姉さん改め、姐さん
「決まりね。リーダーはクリス君よ!」
姉さんが高らかに言い放った。
「それじゃこれからはリーダーとお呼びした方がよろしいでしょうか?」
「そりゃそうだろ。何たってリーダーなんだから!」
「なら私もこれからはリーダーと呼ぶわよ。いいわね」
そこに俺が何も口を挟む事は出来ないまま、こうして俺が何かを言う暇も無く皆は俺の事をリーダーと呼ぶ様になった。
「分かりました。『虹色の悪夢』のリーダーはクリスさんですね」
リリーが登録用紙にペンを走らせる。こうなったらもう戻れないんだよな。
「それでは次に副リーダーを決めて下さい」
リーダーの欄に俺の名前を書き終わったリリーが顔を上げて言った。次は副リーダーか。
「ここは何と言っても200年前の戦いを知ってるニーナちゃんじゃないの?」
「いえ、やはりここは姉さんしかいません! リーダーだって推していましたし」
千年に1人の完璧聖女か、200年前に魔王を追い詰めた真の大賢者か、出来たばかりのパーティなのに贅沢な悩みだな!
「ケインはどう思う?」
「俺は加わったばかりでよく分からねぇけど、いくら魔法が天才的でも最年少のニーナよりかは姐さんの方が適任じゃねぇのかな」
「ですよね! 副リーダーは最年少の私よりも姉さんの方が相応しいですよね!」
「姉さん、俺も腹を決めたから姉さんも決めな。昼間の勇者への対応、あれは伯爵令嬢だったから出来たんだろ? 今後もそう言う事は必要だと思うんだよ」
何か言い返したそうな姉さんを制して、姉さんが副リーダーに相応しい理由を言ってみた。
「分かったわよ。私が副リーダーになるわ」
その言葉に全員が安心して顔を見合わせる。
「でも、さっきから気になっていたけどアンタ、さっきから私の呼び方のニュアンスが何か違うのよね!」
「そんな事ねぇぜ、姐さん」
「それが違うのよ!」
「確かに違う気がします。でもそれも悪くありませんね。私も変えますね、姐さん」
「ちょっとニーナちゃんまで」
「もう諦めな、姐さん」
まぁまぁとその場を落ち着かせて俺も言ってみた。
「はぁ、もう何でもいいわ。これで登録終了ね?」
「その筈だ。俺達『虹色の悪夢』、リーダーは戦士のクリス=ベイリー、副リーダーは武闘家のアリー=マッキャロン、メンバーに魔法使いのニーナ=ブライトン、剣士のケイン=エドリーで登録してくれ!」
こうして俺達のパーティは結成された。
評価、ブックマーク等、ありがとうございます。
そろそろストックも怪しくなり始めましたが、評価して頂けるとモチベーションが上がります。
よろしくお願いします。




