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牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)  作者: @000-ooo


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7.歓迎パーティー

 お茶会の次の日、俺が教室に行くと、俺のことはクラス中に伝わっていたようで、高位の貴族からも話しかけられた。「将来は家を出る予定なので」といういつもの返事を返した。それから授業になったが、俺は注目されているようで、昼行燈が効かない。「今は耐えるとき」そう自分に言い聞かせて時間が過ぎるのを待った。授業が始まってほっとした。


 休み時間になると、アンナとリズに話しかけられた。

「ツェーザル様って、ネルデンベルク公爵家の三男ってほんとなの」

「うん、そう、だけどこれまで通り接してもらえればいいよ、俺は学院を卒業したら家を出る予定だから」

「そうなの、ツェーザル様は強いのね。でも平民は大変よ。貴族ににらまれたら終わりだから」

「そうなのか」

「そうよ、ツェーザル様は知らないだろうけど、父がいつも愚痴を言っているわよ。品物を売ってもお金を払ってもらえない貴族がいるって」

「そうなのか、それならそんな貴族には品物を売らなければいいのじゃない」

「そんなわけにはいかないわ。注文を断ったりしたら、後で何されるかわからないもの」

「そうなのか」

「そういうものよ」

「でも俺は学院を卒業したら家を出る。そして色々な国を巡る。それが俺の夢、これは変えられない」

「そうなの、がんばってね」


 そんな、注目度アップの生活もしばらくすると落ち着いた。やっと元の昼行燈に守られた生活が戻ってきた。そんな時授業が終わって、校舎を出ようとしたら、女生徒が青い顔をして校舎裏へ行くのが見えた。おかしいなと思って付いて行くことにした。


 すると、そこには金髪縦ロールの女生徒がいた。「やった、前世のラノベの悪役令嬢の物語だ」そう思ったのだけど、そうでもないみたい。なんか様子がおかしい。声をかけようとしたら、後ろから

「どうしたのですか。ツェーザル様。何かありましたか」

そうしたら、集まっていた令嬢はすべていなくなった。青い顔をした女生徒もいなくなっていた。結局何があったのか分からなかった。


 入学してから1か月くらいすると、新入生歓迎パーティーが開かれる。数日前から俺は公爵邸に帰ると、ダンスの練習である。姉がうるさい。

俺は

「どうせ踊る相手もいないのだから壁の花でいい」

と言うのだが、聞いてもらえない。


 それに俺の場合、甘美の香りが発動すると、その女に一生付きまとわれる。俺の自由が無くなってしまう。だからダンスは極力したくないだが、俺のスキルのことは言う訳に行かないので余計つらい。

「当日、お腹が痛くなったら、パーティーでなくていい」

「それは絶対に許しません。あなたも公爵家の人間、学校行事は参加しなければならない」

何ともお堅いことで、仕方がないので、昼行燈全開でやり過ごすことにした。


 そして、迎えたパーティー当日。姉が俺に絶対にさぼってはダメと言った理由が分かった。このパーティーは生徒会主催だったのだ。まず、生徒会長である姉の挨拶。その後適当に歓談。俺は当然クラスの連中と一緒である。俺が公爵家の人間と分かってからはクラスの高位の貴族の令息令嬢とも普通に会話している。平民のアンナやリズともいつも通りである。そういう意味では、このクラスは貴族と平民の垣根が薄いようである。


 しかし、他のクラスを見ると、どうもそうではないようである。明らかに貴族と思われる連中と平民と思われる連中が分かれているようである。


 そんな中、以前見かけた青い顔をした令嬢を見つけた。

「以前放課後に校舎裏で見掛けしましたよね」

「どちら様ですか」

「Aクラスのツェーザルです」

「私はBクラスのリーナ、平民です。ツェーザル様は貴族ですか」

「今は貴族、でも学院を卒業したら家を出るから将来は平民」

そんな話をしていたら、アンナとリズがやってきた。

「今日はどうしたんですか、いつもだと女性が近づくと逃げるのに、今日は自分から話しかけるなんて」

「女性は苦手だが、俺も男だ。女性と話をするぐらいは何ともないぞ。それにいつも学院のいき帰りは姉ちゃんと一緒の馬車だ」

「当たり前じゃないですか。家族なんだから」

すると、リーナが

「Aクラスは貴族と平民が普通に会話するんですね」

「当たり前だろ。この学院では平民と貴族は平等。建前はそうなっている。入学時のガイダンスでもそう説明されたと思う」

「それはそうですが、Bクラスではそうではないのです」

すると、

「こら、リーナ、こちらへ来い」

以前見た金髪縦ロールの令嬢の声がする。

「私行きますね」

「そうか、困ったことがあったら俺に言ってこいよ、今は貴族だから」

「ありがとう」

そう言って、リーナは行ってしまった。

すると、アンナが

「ツェーザル様は、あのようなタイプの女性が好みなんですね」

「好みというか嫌いじゃないな。あんなタイプの女性は」

すると急に後ろから声がした

「そうなの、ツェーザルの好みはあんなタイプの女性なんだ、これは父と母に報告しなくちゃ」

「げっ、ねーちゃん、いつからいたの」

「『困ったことがあったら俺に言ってこい』と言ったあたりから」

「そんなあー」

そのあとは姉にからかわれて、家に帰ってからは父と母にもからかわれた。散々な日だった。

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