58.男爵邸の改造と魔道エンジンの増産
次の日男爵邸戻ると、アライダ達がやって来た。
「今後、ツェーザル様の男爵邸と私たちの男爵邸どうします」
「俺は結婚式が済んだら旅に出る予定だしな」
「それなら、私たちの男爵邸の客間をツェーザル様の部屋にしたらどうですか」
「そうすると、アンナやリズ、エラはどうする」
「それなら、ツェーザル様の男爵邸と私たちの男爵邸の間の壁を取り払ってそこにアンナやリズ、エラの部屋を作ってはどうですか」
「そうだな、それはいいかもしれない。お前たちの男爵邸と俺の男爵邸をつなげば俺の部屋を作る必要もなくなるしな。それに、そうすると客間を改造する必要もないし」
「それでは、そのようにしてもらえますか」
「建物の改造は、お前たちで手配してくれないか。お金は出す。俺はしなければならないことがあるので」
「今回、ツェーザル様がでかけていたことの関係ですか」
「詳しく言えないが、その関係だ」
「わかりました。ツェーザル様の男爵邸の改造の話は誰と話をすればいいですか」
「そうだな、俺のところの執事は不在だしな。そうだな、マリーと話をしてくれ」
「奴隷と話をするのですか」
「仕方ないだろう。いないのだから。今後はアライダがその役目をしてくれ。正妻だしな」
「わかりました。マリーさんと話をします」
マリーを呼んでことの詳細を伝えた。そして、俺は出かけた。魔道エンジンを製造している工場へ行った。そして親方を呼ぶと
「今回ブルヘンジュ伯爵家から、魔道エンジンの生産量を増やしてほしいという要望が入った。それで、追加の職人は今執事が手配している。追加の職人が来たら、お前たちのやっていることを教えてほしい。
それから、同様に、今作っているのは大型艦の魔道エンジンだが、小型艦にも魔道エンジンを搭載したいという要望が寄せられた。これについては今作っている魔道エンジンの1/30ぐらいの出力なので、すぐ作れると思う。これも月にそうだな30個ぐらいは作ってほしい。今から見本を作るのでよく見ておくように」
そう言って、俺は小型艦につける魔道エンジンを作りはじめた。先ずステンレスの軸これを100本作った。同様に船底の穴とスクリューの軸の間の隙間設置するボールベアリングも100個分作った。そのまま、職人には、止水のためのグリスの注入をしてもらった。
「エンジンが小さい分、作るのも簡単だろう」
「確かにエンジンが小さいと簡単にできますな」
その後、見本のギアをつくった。動力部分の回転の魔法陣については、今回も魔法陣のハンコを作ってそれを動力部分に押し当てて魔法陣を刻んでもらうことにした。これに魔石をつないで魔道エンジンの出来上がり。その後は、今作った動力部分の回転の魔法陣を設置したギアを見本にして魔道エンジンを作ってもらうことにした。
「何とかなりそうか」
「そうですな、大きさが小さいことを除けば、これまで作ってきた物と同じですから、慣れれば早くなると思います」
「そうか、うまくいきそうか。それなら今月中に100個作って、ブルヘンジュ伯爵家へ送りたいのだが、出来るか」
「そうなると、大型艦用の魔道エンジンを今まで月5つ作っていたのを2個にする必要がありますが」
「わかった。大型艦用は追加の職人がきてから増産することにして、とりあえず、小型艦用の魔道エンジンを優先してほしい」
「それでよければそうします」
「そうしてくれ」
次の日も俺は工場に行って、魔道エンジンの出来具合を確認した。小型艦に付ける魔道エンジンは順調にできているようである。ついでに、大型艦と小型艦のステンレスの軸とボールベアリングも増産しておいてきた。
それから数日して手配していた職人が来たので、親方と相談して、大型艦用の職人は元の人数に戻した。そして、残りの職人で、早急に作る必要がある小型艦用の魔道エンジンを作ることにした。人数的には追加の職人をすべて小型艦用に回したので、それから半月ほどで小型艦用の魔道エンジン100個が出来た。
その後、再度親方と相談して、職人の配置換えを行った。大型艦用の魔道エンジンを作る職人と小型艦用の魔道エンジンを作る職人を分けることにした、この方が早くできると考えたからである。そして大型艦用の魔道エンジンはこれまでの月5個を月8個に増強した。また小型艦用の魔道エンジンは月60個できるようになった。
その後、小型艦用の魔道エンジン100個をブルヘンジュ伯爵家へ送った。
8月の終わりに、アライダたちの両親を呼んで正式に婚約を結んだ。そんなことをしていたら年度末休暇が終わってしまった。




