40.経理のできる奴隷購入
それからしばらくしたら、奴隷商から連絡があった。経理のできる奴隷が入荷したとのことである。早速学院の帰りに奴隷商のところへ行った。
奴隷商のところへ行くと
「これはこれは、ツェーザル様、お呼びたてして申し訳ありません」
「いや構わない、経理のできる人間が入ったら呼ぶように言ったのは俺である。それで、どのような人間なのですか」
「夫婦で小さな商店を経営していたのですが、旦那がはやり病でなくなって、経営が成り立たなくなって、借金がかさんで奴隷落ちしたのです。子供が3人いまして、一緒に暮らしたいと言っております」
「一緒に住むことは問題ない」
「金額的には4人で金貨100枚となります」
「わかった」
「それでは連れてきます」
しばらくして、奴隷商が4人の親子を連れてきた。
「商店と言ったが、どんなものを扱っていたのか」
「子供が気に入るような雑貨や古着を扱っていました」
「月の売り上げはいくらくらいだったのか」
「月に、金貨10から15枚くらいです」
「どうして借金がかさんだのだ」
「夫が病気になった時にした借金が返せなくなって、だんだん利子が膨らんで」
そう言って、泣き出した。
「つらいことを聞いた、許せ」
「奴隷商、この親子を買うぞ。それから、前回買った元冒険者だけでは、男爵邸の警備が少し不安なので、追加で元冒険者の奴隷を購入したい」
「購入する元冒険者は、前回同様でいいですか」
「今回は、先ほどの親子も増えたので、いかつい男は子供がおびえても困るので、出来たら女性冒険者で頼む」
「わかりました。しかし女性冒険者で腕が立つとなると数が限られてきますが」
「何人ぐらいなら揃えられる」
「3人ぐらいかな」
「わかったその3人と、あとはあまり怖そうでない男性冒険者を3人ほど見せてくれ」
「おい女、名前は何という」
「私はマリーです」
「そうかマリーか。これから追加で元冒険者を買うが、嫌そうな者がいれば、言え、その者は買わない」
「私のような者が言っていいのですか」
「構わない。お前には俺の工房を取り仕切ってもらうつもりだからな」
しばらくすると奴隷商が男女3人づつの奴隷を連れてきた。マリーに見てもらうと、女性は問題ないようだが、男性を見ると震えている。やはり借金がかさんで奴隷落ちするまでに何かあったようである。
「おやじ、今回購入するのは元女性冒険者だけにする」
「わかりました。3人で金貨210枚になります」
その後、奴隷商のところでお金を払い奴隷契約をして、そのあと古着屋によった。その後、商業ギルドによって、俺の工房を登録することにした。商業ギルドによるとギルド長が出てきた。
「これはこれは、ツェーザル様、今日はどのようなご用件で」
「今度、工房を構えたので登録しようと思って」
「そうですか、ツェーザル様は本当に有能ですね。今度は何をお作りなったのですか」
「今度はガラスを作ることにした」
「そうですか、それで工房の名前は」
「アセビ商会にする」
「そうですか。アセビあまり聞かない名前ですな。どんな意味があるのですか」
「単なる語呂合わせだ、気にする必要はない」
まさか「前世の記憶にある木で、すこし、毒がある」とは言えずにごまかした。
「ギルドにアセビ商会として口座を作りたいが、いいか」
「はい、わかりました」
「それで、その口座にとりあえず、俺の口座から金貨1000枚を入金してくれ」
「わかりました」
「それと、俺が忙しく来れないときは、このマリーが来るので対応してほしい」
「その方は」
「今回購入した奴隷だ。工房のことはこのマリーに任そうと思っている」
「奴隷に任せるのですか」
「不満か」
「そうではありませんが、ツェーザル様の扱う商品は売れ行きがすごいことになるので、奴隷に対応できるのかと思って」
「仕方ないだろう、俺は学生だ。商売のことに専念できない。父にも誰か付けてと言っているのだがまだ決まっていない」
「そうですか、公爵様も頭の痛いことですな」
「俺は問題は起こしていないぞ」
「確かに問題は起こしておりませんが」
「何か言いたそうだな」
「いえ、滅相もございません」
「そうか、それならいい」
そのようにして、工房を登録して口座を作った。そして口座のタグを受け取った。ツェーザルとギルド長のやり取りを横で聞いていたマリーが青い顔をしている。
「ツェーザル様は、公爵令息なのですか」
「そうだ、それに最近叙爵して男爵家当主となった」
男爵邸に戻って、新しく購入したマリー親子と女性冒険者を紹介した。
「今回新しく購入した奴隷だ。マリーは工房の経営と経理それに男爵家の経理を任せることにした。お金のことはすべてマリーに報告するように。それと商業ギルドに口座を作ったので、外部との金のやり取りはその口座を通じて行うことになる。
今冒険者が行っている食料の買い出しも、これからはすべて工房の経費となるので、金が必要な場合はすべてマリーからお金をもらうように。
今冒険者に渡しているお金は一旦回収する。それから、今当座のお金としてマリーに金貨100枚を渡しておくので、必要な物がある場合はマリーからもらうように。
それから、今回追加で女性元冒険者を3人購入した。冒険者の仕事は、今いる元冒険者から聞いてくれ。部屋はマリー親子は客室を1つ使うように。また、3人の女性元冒険者で1部屋使うように。この屋敷の使い方は元居る奴隷に聞いてくれ。俺は帰る」




