してもらうことになった。
次にアライダ達が着る衣装、これについては俺は興味はない。母上とアライダ達で話が盛り上がっているが俺は蚊帳の外。興味のない顔をしていたら
「ツェーザル、女にとって服は大事な戦闘道具しっかり聞きなさい」
母上から小言が来た。
その後も「あーでもない、こうでもない」と話が進んでいく。結局これも王都の工房に依頼することになった。時間的にはぎりぎりとのこと。それで、公爵家から取引のある工房に圧力をかけてもらうことになった。
衣装につけるアクセサリーは俺が土魔法で適当に作ることにした。
「どんなものを作るのだ」
と聞かれたので、マジックバッグから出した原石を色々加工していった。
そして、以前アントリーペン市の宝石商のところでした様な加工を施して、台座と宝石を留める爪をつけて、台座の内側にアライダ達の名前を入れていった。
それを見ていた母上が
「ほんと、ツェーザルは器用ね。一流の宝石細工職人になれるわ。公爵の宝石より立派だわ」
「出来た、こんな感じで、これを衣装に付ければ衣装が映えると思うけど」
「そうね、こんな素敵な宝石を付ければ、どんな衣装でも、最高の衣装になるわ」
母上の了解が得られたということで、次々とアクセサリーを作っていった。
「後は衣装が出来るのを待つだけね」
次は俺の衣装である。
「俺は何でもいい」
「そんなわけにはいかないわ。ツェーザルもしっかりした服を着ないと。公爵家の三男なのだから、公爵家の沽券にかかわる」
「そうですか。母上の好きなようにしてください」
「いやそうね」
「いえ、そのようなことは」
「わかったわ、ツェーザルに似合う最高の衣装を用意してあげる」
その後もいろいろ母上の小言が続いた。しかし、これで結婚式が向えられそうである。




