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牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)~軟弱男のハーレム旅行はどこへ行く~  作者: @000ーooo


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117/140

117.市内観光

 妖艶な美女妖精ハニーレライの誘惑に打ち勝った俺たちは、宿を出て次の町を目指した。


 俺は今アーダの異空間の屋敷の中にいる。ここから外の風景を眺めている。ここはいい。馬車だと揺れるが、ここは揺れない。トイレもあるし、お茶やお菓子も食べられる。全員がこの屋敷に来て馬車の中に誰もいないといけないので、妻達のうち半分が馬車に残っている。


 時折、アーダがキスを求めてくるが無視である。

「ツェーザル様は、私が超絶美少女になると言っているのに何が不満のですか」

「超絶美少女になることに不満はないが、俺の魔力が吸い取られるのは不満だ」

するとアライダが

「アーダ、ツェーザル様を干物にするのはやめてください」

と言っている。さっきからこの繰り返しである。「もっと車窓の風景を楽しめば」と思ってしまう。


 そのようにして、馬車は夕方にはこの地方の中心都市ヤインツ市に着いた。王都を出てからもうすぐ1か月である。年が変わるので、この都市では5日ほど過ごすことにした。


 ここはヤインツ公爵家のおひざ元、交通の要衝で古代から栄えた都市である。市内には歴史を感じさせる建造物が随所にある。「5日では少ないかな」と思ったが、「同じような建物は見ているとそのうち飽きてくる」と思うのでこれぐらいで十分だろう。それにこの都市の隣には温泉で有名な都市もある。たぶんしばらくしたらそこに行きたくなる。


 今度も前回同様、市の中心部に宿は取れなかった。取れた宿は中心からかなり遠い。この宿に泊まっている間に隣町の温泉宿を抑えておくことにした。次の日、護衛とメイドを隣町の温泉宿の予約を取りに行かせた。


 宿の予約を取りに行った護衛とメイドには悪いが俺たちはこの街の観光に繰り出した。まず行ったのはこの都市のランドマーク的存在の大聖堂だった。俺たちの宿が街はずれであったこともあって馬車で行った。


 近くまで行って、そこからは徒歩である。街路は碁盤の目でなく入り組んでいるのでわかりづらい時々迷ってしまう。


 そのたびにアーダに上空に飛んでもらって、そこから誘導してもらった。こういう時は空を飛べるということはすばらしい。やはり「2次元より3次元の方が優れている」と思った。


 やっと行った大聖堂、しかし、今回の旅で聖堂をいくつも見ているので感動が薄い。中に入って説明してくれるシスターの後を付いて行っているのだが、説明は頭に入ってこない。聖人の像を見ても、ステンドグラスの窓を見ても感動が薄い。


 そういう意味では昨日の裸婦像はすごかった。思わず見入ってしまった。そう思った瞬間、頭の中にカルラの声がしてきた。

「ツェーザル様、浮気はいけませんよ。裸婦像なんかにうつつを抜かすようでは先が思いやられます」

「そんなこと言っても、お前まだゼロ歳児だろう。お前の裸見ても何も感じないぞ」

「そんなこと言わずに、私も幽体になれば、超絶美少女に変身できるかもしれませんよ。どうです私の幽体とキスしてみる気ありませんか」

「ない」

「即答ですか、寂しいですね」


「そんなこと言わずに、お前やっとお祖父ちゃんとお祖母ちゃんに会えたのだろう。家族孝行したら」

「していますよ。毎日笑顔を振りまいています」

「よれはよかった」


「でも暇なんですよね。おっぱいもらったらもう寝る時間。することがないのでツェーザル様のことを考える。すると、こうやって心はツェーザル様のところへ行ける。これって愛の力ですよね。


 私ツェーザル様を初めて見た時、心にビビット来るものがあったのよね。ああ、この人は運命の人だ。私たちは赤い糸で結ばれているってね」


「はい、はい、わかりました。でも俺の生活を脅かすなよ。ゼロ歳児と結婚したと世間に知れたら、『獄門、はりつけ、火あぶり』まっしぐらだ。俺は火あぶりは嫌だぜ」


「分かっています。私たちのことは内緒にします。禁断の愛、燃えるシチュエーションじゃありませんか」

「『燃える』のはお前だけにしろ、俺は火あぶりは嫌だ」

「冷たい」

「冷たくて結構、俺は燃えたくはない。火あぶりは絶対嫌だ」


「でも、私も転生者、アーダのように口づけすると実体化できるのではないか。1度私の幽体と口づけしてみませんか。若し実体化出来たら、子づくりもOKですよ」

「おかしなことを言うな、そんなことが世間に知れたら俺は火あぶりだ。リスクが多すぎる」

「わかりました、今日はここまで、もう眠くなってきました」


 そうして、カルラの声はしなくなった。カルラと話をしていたらシスターの説明は終わっていた。聖堂の説明は何も聞いていなかった。しかし、ここは満足そうな顔をすることにした。そして俺たちは聖堂を後に次の観光名所に向かうのであった。

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