表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)~軟弱男のハーレム旅行はどこへ行く~  作者: @000ーooo


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/71

61.ジオラマ製作(再度挫折)と休日の過ごし方

 あれからガラス板はいろいろな風景を王都の絵師に描いてもらって、工房に依頼した。その数100枚。何故100にこだわったかというと、前世の葛〇北〇の〇〇百景に合わせたかったからである。単なる俺の趣味である。金はある。今までほとんど使っていないのだからこれくらいは問題ない。


 俺だけがこの馬車に乗っているとみじめになるので、投影機のスイッチは絶えず入れておいて、男爵邸に住むものはいつでも暇なときはこの馬車に乗ってもいいことにした。するとマリーの子供たちがよく乗るようになった。子供はこういうのが好きなようである。


 アライダ達はあまり乗り気でないようである。俺の精神年齢は子供と同じか。おかしい、俺は前世の年齢も入れると相当年上のはずなのに。たぶん俺の精神年齢は体に引きずられている。俺はそう思うことにした。


 1階を見渡すと、風景を映し出した壁とその前の馬車、後は作りかけのジオラマ、奥はガラス工房、玄関わきのガラスの陳列棚がひと際目立っている。あとは空きスペースである。まるで、前世の潰れかけのお店のようである。この空きスペースをなんとかせねばならない。


 そこで、作りかけのジオラマに再度挑戦したが、すぐに飽きた。どうもこういうちまちました作業は苦手のようである。そこで、メイドの奴隷を連れてきて、手伝わせてみたが、彼女たちは俺に輪をかけて下手である。何かちぐはぐな物体が出来上がっている。スケールとか消点とか言ってもわからないようである。


 この世界には絵を描くときの遠近法は存在しないのであろうか、前世の記憶を探るが、そこまでは憶えていない。役に立たないと判断したので、奴隷メイドには元の仕事に戻るように言ったが

「男爵邸は便利にできているので、メイドの仕事はすぐに終わる。面白そうだから、この仕事をもう少し続ける」


「しなくてもいいのに」

とも言えずに、

「わかった」

とだけ答えた。


 ジオラマの完成がさらに遠のいたように思った。


 ちょうど、アライダ達が来たのでお茶にした。1階の空きスペースに机と椅子を持ってきて、奴隷メイドが作業するのを見ながらお茶になった。

「あのメイドたちは何をしているのですか」

「あれはジオラマに設置する建物を作っている」

「建物?とても建物には見えませんね。何か他の物、箱のような。こんな建物があるのですか、それに形も何か歪んでいるように見えるのですが」

「だよね、彼女たち下手なんだ」

「だったら、やめさせたら」

「でも、なんか作るのに生き生きとしているから、『やめろ』と言うのも悪いような気がして、それに所詮暇つぶしだから」

「そうなのですか、ツェーザル様がそれでいいならいいですが」


「それにしても、この空きスペースどうするのですか」

「そうだな、将来は盆栽でも並べるか」


「盆栽、それは何ですか」

「盆栽とは、木を小さな植木鉢に入れて、形を切り揃えて、小さな木のままにして、形を鑑賞する物なんだ」

「何か、よくわかりませんね」

「ほら、よく貴族が花を飾るだろう。それを小さな木にしたと言えばわかるかな」

「何となくわかりますね。でもツェーザル様は本当に運動が苦手なのですね。やることは、いつもちまちましたことばかり。時々老人と話をしているような気がするときがあります」


 だろうな、俺は前世も入れるとかなりの年だったのだろう。盆栽を愛するということは前世は老人だったのかもしれない。


 普通この世界の貴族は休日も鍛錬を怠らず、剣術や魔法の訓練に勤しむのであるが、ツェーザルの場合、ジオラマと盆栽作り、この世界の人間とは感覚が少しずれているようである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ